6/26(月)、将棋の史上最年少棋士・藤井聡太四段(14歳)が、増田康宏四段(19歳)に勝ち、公式戦29連勝の歴代新記録を達成しました。
藤井四段が地元の愛知県瀬戸市出身ということもあり、翌27日のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』には、祝福のおたよりが殺到しました。
あまりにも多いため、9時台の番組前半と、11時台の番組終盤に分けて紹介されることに。
その様子をかいつまんでお届けします。
地元のヒーロー・藤井聡太四段29連勝に祝福メッセージが殺到!
なぜに将棋でキン肉マン?
いきなり勢いよく流れてきた曲は、串田アキラが歌う『キン肉マン Go Fight!』。アニメ『キン肉マン』の主題歌です。
それを聴いたパーソナリティーのつボイノリオは、すかさず「ミート~!ミートはどこへ行ったんだぁ~!?」と、キン肉マンの声マネで叫びます。
ちなみにキン肉マン役の声優・神谷明さんとつボイとは、人形劇『プリンプリン物語』で共演したこともあり、親しい間柄。それも関係あるかは分かりませんが、つボイの声マネはかなりの腕前なんですよ。
でも、なぜにここでキン肉マン?アシスタントの小高直子アナウンサーも疑問を抱きます。
この番組では、注目の話題を取り上げる時、その内容にふさわしい曲をBGMにかける場合が多いんですね。
今回もたくさんのリスナーから様々なリクエストが送られてきまして、まずこの曲が最初にかかったのですが、さてその心は?
「29連勝…29…ニク…肉」
そうです。ハッキリ言って、ダジャレです。
対局中継の未来予想図
Aさんからのおたより「新記録おめでとうございます!体調が思わしくなかったという話もありますが、それでも最後は見事な寄せでした」
「テレビを見てたら対局の最初は、藤井四段がちょっと押され気味だと言われてましたよね。そういうのが(盤面を)パッと見て分かるのもスゴイなあと思いましたけど。私は解説を聞いて『へえ、不利らしいのかー』と思うだけなんで」と話すつボイ。
「みんな無表情だから、焦ってる様子も見せずニヤッともせず、どっちが優勢なのか分からない」と小高が戸惑いを口にします。
そこでつボイが画期的な提言をします。
「ウソ発見器とか心拍数が測れる装置を取り付けて、『今、藤井くんの血圧が上がりました!』『おっ、増田さん、更に血圧が上がっています!』とか。そういうのを導入すると、近未来的な対局になるんじゃないか」
心理戦を可視化するという発想、面白そうですね。戦っている本人たちは心の中を見られてるようでイヤかもしれませんが。
他にもいろいろ祝福メッセージを読んでいるうちに、BGMが変わります。
普通では物足りないカラダに
リクエスト2曲目は、童謡『ふじの山』。
富士は日本一の山~♪という、あの曲です。
勘のいい方はお分かりですね?日本一の、富士山。ふじさん。藤井さん。…おあとがよろしいようで。
Bさん「とんでもない人が現れたものです。ドラゴンズなら4連勝がやっとです」
などなど、引き続きおたよりを紹介しているうちに、またもや別の曲が流れてきました。そのイントロにつボイが合わせます。
「さあ今回の対局は、両者とも10代の対決ということです。聴いて頂きましょう!三田明さんで、『美しい十代』です!」
思わず「わたしゃ司会者か!」と自らツッコミを入れるつボイ。
一方、ダジャレのないストレートな選曲に「わりと普通でしたね」と小高がつぶやきます。
いや、本来なら普通で問題はないのですけれども。
こってりしたものを食べすぎて、あっさりしたものが物足りなくなってしまうのが、この番組の恐ろしいところです。
すごさだけは何となく伝わる
さて、番組終盤ではBGM無しで、やや内容の深いおたよりが読まれていきます。
Cさん「私は中学・高校の頃、将棋に凝りました。当時はきっちり王将の守りを固める美濃囲いとか矢倉囲いとか、穴熊などの戦法が主流でしたが、今では、王将は特にガッチリとは囲わずにどんどん攻めていく“急戦”が主流になりましたね」
強気に攻めていく藤井四段は、特にその傾向が強いみたいです。
Dさん「今までのコンピューターの理論ゲートが2値(にち)であるのに対して、量子ビットは2値を合わせた状態で演算できるため、ものすごい処理能力です。既に一部実用化されております。私の中では藤井四段と量子コンピューターの印象が重なりました」
「私、ほとんど意味がわからずに読んでおります」とつボイ。
何やらわからないけど、すごいことだけは伝わってきたので、つい読んでしまったんでしょうね。
キン肉マンで言うなら、「へのつっぱりはいらんですよ!」「おお!ことばの意味はわからんが、とにかくすごい自信だ!」というやりとりのようなものでしょうか。
どうもー、藤井さとし・ふとしでーす
Eさん「日本将棋連盟は、英語版のホームページも用意されてるんですが、そこでは『藤井聡太』が『Satoshifutoshi Fujii(サトシ・フトシ フジイ)』になっています」
“聡太”が訓読みになって、藤井さとし・ふとし。漫才コンビにされてしまいました。
どうやら、自動翻訳機能が使われているため、ちょこちょこ誤訳があるようなのです。
他にも、井出隼平(じゅんぺい)四段の「隼平」が「Hayabusataira(ハヤブサ・タイラ)」に。先日引退した加藤一二三(ひふみ)九段の「一二三」などは「one hundred twenty-three」と、ただの数字扱いになっています。
昨年からこの状態になっており、ネット上では「わざとネタでやってるんじゃないか?」という勘繰りも。
藤井くんにあやかりたい
Fさん「藤井四段が昼食に豚キムチうどんを食べたのは、対局中にハァーッと息を吐きかければ、相手がニオイでひるむという作戦なのでは?」
Gさん「以前食べた、味噌煮込みうどんが人気になりましたね。今度はご当地グルメ『瀬戸焼きそば』を食べて、地元に特需をお願いしたいです」
Hさん「ウチの娘と結婚してくれんかなあ?」
…などなど、勝手気ままなご意見のあと、つボイに特需をもたらしそうなおたよりが。
Iさん「出すなら早い者勝ちですよ!『聡太連勝音頭』!」
ノリ気になったつボイ、即興で歌います。
「勝った勝ぁ~った また勝った~ それでも驕る事もなく~ ほんに聡太は瀬戸の誉れ~ いけいけ聡太 どんといけ~♪」
藤井四段のおかげで様々な話題で盛り上がる、地元のフィーバーぶりを改めて感じる放送でした。
(岡戸孝宏)
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