健康ライブラリー 2018年5月13日

健康ライブラリー / ライフ・ヘルスケア

●教えてドクター 

★5月のテーマ「コレステロールの正しい知識」

名古屋大学病院 老年内科 教授
葛谷 雅文 先生

 LDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)コレステロールは必ずしもお互い連動しているわけではありません。なるべくLDLコレステロールを下げるような努力とHDLコレステロール上げるような努力をする必要があります。別々に考えた方がいいと思います。悪玉コレステロールである LDLコレステロール を下げる具体的な努力は、食べ物に気をつける事だと思います。最近「食事はコレステロールと関係ないんじゃないの」というようなことも言われています。確かに血液中のコレステロールは食べ物からくるばかりではなく、自分の体でも作ってしまいます。ですので血液中のコレステロールの食べ物からの影響は、人によって違いますが4割から5割ぐらいと考えていいと思います。食べ物についてはコレステロールを少し制限しなくてはいけないのと同時に飽和脂肪酸を控えることが必要です。飽和脂肪酸をたくさん食べると、体の中でコレステロールをたくさん作ってしまいますので、それをなるべく控えることが必要です。動物性のラードやバターもいいところはあるのですが、摂りすぎると良くないです。善玉コレステロール(HDLコレステロール)を上げるには中性脂肪を下げることも重要です。中性脂肪と善玉コレステロールは連動していて、中性脂肪が高いと常善玉コレステロールが下がってしまう傾向にあります。だから中性脂肪を下げるような努力をすることが必要です。それには運動をし、お食事の際にカロリーの摂りすぎを控えることが必要だと思います。

●スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪 

岡崎 宏紀 先生 (おかざき調剤薬局 薬剤師)

<力を入れて取り組んでいる事> 
残薬整理に力を入れています。今、日本の医療費が42兆円を超える中、高齢者の方だけでも薬の飲み残し(残薬)が年間約500億円とも言われています。処方された慢性疾患の薬を飲み忘れ無しで、完璧に飲まれている患者さんは、ほぼ皆無だと認識しています。災害に備えて1週間程予備があればいいと思います。それ以上の予備は処方が変更、あるいは中止となった場合に無駄になる可能性があります。またその残数がバラバラだと、飲み間違いにも気づきにくいので、こまめに調節をしています。医療費の節約の件でもう一つ、ジェネリック医薬品の使用があります。これは体に入るものなので、安い方がいいという方もいらっしゃいますし、そうじゃない方がいいという方もいらっしゃいます。当局では患者さんのリクエストに応えるようにしています。

<心に残るエピソード> 
当局の患者さんは糖尿病の方が多いので、インスリンを導入するケースは少なくありません。針を刺すということに非常に不安を感じている方が多いので、インスリン導入の際に僕自身、患者さんの不安感を少しでもぬぐうために患者さんの目の前でインスリンの針を自分のお腹に実際に刺してみせるという手技で指導をしています。僕がはりを刺した時にたまたま痛点に刺さり「痛っ!」と言ってしまったので、患者さんを少々不安がらせてしまったということもありましたが、その場は笑って済みました。

<今後の課題> 
医療費の問題と皆さんの薬局の利用方法です。医療費に関しては年々増加しています。国民皆保険がいつ崩壊してもおかしくない状況にきています。世界に誇れる日本の保健制度が継続できるように、医療費の節約を積極的に行わなければならないと思います。それには我々薬剤師だけでなく、すべての医療人や患者さんや市民も医療費を減らすといった意識を持つことが大事だと思っています。また、今薬局の数はコンビニの数より多いと言われています。その薬局をもっと上手に利用していただいたらいいと感じています。昨今、『かかりつけ薬局』『やかかりつけ薬剤師』という言葉を耳にすることがあると思います。すべての薬局は地域密着のスタイルでやっていると思います。例えば健康相談や病院で行った血液検査の結果の評価等も行っています。限られた診察時間の中でお医者さんになかなか聞けないことも多いと思います。処方箋がなくても、もっと気軽に薬局を訪れて、薬局を活用するといいと思います。
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