音楽や芸能関係のネタを紹介するコーナー「トーマスの箱」。毎回、その話題に関する曲が冒頭でかかります。
8月22日の放送で流れてきたのは、松山千春『大空と大地の中で』です。
なぜこの曲なのか?お分かりの方も多いかもしれません。先日あるトラブルの中で生まれた、“神対応”が話題となっているからです。
飛行機内で歌った神対応の松山千春。これがつボイノリオだったら?
松山千春の神対応とは?
2017年8月20日正午ごろ、シンガーソングライター・松山千春さんは、大阪のラジオ番組の生放送に出演するため、新千歳空港から伊丹空港行きの便に乗り込みました。ですが一向に飛行機は予定時刻を過ぎても出発しません。
その理由は保安検査場の混雑。大渋滞を起こしており、この便に乗る予定の乗客が巻き込まれてしまっていたのです。
仕方のないことなのですが、出発時刻から1時間近くも経てば、乗客たちのイライラも募り、機内の雰囲気も悪くなるばかりです。
それを察知した松山さんは、キャビンアテンダント(CA)に掛け合いました。
「すみませんが、みんなイライラしています。マイクを貸していただけますか」
そして機長から特別に許可をもらい、CA用のマイクで乗客に話し始めたといいます。
「千歳発伊丹行きにご搭乗の皆さん、松山千春です。もうシートベルトされてから1時間以上も経ちます。苛立つでしょう、ムカつくでしょう。しかし、安全に飛んでくれることを自分たちは信じていますし、みんな苦労していますから待ちましょう。“旅は道連れ”ですから、一緒に旅行を終えましょう」
そう語りかけた後、『大空と大地の中で』をアカペラで歌い始めたそうです。
松山さんは歌い終わると、「皆さんのご旅行が、またこれからの人生が、すばらしいことをお祈りします。もう少しお待ちください。ありがとうございました」と話し、拍手喝采が巻き起こったとか。
この出来事はニュースで大々的に報じられ、松山さんの神対応について、リスナーからもたくさんのおたよりが寄せられたのでした。
もしもつボイが歌ってたら…
Aさん「私は松山さんのことも歌自体もあまり知りません。でもこんなに機転が利いて、乗客を和ませて。こんな素晴らしい話は最近耳にしません」
Bさん「千春さんの心がまさに果てしなく広大だと思います」
パーソナリティー・つボイノリオが絶賛のおたよりを読んでいく中、アシスタントの小高直子アナウンサーがひとつの疑問をぶつけます。
「これ、すっごくいい話ですけど、松山千春さんだからそうなった。同じ状況で同じ行動をつボイさんがした場合、どうなるのかな~と気にかかるんですが」
そんな思いはリスナーにもあるようです。
Cさん「つボイ信者の私としては、『もしこれがつボイさんだったら…』と置き換えてしまいます」
Dさん「つボイさんも負けていられませんよ。機内アナウンスのマイクを借りて、『金太の大冒険』『インカ帝国の成立』『世界の国からあそこから』などの持ち歌を熱唱して、皆さんを和ませてくださいよー!」
Eさん「つボイさんだったら『誰やこれ?』『何の歌やこれ?』とドン引きしてしまうんではないでしょうか」
確かに、つボイの歌は、放送で流すにはあまりに恥ずかしい、下ネタ歌詞のオンパレード。
それを自覚しているつボイは自虐的にこう答えるのでした。
「私が持ち歌を歌ったらドン引きどころか、『何でこんな歌を聞かされなきゃアカンねん。検査場は何やっとんねや!早よ検査せんかい!飛行機は遅れるわ、こんな歌聞かされるわ、踏んだり蹴ったりじゃ!どーなっとんじゃこの会社は!』ということになるでしょうね」
つボイの悲しい過去
番組後半でリアクションのおたよりを紹介する時には、つボイは逆に開き直ってきました。
「私が歌えば『こんな歌を聞きたくなかったら、早く検査を終えるべきだ!』とプレッシャーを与えて早く出発できる。松山だったら検査が終わったとしても『もっと聴きたい!歌ってくれ!』となってしまうので、私の方が適役なんです」
「脅迫してどうするんですか」とツッコミを入れる小高。
さらにおたよりは続きます。
Fさん「今後は、飛行機が遅れる時はCAから『すみません、お客様の中に芸能人の方はいらっしゃいませんか!?』という呼びかけがあるかも」
「そこでつボイさんが手を挙げても、知らない人だと思われてスルーされると悲しいですね」と容赦ないツッコミを入れる小高。
するとつボイは悲しい過去を思い出します。
それは昔、友人である声優の神谷明さんと誓った約束。
「つボイちゃん、『笑っていいとも!』のテレフォンショッキングにどちらか一方が呼ばれたら、必ずお互いを指名しよう」
その約束通り、神谷さんが出演することになった時、いいともスタッフに友だちとしてつボイを強く推薦したそうです。しかしスタッフからは「他の人でお願いします」とスルーされたとか。
変な前例を作った?
Gさん「私も一度、千歳からグァム行きの飛行機で、松山千春さんのすぐそばの席に座ったことがあります。遅延せず目的地に着いたため、歌を聴くことができませんでした」
このおたよりから、つボイは今回の件での問題点を鋭く指摘します。
「変な前例を作ったと思いますよ。同じ便に松山千春が乗ってると周りが期待しますよね。でも予定通りに出発すると『歌が聴けんやないか!』となる。『千春が乗った時は遅らせよう』という声が湧きあがるかもしれない」
「松山さんがいつも歌ってくれるわけじゃないんで、あまり期待しちゃいけないですよ」と小高。
それに対しつボイ「飛行機だけに、期待(機体)がございます」
おあとがよろしいようで。
(岡戸孝宏)
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