つボイノリオの聞けば聞くほど

復興大臣VS記者をめぐるオピニオン

高校1年生のAさんからこのようなおたよりが届きました。

「今村大臣の発言は少しおかしいと感じます。国民のことなんて気にしていないと思わせる発言でした。国民のことを理解している人が大臣になってほしいです。記者さんは間違っていないと思います」

今月4日、福島第一原発の事故での自主避難者に関して記者とのやりとりで激高した今村復興大臣。6日には大臣が自らの発言を撤回、安倍首相も陳謝するという事態にまで発展しました。
大臣が激高したこと、また引き金となったと思われる記者の追及に対し、多くのご意見が寄せられた話題となりました。

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復興ならぬ激高?


「記者の質問内容は間違っていないが、言い方が気に障ったのかもしれないですね。今村さんがキレたのはガンガン責められたからでしょうが『キレてないっすよ』と堂々とした態度でいてほしかったです」(Bさん)
「今村復興大臣が叩かれるのは理解できますが、フリーの記者も同じ質問を10回以上繰り返してあの発言を引き出したようです。部分的に取りあげて叩くのは悲しいです。被災者を馬鹿にしているのは記者側では?つボイさんはどう思いますか?」(Cさん)

つボイノリオは「この記者は10回聞いて、結論が出ないからさらに聞いたのでは?『自己責任でいいんですか?』という記者の質問は、被災者を馬鹿にしているようには感じなかった。被災者から今村大臣への抗議行動こそあれど、この記者への抗議はないので、被災者は記者に馬鹿にされたとは感じていないのではないか」との見解を示します。

小高直子は「このリスナーさんはおそらく、抗議をしている被災者の方は切り取られた部分だけしか見ていないのではないだろうか、全文ちゃんと見聞きしているのだろうか?という疑問があったのだろうと思われます」と解釈します。

金田さんと菅さんは偉い?!


「記者の挑発的な態度、人を馬鹿にしたような態度が不愉快です。最近の記者はそういう人が増えたと思います。しかし大臣も大臣です。挑発は大人の対応でいなしてもらいたいです。冷静な対応ができれば株も上がったはずなのに」(Dさん)

「金田法務大臣なんかは、ここまで(ギリギリまで)キレかけてながらもキレずにやっているとこは偉いですよ。腹の中煮えくり返っているけれども、グーっと抑えているところは大したものですよ、あの人は」とつボイ。
小高は「そんな感じには見えない。つボイさん、金田さん好きですよね」と納得いかない様子。

それよりも小高は、毎日記者会見をしていろいろな質問を浴びせられても、いつも冷静な菅官房長官が気になるようです。

「僕は人の心が読めますから。菅さんはね、自分を無にしてしゃべっておられる。金田さんはキレません。両方偉いです」とつボイ。
「それは想像の世界なんで…」と苦笑するしかない小高。

「わざと怒らせようとした記者が最悪だと思います」(Eさん)
「記者とは突っ込んで突っ込んで記事を書くものです」(Fさん)

と対照的な意見を読んで「どちらの意見の方も敵に回した」と感じたつボイを「いろんなご意見を紹介しているので」と小高アナがフォローします。

記者のありかたとは


「確かに、予定調和の記者会見が多すぎます。外国はもっと突っ込みますよ」と、日本の記者クラブのあり方に疑問を呈すつボイ。
戦後、外国人記者クラブが日本のクラブよりも先に天皇を呼んで戦争責任を追求したことを一例として取り上げ「記者クラブは追求しないといけない。日本の記者には遠慮がある。『なんだあの聞き方は!』と言われるくらい聞かないと。日本の会見は僕には物足りない」と語ります。

小高も、取材の方法には2種類あると続けます。

・懐に入って仲良くなって、相手の真意を引き出す。
・突っ込んで突っ込んで怒らせて怒らせて、相手の本音を引き出す。

番記者と呼ばれるのは前者、常にそばにいて仲良くなる。確かにこれも一つの取材の方法です。
しかし、対立軸の中での追及も取材には必要ではないかとつボイは語ります。

「他の記者がだんまりだったということは、忖度なのでは?記者と大臣が主従関係にあるのでは?突っ込んだ記者にはもっとがんばってもらいたいです。」(Hさん)

他の記者がシーンとしていた場面。「これが僕らが慣れ親しんだ記者会見ですよ」と重ねるつボイ。

本来議論すべきこと


大臣がキレたことや取材の仕方に注目しがちですが、本来議論すべきことは違います。

「自主避難者に対する政府の対応がどうなのかを再度議論しないといけないのでは?今村さんが激高したことに対してベクトルが向いてしまっていて、避難者が置いてきぼりになっているのではないでしょうか?」と小高アナが冷静な意見を述べます。

「まだまだ言いたいことはございますけれども…」と、この件に関して話し足りない様子のつボイノリオでした。
(minto)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2017年04月07日09時19分~抜粋

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