シンガーソングライターのの加藤登紀子さんが、11月26日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』（ＣＢＣラジオ）に出演しました。
森繁久彌さんとの縁や、自身で作詞した「百万本のバラ」のエピソードなど、小堀勝啓を相手に披露しました。
知床旅情
12月27日で80歳になる加藤登紀子さん。
ステージの加藤さんもお客さんも日本酒を飲みながら、ロビーにはお酒の香りがプーンと漂うという「ほろ酔いコンサート」はもう50年続いています。
今年も東京では51回目、名古屋では42回目の開催となるそうです。
昨年は「ほろ酔いコンサート」50周年を記念して「乾杯！」が、往年の名曲「知床旅情」とのカップリングでリリースされました。
「知床旅情」は俳優の森繁久彌さんが作詞作曲した曲です。1971年に加藤さんがカバーしてヒット曲となりましたが、この時加藤さんは28歳。森繁さんは58歳でした。
小堀「森繫久彌さんは、当時から僕らよりずっとお爺さんだと思ったんだけど」
加藤「お爺さんだと思ってましたよね。私と30歳違うわけよね。生きてらしたら、いま110歳になるんです」
ステージの加藤さんもお客さんも日本酒を飲みながら、ロビーにはお酒の香りがプーンと漂うという「ほろ酔いコンサート」はもう50年続いています。
今年も東京では51回目、名古屋では42回目の開催となるそうです。
昨年は「ほろ酔いコンサート」50周年を記念して「乾杯！」が、往年の名曲「知床旅情」とのカップリングでリリースされました。
「知床旅情」は俳優の森繁久彌さんが作詞作曲した曲です。1971年に加藤さんがカバーしてヒット曲となりましたが、この時加藤さんは28歳。森繁さんは58歳でした。
小堀「森繫久彌さんは、当時から僕らよりずっとお爺さんだと思ったんだけど」
加藤「お爺さんだと思ってましたよね。私と30歳違うわけよね。生きてらしたら、いま110歳になるんです」
ツンドラの冷たさを知ってる
「森繁さんは、私の『ひとり寝の子守歌』を聞いた時に、『あんたは僕の心と一緒の心で歌うね』って言ったのよ」
「ひとり寝の子守歌」は1969年リリースの歌。「知床旅情」がカバーされたのは翌1970年のこと。
加藤さんの「知床旅情」聴いた森繁さんは「あんたの声はツンドラの冷たさを知ってるね」と言われたそうです。
加藤「この何とも言えない、私にとって暗示めいた、私の一生を言い当てたような感じのね、言葉を残してくださったんです」
「ひとり寝の子守歌」は1969年リリースの歌。「知床旅情」がカバーされたのは翌1970年のこと。
加藤さんの「知床旅情」聴いた森繁さんは「あんたの声はツンドラの冷たさを知ってるね」と言われたそうです。
加藤「この何とも言えない、私にとって暗示めいた、私の一生を言い当てたような感じのね、言葉を残してくださったんです」
共通点は満州
森繁さんは1939年（昭和14年）、NHKアナウンサーとして満州国に渡りました。
満州国は1932年に建国された国です。アナウンサー業の傍ら、満州各地の北方民族の集落を回って文化収集をしたルポルタージュが、当時の国定教科書に採用されました。
満州の北はシベリア。冬の気温がマイナス20～30度になることも普通にあったようです。
それからまもなく、1941年（昭和16年）に第二次世界大戦勃発。
満州に青春をかけた森繁さんは、敗戦を新京（現在の中国・吉林省の長春）で迎え、ソ連軍に連行されるなどの苦難の末、1946年（昭和21年）に帰国しています。
加藤「私もハルピンで生まれで、2歳8カ月までの故郷だからね。これが意外なくらい私の中で重低音になって響いてるわけ」
ハルピンは満州国の都市のひとつ。現在は中国・黒竜江省に属しています。第二次世界大戦前は、多くの日本人が満州へ渡っていきました。
森繫さんの「あんたの声はツンドラの冷たさを知ってるね」のひと言は、加藤さんの心を見事にヒットしたのです。
満州国は1932年に建国された国です。アナウンサー業の傍ら、満州各地の北方民族の集落を回って文化収集をしたルポルタージュが、当時の国定教科書に採用されました。
満州の北はシベリア。冬の気温がマイナス20～30度になることも普通にあったようです。
それからまもなく、1941年（昭和16年）に第二次世界大戦勃発。
満州に青春をかけた森繁さんは、敗戦を新京（現在の中国・吉林省の長春）で迎え、ソ連軍に連行されるなどの苦難の末、1946年（昭和21年）に帰国しています。
加藤「私もハルピンで生まれで、2歳8カ月までの故郷だからね。これが意外なくらい私の中で重低音になって響いてるわけ」
ハルピンは満州国の都市のひとつ。現在は中国・黒竜江省に属しています。第二次世界大戦前は、多くの日本人が満州へ渡っていきました。
森繫さんの「あんたの声はツンドラの冷たさを知ってるね」のひと言は、加藤さんの心を見事にヒットしたのです。
ジョージアで歌いたい
加藤さんの80年代のヒット曲「百万本のバラ」は、もともと1982年にロシアでリリースされた歌謡曲。
1987年（昭和62年）に日本語盤として加藤さんが歌詞をつけて歌いました。
加藤「ジョージアに行って『百万本のバラ』を歌いたいっていうのがずっとあったわけ」
ジョージアは、つい最近までグルジアと呼ばれていた国です。
加藤さんがジョージアで「百万本のバラ」を歌いたかったのは、元の歌詞が、ジョージアの画家ニコ・ピロスマニの恋物語をモチーフにしているからなんだとか。
加藤さんは、今年の7月に「百万本のバラ」の生まれるまでの歴史を知っている人たちにインタビューする旅をして、10月には現地で念願のコンサートを開催しました。
1987年（昭和62年）に日本語盤として加藤さんが歌詞をつけて歌いました。
加藤「ジョージアに行って『百万本のバラ』を歌いたいっていうのがずっとあったわけ」
ジョージアは、つい最近までグルジアと呼ばれていた国です。
加藤さんがジョージアで「百万本のバラ」を歌いたかったのは、元の歌詞が、ジョージアの画家ニコ・ピロスマニの恋物語をモチーフにしているからなんだとか。
加藤さんは、今年の7月に「百万本のバラ」の生まれるまでの歴史を知っている人たちにインタビューする旅をして、10月には現地で念願のコンサートを開催しました。
出会うべくして出会った曲
その時「登紀子さんは日本人なのに、どうしてそんなに『百万本のバラ』に思いがあるのか？」と尋ねられたそうです。
加藤「私はその時にとっさに『一言でいえばハルピンで生まれたからかな？』って言ったら、目の前の人が深く頷きましたね。『登紀子さん、全部わかった』って」
加藤さんが生まれたハルピンは、ジョージアと共にロシア帝国の領土でした。満州国建国前のことです。
ハルピンには大勢のロシア系の人が住んでいて、今でもロシア様式の教会が残されています。
加藤「ジョージアで、『私、ハルピンで生まれたの』って言っただけで抱きしめてくれる人がいる。私は80歳になるけど、100年の歴史って今に繋がってるんですね」
小堀は「だから『百万本のバラ』は出会うべくして出会った曲だし、歌うべく人が歌ってるんですよ、いまきっと」とフォローします。
ほろ酔いコンサートは、名古屋では12月23日（土）に御園座で開催されます。
今回話題となった「百万本のバラ」「知床旅情」も歌われるとのことです。
（尾関）
加藤「私はその時にとっさに『一言でいえばハルピンで生まれたからかな？』って言ったら、目の前の人が深く頷きましたね。『登紀子さん、全部わかった』って」
加藤さんが生まれたハルピンは、ジョージアと共にロシア帝国の領土でした。満州国建国前のことです。
ハルピンには大勢のロシア系の人が住んでいて、今でもロシア様式の教会が残されています。
加藤「ジョージアで、『私、ハルピンで生まれたの』って言っただけで抱きしめてくれる人がいる。私は80歳になるけど、100年の歴史って今に繋がってるんですね」
小堀は「だから『百万本のバラ』は出会うべくして出会った曲だし、歌うべく人が歌ってるんですよ、いまきっと」とフォローします。
ほろ酔いコンサートは、名古屋では12月23日（土）に御園座で開催されます。
今回話題となった「百万本のバラ」「知床旅情」も歌われるとのことです。
（尾関）
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