北野誠のズバリ「カイシャのシュウカツ」

社長が急逝!妻の早い決断が功を奏したM&A

少子高齢化により、中小企業や小規模事業者の後継者難が大きな経営課題となっています。そして、元気なうちに資産の管理や、次世代へのスムーズな承継について考えていく必要性も高まっています。

CBCラジオ『北野誠のズバリ』「シサンのシュウカツにズバリ」では、事業承継と資産承継について専門家をゲストに学んでいきます。

4月9日の放送では、関東で経営している板金加工業のM&Aについて北野誠と松岡亜矢子が三井住友トラストグループ株式会社 経営承継支援 植田駿一郎さんに伺いました。

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右も左もわからない妻の承継

今回植田さんは、関東で経営しているトラックなどの板金加工業の事例を紹介しました。
どのような会社なのでしょう?

植田「年商は1億円ほど。従業員さんは5名弱」

仕事の内容は、トラックにハシゴを付けたり、サイドバンパーを付けたり、大型車両の改良や修理の業務を行っていたそうです。取引先は主にトラックメーカーや、ディーラー、運送会社だったと植田さん。
なぜM&Aを選択したのでしょうか?

植田「創業された社長さんが急に亡くなられてしまい、奥さまが一時的に社長に就任されたんですが、右も左もわからなかった」

その後、経営が難しくなり、会社が傾く前にM&Aを決意したそうです。

北野「奥さん経理で入っていたわけでもなくて、事情もわからんままじゃ右往左往しますよね」

車が大好きな社長が挙手

買い手会社はすぐに見つかったのでしょうか?

植田「はい。愛知県にある大型車両や特殊車両のカスタマイズをされている会社さんで、従業員は50名ほど」

北野「この会社の社長さん、めっちゃ車好きじゃない?」

植田「その通りです。大の車好き」

北野「特殊車両をカスタマイズするなんてなかなか商売しようなんて思わない」

この会社はなぜ挙手したのでしょうか?

植田「買い手さんは愛知県の会社でしたので、以前から都内での拠点と販路を探していました」

また買い手会社は、車両の内部のカスタマイズを得意としていましたが、板金加工の業務には課題を抱えていました。
そこで売り手会社をM&Aすることにより、車両全般をカスタマイズすることが可能になると考えたそうです。

北野「板金加工とカスタマイズは違うもんね。中と外とじゃね」

奥さまの素早い決断が売上UPへ繋がった

M&Aはスムーズに進んだのでしょうか?

植田「売り手さんの義理の息子さんが弁護士をされていましたので、資料の準備などがとてもスピーディーで、やりとりもスムーズでした」

北野「それは良かったですね。その後はどんな感じなんですか?」

植田「買い手企業さんから売り手企業さんへ責任者を派遣して、従業員の離職もなく、和気あいあいとやっているようです」

さらに植田さんは、買い手会社は拠点と販路を獲得することができ、売上も伸ばすことができたと聞いているそうです。
「会社が傾く前に素早い決断をすることで、お互いに良い方向へ向かったんですね」と早めの英断を称賛する北野でした。
(野村)
北野誠のズバリ「カイシャのシュウカツ」
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2025年04月09日14時49分~抜粋

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