小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

ビートルズ最後の楽曲発表!リアタイ世代「70歳過ぎて新曲の話をするとは」と感激

11月2日にビートルズ最後の新曲「ナウ・アンド・ゼン」が全世界同時配信になりました。
翌3日にはアナログ盤とカセットテープが発売され、その日の夜にはYouTubeでミュージックビデオが公開。
世代を問わずに接することができる、さまざまな形態でリリースされました。 


5日放送のCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』では、リアルタイムでビートルズを知る世代である小堀勝啓がこの新曲について語りました。

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解散しても大ニュース

小堀「解散して53年も経っているのに、今も世界のトップニュースとなるビートルズです。しかも音楽関係の番組だけじゃなくて、普通のニュース番組でもワンコーナー設けています」

ビートルズと生きた時代を共有してきた小堀、興奮気味に語ります。

なお先に書いたように「ナウ・アンド・ゼン」は配信とアナログ盤、カセットでのリリース予定でしたが、急遽CD発売も決定しています。

ポールに託されたテープ

今回リリースされた「ナウ・アンド・ゼン」という楽曲は、ジョン・レノンが当時住んでいたことで知られるニューヨークの超高級マンション「ダコタ・ハウス」で生まれた楽曲です。
元となった音源は1978年または1979年に、ピアノの弾き語りで録音されていたものです。

録音から間もない1980年、ジョンは熱狂的なファンに銃で撃たれて亡くなりました。
文字通りこの曲はジョン・レノン最晩年の作品と言えます。 

ジョンの死後、遺品整理をしていた妻のオノ・ヨーコさんがこの曲のテープを発見し、ポール・マッカートニーに渡しました。 

残された1曲

実はこのテープには4曲収録されていました。

その中の1曲「グロウ・オールド・ウィズ・ミー」は1984年にリリースされた、ジョン・レノン自身の未発表曲とオノ・ヨーコさんの新曲で構成された『ミルク・アンド・ハニー』に収録されています。 

残る3曲中の2曲「フリー・アズ・ア・バード」と「リアル・ラヴ」は、残ったメンバー、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの3人が演奏やボーカルを音を重ね、1995年にリリースされました。 

残った1曲がこの「ナウ・アンド・ゼン」です。
この曲は録音状態が悪く、ジョンのヴォーカルだけをノイズから分離できなかったため、いったん発表は断念されていたのです。 

オリジナルメンバーで完成

「フリー・アズ・ア・バード」の発表から28年経ち、最新のAI技術によってジョンのヴォーカルをクリアな状態で取り出すことに成功。
ここにポールのベース、リンゴのドラム、彼らのコーラスにストリングスパートを追加して甦ったのが今回の新曲です。 

さらに2001年に亡くなったジョージ・ハリスンのギターも入っています。

実は「フリー・アズ・ア・バード」のダビング時に、この「ナウ・アンド・ゼン」もセッションはされていたのです。 

小堀「ジョージの様々な演奏を探し出して、今回一番合うものを持ってきて被せました。まさにオリジナルメンバーによる最後の新曲となりました」 

涙モノのMV

YouTubeで公開されたオフィシャルミュージックビデオについて語る小堀。 

小堀「これは見もの。ぜひ皆さんに見ていただきたいです」 

監督はドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ:Get Back』(2021年)のピーター・ジャクソンが担当。
「ナウ・アンド・ゼン」に取り組む現在のポールとリンゴの映像に、過去の映像を組み合わせており、在りし日のジョンとジョージ、昔の4人の姿も使用されています。 

1995年のセッションからはジョージがギターをチューニングする映像。この時のジョージはロン毛を侍のちょんまげのように結んでいました。 

ポールとリンゴがコーラスをしているところに並んで、若い頃のポールとリンゴが一緒に歌う姿が見られたり、茶目っ気たっぷりのジョン・レノンがスタジオでストリングスを指揮する姿など、新旧さまざまな映像が使われています。

小堀「最後はアマチュア時代のリーゼント、革ジャンのビートルズ。高校時代のステージとかね、いろんな映像を被せながら歴史をたどるような感じです。これはじんわり涙モノの映像になっておりましたよ」 

切ない新曲

「もう君はいないけど、時々ここにいてくれたらと思う」という内容の歌詞が何度もリフレインします。 

ジョン・レノンは、一時期オノ・ヨーコさんと別居し、「失われた週末」と言われた酒とドラッグ漬けの時期がありました。
この歌詞はそこから立ち直って、ヨーコさんを思って書いた曲ではないかと推測する小堀。 

小堀「いま思えばポールやリンゴ、残った人たちにも当てはまる内容です。『ナウ・アンド・ゼン』は、また、みんなで一緒にできたらな、という感じの曲に仕上がっていて、なかなか切ないものがありました」 

最後に「僕はリアルタイムでビートルズ、中学ぐらいから聴いてましたから、自分が70過ぎてビートルズの新曲の話をするとは思ってもみませんでした」と嬉しそうに語った小堀。 

ロック界のレジェンドであるザ・ビートルズは、解散から53年経ってもなお新しいニュースを届けてくれます。 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2023年11月05日11時03分~抜粋

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