小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

大滝詠一が語っていた、セクシー女優・三原葉子の思い出

2013年12月30日に亡くなった大滝詠一さんにとって、オリジナルスタジオ・フルアルバムとしては生前最後の作品でとなった『EACH TIME』が、発売40周年を記念してボックスセット『EACH TIME 40th Anniversary Edition』として、3月21日にリリースされました。

24日放送のCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』では、このボックス発売にちなみ、パーソナリティの小堀勝啓が、かつて大滝さんにインタビューした際のエピソードを披露しました。

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「ペパーミント・ブルー」MVも公開

まずBGMとしてオンエアされたのは『EACH TIME』の中の1曲「ペパーミント・ブルー」。

小堀「もろに大滝サウンド。分厚いストリングスがあって、メロディーはメジャーに始まってマイナー展開し、またメジャーに戻ります」

21日、この「ペパーミント・ブルー」のミュージックビデオがYouTubeでオフィシャルに公開されました。
ジャケットを手掛けた河田久雄さんによるビーチ、桟橋、古いアメ車、青い空、いろんなアメリカの看板など、クリアーなウエストコーストの雰囲気いっぱいのイラストで構成されています。

曲にぴったりのMVに「よく出来てるなあと思いました」と小堀。

自分の音を表現

大滝さんは、日本のロックを切り開いたバンド「はっぴいえんど」解散後、1974年にバンド時代にできなかった表現の追及をすべく、自身のレーベル「ナイアガラ」を設立しました。

1981年にリリースされた『A LONG VACATION』、1984年の『EACH TIME』と2枚のアルバムが空前のヒット。
実は『EACH TIME』からは1曲もシングルカットされていませんが、オリコンアルバムチャートで3週連続1位を獲得しました。

小堀「当時の音楽ファンの、大滝詠一さんの新しいアルバムに対する期待がどんなに高かったかということがよくわかります」

古いタイプの音作り

かつてFM東京(現TOKYO FM)に『小室等の音楽夜話』というラジオ番組があり、フォークシンガーの小室等さんが担当していました。
小堀は、大滝さんがゲスト出演した際のインタビューを聞く機会があったそうです。

小室さんが「大滝詠一という人は常に新しいことに挑戦してるよね」と聞くと、大滝さんが「そうじゃないんですよ。僕はどっちかと言うと徹底的に古いことばっかりやってるんですよ」と答えたことが印象に残っているとか。

80年代には最新のデジタル機材やシンセサイザーが普及していましたが、大滝さんは音をアナログで重ねていく昔ながらの方法で、しかもストリングスも実際の弦の音を使っていました。

同じ「はっぴいえんど」のメンバーだった細野晴臣さんが、最新鋭の機材を使用したYMOで活躍するのとは好対照でした。

事務所にあったビデオテープ

実は小堀、大滝さんに2回ほどインタビューしたことがあるそうです。
音楽の話を振っても、まるで違う話で答える人だったそうです。小堀が興味をもって食いつくと、その話を延々としていたんだとか。

当時映像と言えばビデオテープの時代。
大瀧さんの事務所にはVHSのビデオが数多く置かれていたそうです。中でもかつて存在した映画会社・新東宝のB級作品のコレクションが多かったそうです。

新東宝とは、現在の東宝から分離して1947年に設立されました。1961年に倒産しますが、その晩年は「エログロ」大衆娯楽路線のB級作品を量産していました。

B級映画好きの小堀が新東宝について話を振ると、喜んで延々と話してくれたという大滝さん。

腋毛の思い出

大滝さんが話していたのは新東宝セクシー女優のトップスター・三原葉子さんのこと。

小堀「『三原葉子良いね、腋毛が』って、ずっと腋毛の話をしてた思い出がありますね」

三原さんの初主演は『人喰海女』。その後の出演作も『女吸血鬼』『女巌窟王』『女間諜暁の挑戦』などタイトルを見るだけでもワクワクします。

小堀「本当に大滝詠一ワールドは素晴らしいと思います。『EACH TIME』はまたセールスが再燃するんじゃないですか」

大滝さんの『EACH TIME 40th Anniversary Edition』を聴きながら、新東宝の映像を楽しむのも一興です。 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2024年03月24日10時30分~抜粋

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