
新栄トークジャンボリーでおなじみの小堀勝啓がアカデミックトークにチャレンジ!

研究者たちの個性が光ります
第73回 2月20日・2月27日
ウィルスと人類の共生、その終わりなき命題に対峙する、
感染症学の第一人者、長崎大学 熱帯医学研究所 教授
山本太郎さんに訊く!

長崎大学教授 山本太郎さん。
長崎大学医学部卒業後、東京大学で博士号を修了。
その後、25年にわたり、アフリカ・ジンバブエや、中央アメリカ・ハイチなど50以上の国々で、感染症対策に奔走されてきました。
さらに、京都大学、外務省国際協力局を経て、現在は、長崎大学・熱帯医学研究所で感染症の研究を続けておられます。
医師として現場で感染症対策に向きあいながら、感染症の歴史、感染症と人類、感染症と国際問題など、大局的な側面から感染症をとらえる
山本さんの視点は、コロナ禍の混沌にいる私たちに、進むべき一つの道筋を示してくれるかも知れません。

研究者たちの頭脳で生まれる、幾千億のインスピレーションの種。
やがて、その種がこの地球の未来を創る。
実は山本先生は、この新型コロナウィルスのパンデミックが起きる前の
2017年に、こんなご著書を出されています。
「抗生物質と人間―マイクロバイオームの危機」
まず、扉のそでに、こうあります。「拡大する薬剤耐性菌、増加する生活習慣病。
その背後には抗生物質の過剰使用がある。
かく乱され、危機にさらされるヒト・マイクロバイオーム」


ヒトの生命活動の基本となる遺伝子は二万数千個。ミジンコより少なく、
線虫とほぼ同じ。ショウジョウバエのわずか2倍。非常に少ない。2003年に
発表され、研究者に衝撃を与えた。予想では10万個。
ヒトは、きわめて少ない遺伝子で、酵素やホルモンなど10万種以上のたんぱ
く質を作り出している。その二万数千個のうち、およそ200個の遺伝子が細菌
に由来。つまり、ヒトに共生する細菌が、ヒトの生命活動を支えている。
それをヒト・マイクロバイオーム、という。
それは何を物語るのか。ヒトは、常在する菌とともに構成されている。
常在菌が減るとどうなるのか?


人類の未来のために、真摯に取り組む山本太郎先生の姿勢は、常に本質を突く。

研究者のためのクラウドファンディングサイト
扉を開ければ、あなたも研究者のサポーター。一緒に未来を創造するクエストへ踏み出そう!
https://academist-cf.com/?lang=ja
番組オリジナルTM曲は、ピアニスト清塚信也さんの書き下ろしです!
