
新栄トークジャンボリーでおなじみの小堀勝啓がアカデミックトークにチャレンジ!

研究者たちの個性が光ります
第30回 6月14日・6月21日
静岡大学 グリーン科学技術研究所 教授
河岸洋和(かわぎし・ひろかず)さん
「生物にかかわるあらゆる生命現象を“化合物”で解き明かす!!
キノコ研究の第一人者が探求する自然界の謎」
北海道大学理類入学、大学院農学研究科博士課程を経て、静岡大農学部へ。
1991年、ヤマブシタケから抗認知症物質(ヘリセノン類,エリナシン類)を発見する。
2011年には,「戦後最悪の食中毒」と言われたスギヒラタケによる食中毒事件の謎をほぼ解明。
著書「きのこの生理活性と機能性の研究」は、きのこ研究のバイブル的存在。
2016年日本農学賞,読売農学賞,
2020年度日本農芸化学会賞を受賞


研究者たちの頭脳で生まれる、幾千億のインスピレーションの種。
やがて、その種がこの地球の未来を創る。
第16回GSC賞文部科学大臣賞を受賞!
GSCとは・・・化学にかかわる者が自らの社会的責任を自覚して、化学技術の革新を通じて人と環境の健康・安全を目指し、持続可能な社会の実現に貢献していくことを目的とする世界的な活動。
受賞した「フェアリー化合物を用いた新規植物成長調節剤の創製」とは・・・
「地球規模での食糧問題の解決のための食糧生産の高効率化によって GSC の発展に大きく貢献する先導的研究」として評価された。
(以下↓第 16 回 GSC 賞 文部科学大臣賞 「フェアリー化合物を用いた新規植物成長調節剤の創製」より 抜粋)
ゴルフ場、住宅街などで、芝が輪状に周囲より色濃く繁茂し、時には成長が抑制され、後 にキノコが発生する現象は、妖精が輪を作り、その中で踊るという西洋の伝説に基づいて「 フェアリーリング」と呼ばれている。1884 年の Nature に、1675 年に発表されたフェアリー リングに関する最初の科学的論文やそれに続く論文が紹介されて以来、その「妖精の正体( 芝の成長を促進あるいは抑制させる原因)」は未解明のままであった。 河岸氏は、「成長促進と抑制はフェアリーリングを引き起こす菌が特異的な植物成長調節 物質を産生しているからではないか?」と見解。

↑芝生に見られるフェアリーリング。コムラサキシメジというキノコの成せる繁茂現象
フェアリー化合物が作物の収量を増すことを圃場での実験で証明済み。世界の食糧問題に貢献できるかもしれない。
現在,ある企業と共同で農業への実用化を目指している。

きのこや自然をこよなく愛し、学生に愛される、心優しき化学者、河岸先生。

もうひとつの顔は、静岡大学馬術部の顧問。

アルバイトで馬たちの世話をする部員学生たちを、あたたかくサポート!
コロナ禍でピンチに立たされた馬術部を、学生たちと護りました。
頑張れ!!
河岸洋和さんの詳しいプロフィールと、研究室の活動はこちらから↓↓

研究者のためのクラウドファンディングサイト
扉を開ければ、あなたも研究者のサポーター。一緒に未来を創造するクエストへ踏み出そう!
https://academist-cf.com/?lang=ja
番組オリジナルTM曲は、ピアニスト清塚信也さんの書き下ろしです!
