新栄トークジャンボリーでおなじみの小堀勝啓がアカデミックトークにチャレンジ!
研究者たちの個性が光ります
第86回 8月21日・8月28日
静岡県環境衛生科学研究所 医薬食品部 医薬班 創薬担当
主査 安藤隆幸さん
「がん細胞のDNA修復を抑える抗がん剤をつくりたい!」
静岡県の環境衛生科学研究所 医薬食品部 創薬化学研究室に赴任して、11年が経ちました。日々、美しい富士山と駿河湾にかこまれ、きれいな水、おいしいお茶、まぐろ・シラス・桜エビをいただきながら、創薬探索研究を続けています。チャレンジャーは、大学時代に化学合成にたずさわったのち、単に化合物をつくるだけではなく、なにか効果のある化合物をつくりだすことをモットーとして、日々化学合成にいそしんでいます。学生時代は、岐阜北高校で野球を、福井大学でラグビーを、していました。バリバリの体育会系です。泥くさい合成もへっちゃらです。
これまでに、シーシーアイ株式会社、チューレーン大学(米国、ニューオーリンズ)、岐阜大学にて化学合成をしてきました。合成してきた化合物は、累計で数千化合物になります。創薬研究には、小さなつみ重ねが大切と感じています。
現在、わずか6人の小さな研究室ですが、静岡県が推進するファルマバレープロジェクトのもとに、「静岡発の創薬」を目標にアクティブに活動しています。
現在、全世界のおよそ半分の人が、生涯のうちにがんになるといわれています。がんは、うまくつきあいながら、克服をめざす病気と考えられています。しかしながら、治療が難しい方、再発・転移などで命を落とす方がいるのも現実です。
私は、医者ではなくごく平凡な創薬化学者(メディシナルケミスト)です。実際に、手術でがんを切り取ったりしませんし、薬を処方するわけではありません。では、がんに対して、なにができるのでしょうか?
それは、「抗がん剤をつくること」です。
がん細胞のみをターゲットにする「分子標的治療薬」に分類される抗がん剤は、正常細胞には作用しないため、副作用が少なく、患者さんにやさしいといわれています。今回のプロジェクトにおいて、化合物のかたちをデザインして、がん細胞のみに効果のある化合物をつくりだすことができれば、私たちは、がんと闘うことができます。
まだまだ先はかなり長いですが、私は「がんは薬でかならず治せる病気」といわれる世界を実現したいです。
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