つボイノリオの聞けば聞くほど

名古屋市民がシャチホコに抱く複雑な感情

13日未明、岐阜県大垣市にある墨俣一夜城(大垣市墨俣歴史資料館)で、展示品の金のシャチホコを狙った盗難未遂事件が発生しました。
警備会社からの通報を受けて警察署員が駆けつけると、シャチホコが入った強化ガラスのケースに複数のひびが入っていましたが、 中にあった2体のシャチホコは無事でした。重さは4kgで、制作時の費用は720万円とのこと。

シャチホコは2002年3月に盗まれた後、2006年10月には新しく作ったシャチホコの腹ビレなどがもぎ取られており、今回で3回目の被害を受けてしまいました。

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墨俣一夜城に納得いかない?


シャチホコが無事なのは良かったのですが、ここでつボイノリオが「この話題が出てくると毎回言っていますが」と前置きし、墨俣一夜城には納得いかないと語ります。

名古屋城はコンクリート造りにし、中にエレベータを通しているが、外見は当時の姿をしのぶことができるように再現されているので、それは良い。
しかし、墨俣一夜城は当時とは全く違う外見だというのがその理由です。

木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)が一夜にして築いたと伝えられているため、墨俣「一夜城」と呼ばれているのですが、その名の通り急いで作ったものなので、本来は砦のような形でした。
しかし城跡に歴史資料館として建設し、平成3年4月に開館した墨俣一夜城は、普通の城と同じように天守閣や城壁も備えた作りになっています。

つボイは「その土地に来てもらって歴史をたどり、当時の城の形を再現することで、砦のようなものでも攻撃性や防御性など、いろいろ考えられて作られていることを感じてもらうことこそ意味がある」と語ります。

一方であまりにもショボい作りでは、ガッカリ観光名所とみなされ、街を訪れる人が増えない可能性もあります。史実を再現するか、観光地として別の形をとるか難しいところです。

シャチホコにまつわる噂


ここで小高直子が「シャチホコが盗まれると、世間が荒れると聞いたことがある」と語りました。
すかさずつボイも「名古屋城のシャチホコを下ろすと、水害が起きると言われている」と語り、伊勢湾台風に触れました。

実は戦災で焼失した名古屋城と金のシャチホコが再建されたのは伊勢湾台風がやってくる直前でした。台風による水害はこのせいではないかと言う話が広まったことがありました。
そのことへの配慮なのか、台風後の名古屋城の完成式はひっそりと執り行われたということです。

2005年に愛知万博が開催された際、関連事業として「新世紀・名古屋城博」が行われた時は「金のシャチホコに触れる」という趣旨のためにシャチホコが下ろされました。
その5年前の2000年の9月、名古屋市周辺で発生した「東海水害」の記憶がまだ新しいことも手伝い、その時にも水害を恐れて反対の声もあったのだそうです。

もともと名古屋城にシャチホコを設置した目的のひとつは、火事を防ぐためのおまじないだったと言われており、シャチが口から水を吐いて、火事から城や町を守るというところに由来するそうです。
名古屋人がシャチホコを大事に思っている理由がよくわかりますね。
(岡本)
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2017年04月14日09時12分~抜粋

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