12月1日から公開される映画『隣人X -疑惑の彼女-』。
11月19日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』（ＣＢＣラジオ）では主演の上野樹里さん、林遣都さん、熊澤尚人監督のインタビューを放送しました。
自分と違う他者に対する心の在り方を深く問われる作品です。
異色のミステリーロマンス
この作品は、小説現代長編新人賞受賞のパリュスあや子さんの小説『隣人X』を、熊澤尚人監督が脚本に起こし映画化した異色のミステリーロマンスです。
宇宙から惑星難民Xがやって来た地球が舞台。
Xは人間にそっくりな姿で、地球の人間に紛れてしまって誰が誰だか見分けがつきません。
何の害もなく、ちゃんと人間の社会に溶け込んでいるのに、人々はXを見つけ出そうと必死。
不安や動揺が社会に広がる中、Xではないかと疑惑をかけられた主人公・柏木良子を上野樹里さんが、それを探っていく週刊紙記者の笹憲太郎を林遣都さんが演じます。
宇宙から惑星難民Xがやって来た地球が舞台。
Xは人間にそっくりな姿で、地球の人間に紛れてしまって誰が誰だか見分けがつきません。
何の害もなく、ちゃんと人間の社会に溶け込んでいるのに、人々はXを見つけ出そうと必死。
不安や動揺が社会に広がる中、Xではないかと疑惑をかけられた主人公・柏木良子を上野樹里さんが、それを探っていく週刊紙記者の笹憲太郎を林遣都さんが演じます。
今だからできる役
主演の上野樹里さんは熊澤監督とは17年ぶりの、共演の林遣都さんも熊澤監督とは15年ぶりのタッグ。皆さんのそれぞれの思いを伺いました。
ふたりとも久々に、熊澤監督と一緒の映画。俗っぽく言えば、前より成長したところを見せたいという気持ちがあったそうです。
良子という役について「20代の時なら絶対やらない、わからない、できないような役」と語る上野さん。
さらに20代の頃は記者が大嫌いだったそうで「記者と恋に落ちることは理解不能。その時に撮っていたら暗い映画になっていた」と続けます。
上野「今ならちゃんとポジティブなメッセージを現代の人たちに届けたいって思えます。せっかく熊澤さんが依頼して下さったので、しっかり取り組もうって思いました」
ふたりとも久々に、熊澤監督と一緒の映画。俗っぽく言えば、前より成長したところを見せたいという気持ちがあったそうです。
良子という役について「20代の時なら絶対やらない、わからない、できないような役」と語る上野さん。
さらに20代の頃は記者が大嫌いだったそうで「記者と恋に落ちることは理解不能。その時に撮っていたら暗い映画になっていた」と続けます。
上野「今ならちゃんとポジティブなメッセージを現代の人たちに届けたいって思えます。せっかく熊澤さんが依頼して下さったので、しっかり取り組もうって思いました」
成長を見て欲しい
一方、林さんが熊澤監督と以前に仕事をした時はまだ10代。俳優業を始めたばかりの頃だそうです。
林「最初の頃を見てくださっている方なので、自分ががっかりされたら、それはきっと自分を疑わなきゃいけないなと思うような気持ちでした」
15年経った今回は、俳優としての自分の立ち位置を確認する重要な機会でもあるといいます。
林「この映画の内容と別のところで、こんな役者として、こんな人間として頑張ってますっていうところは、見てもらいたいなっていう思いはありましたね」
林「最初の頃を見てくださっている方なので、自分ががっかりされたら、それはきっと自分を疑わなきゃいけないなと思うような気持ちでした」
15年経った今回は、俳優としての自分の立ち位置を確認する重要な機会でもあるといいます。
林「この映画の内容と別のところで、こんな役者として、こんな人間として頑張ってますっていうところは、見てもらいたいなっていう思いはありましたね」
どちらも大変な役作り
惑星難民Xかもしれないという疑惑を持たれた良子と、それを探るジャーナリストの笹。
ストーリーはこのふたりの気持ちのせめぎ合いが核になって進みます。
良子を演じた上野さんと笹を演じた林さんに、役作りについて聞きました。
上野さんは役にニュートラルに入れるように、原作は敢えて読まずに脚本に入っていったそうです。
上野「なるべく記号的なミステリアスな女性っていう部分を考えました。日本人女性にも、難民Xにも見えるというような、そのさじ加減がすごく作り甲斐があると思いました」
笹の目を通して、なんの特徴もなさそうな平凡な良子さんから、いろんなことを感じ取って欲しいと語ります。
この映画では物語の進行通りには撮影されていなかったため、シーンごとに心情を演じ分けるのが大変だったと振り返る林さん。
林「笹の中でうごめいている複雑な感情が少しも欠けないように、熊澤監督が毎シーン、毎シーン、丁寧に確認し合ってくださって。心情の面で難しく大変だったんですけど、妥協せず大事に作っていけたと思っています」
ストーリーはこのふたりの気持ちのせめぎ合いが核になって進みます。
良子を演じた上野さんと笹を演じた林さんに、役作りについて聞きました。
上野さんは役にニュートラルに入れるように、原作は敢えて読まずに脚本に入っていったそうです。
上野「なるべく記号的なミステリアスな女性っていう部分を考えました。日本人女性にも、難民Xにも見えるというような、そのさじ加減がすごく作り甲斐があると思いました」
笹の目を通して、なんの特徴もなさそうな平凡な良子さんから、いろんなことを感じ取って欲しいと語ります。
この映画では物語の進行通りには撮影されていなかったため、シーンごとに心情を演じ分けるのが大変だったと振り返る林さん。
林「笹の中でうごめいている複雑な感情が少しも欠けないように、熊澤監督が毎シーン、毎シーン、丁寧に確認し合ってくださって。心情の面で難しく大変だったんですけど、妥協せず大事に作っていけたと思っています」
タフな林遣都
熊澤監督が原作小説を読んだのはコロナ禍の最中。
熊澤「無意識の偏見みたいなことがテーマに描かれていたんで、それがすごく今日的なテーマだと思ったんです」
コロナによって他人との距離感が変わったという熊澤監督。
コロナ前と比べて、自分が意識していなくても色眼鏡で見てしまったり、または見られたりという社会になったと感じるそうです。
映画化の上で、テーマを明確にするために、原作にはない30代の女性・良子を設定。
良子を追う記者、笹に対しても監督のこだわりがありました。
熊澤「良子を追うと同時に記者の人間的に弱い部分を、今回は徹底的に描きたかった。林君はすごくタフだったと思います」
熊澤「無意識の偏見みたいなことがテーマに描かれていたんで、それがすごく今日的なテーマだと思ったんです」
コロナによって他人との距離感が変わったという熊澤監督。
コロナ前と比べて、自分が意識していなくても色眼鏡で見てしまったり、または見られたりという社会になったと感じるそうです。
映画化の上で、テーマを明確にするために、原作にはない30代の女性・良子を設定。
良子を追う記者、笹に対しても監督のこだわりがありました。
熊澤「良子を追うと同時に記者の人間的に弱い部分を、今回は徹底的に描きたかった。林君はすごくタフだったと思います」
狙い通りの上野樹里
主演の上野さんは、さりげない日常を凄い説得力がある演技でリアルに表現し、Xだと言われてもXに見えず、コンビニで働いている普通の30代の女性にしか見えないそうです。
これは監督の狙い通りだとか。
熊澤「ふたりとも、僕の期待を超える120%を振り切った芝居をやってくれたんで、僕はこんなに幸せなことはなかったですよね」
『隣人X -疑惑の彼女-』は12月1日公開です。
（尾関）
これは監督の狙い通りだとか。
熊澤「ふたりとも、僕の期待を超える120%を振り切った芝居をやってくれたんで、僕はこんなに幸せなことはなかったですよね」
『隣人X -疑惑の彼女-』は12月1日公開です。
（尾関）
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