小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

羽生結弦とも共演!津軽三味線のプリンス中村滉己

10月8日、CBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に津軽三味線奏者で民謡歌手でもある中村滉己さんが出演しました。

そのルックスからこれまでの津軽三味線奏者のイメージを覆す中村さん、実は名古屋市出身。
どのように津軽三味線の世界に入ったのでしょうか?

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何のミュージシャン?

小堀の描写によると、中村さんは顔が小さくて背が高くて金髪でピアス。
Tシャツからスニーカーに至るまでお洒落。まるでKポップの人だそうです。 

小堀「誰も津軽三味線奏者とは思わないですよね」 

中村「よく言われるのがラッパーとドラマーです」 

中村さんは逆に、そこを自分のテイストにしているそうです。 

中村「黒門付で三味線弾くのってありきたりなんですよ。でも、こんな格好した少年が弾きだしたら、あれ?って思ってくださる人もいるかなっていう狙いがあったりもします」 

中村さんは11月で20歳になる慶応大学の2年生です。 

持ってみるとかなり重い

小堀「スタジオに入る前に『太棹』と言われる津軽三味線を持たせてもらったんですけど、重たいですねえ」 

中村「これを両腕で支えてコントロールをするので、最初にこの楽器を触る方は、筋肉痛になるみたいなこと言う方もいますね」 

自身もギターを演奏する小堀は三味線に興味津々。
ただし意外と重くて大きいため、演奏にはスポーツ的な要素も必要となり、挫折する人も多いんだとか。 

大きさゆえ迫力のある表現も出せば、津軽の細雪のような繊細な表現もできて、表現のレパートリーが広い楽器だそうです。 

軸を持て

そんな「太棹」を自在に操る中村さんは、小学生の時からコンクールを総なめ。
それもそのはず、中村さんの家系は代々、民謡の家柄なのです。

中村「祖父の姿を見ててカッコいいなと思ってたので、いつかはこうなりたいなと思ってましたね」 

1歳で踏んだ初舞台は三味線ではなく歌だったとか。三味線を始めるにあたっては、形式ばった厳しい修行などはなく、生活の中にある民謡を経由して自然に吸収していったそうです。 

中村「やるなら頑張りなさいって、うちの祖父もそう応援してくれました」 

しかしひとつだけ言われていることが「帰ってこれる軸を持て」ということ。 

中村「祖父からも、僕の師匠の二代目中村隆先生からも共通して言われたことは、好きなことはいくらでもやっていいけど、ひとつちゃんと軸を持ってなさいということ。これを心に刻んでます」 

他のミュージシャンとのコラボが増えている中村さん、この教えだけは忘れないように心がけているそうです。 

二大プリンス

話題は、最近のコラボレーションについて。

昨年11月、スケートの羽生結弦さんが初めて自身で企画・構成をしたアイスショー『プロローグ』に中村さんも出演。ロックバンドMONKEY MAJIKと「Change」で共演し、スケートと音楽のコラボを経験しました。 

小堀「これは氷のプリンスと三味線のプリンス。二大プリンスです」 

中村「津軽三味線と他の音楽は今までもあったんですけど、スポーツは初めてだったので、いろんな可能性に気づかせていただきました。三味線人生のひとつの大きな基点になったと思って、本当に感謝してますね」 

フィギュアスケートは、ダンスパフォーマンス的な部分もあり、羽生さんから学ぶことも多かったそうです。 

小堀「並んでる映像を見るとふたりともカッコいい。これは卑怯です。羽生さんはいい人でしたか?」 

中村「人柄もよろしくて、僕なんかにも優しく対応していただいて、本当に嬉しかったです」 

小堀「中村滉己さんに通じるものがありますよ。だからあんだけのファンに慕われる存在なんだなと思いました」 

ぜひ生で

中村「いまコンクールは歌に専念しています。もともと三味線は20歳で引退しようと決めてたんです」 

中村さんは、今後コンクールでは民謡歌手として力を入れていくそうです。この春、配信EP「歩-AYUMI-」をリリースしてメジャーデビュー。 
その中に収録されている津軽民謡「ホーハイ節」のミュージックビデオが動画サイトに公開されています。海外で受けそうなアレンジ。 

小堀「ホーハイ、ホーハイという感じがいいですね」 

中村「ファルセットを使う津軽民謡はこれぐらいしかないんですよ」 

Jポップにはない民謡ならではの「コブシ」の使い方を実演する中村さん。民謡人口が増えて欲しいと語ります。 

1歳で初舞台を踏んだ中村さんは、現在コンスタントにコンサートを行っています。
中京圏では10月13日に電気文化会館 ザ・コンサートホールでリサイタルが予定されています。
ぜひ生で三味線のバイブレーションを感じてください。 

中村「その時見てくださった方が未だに、コンサートも来てくださいます。本当に長いこと可愛がっていただいてると思います」 
(尾関) 
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2023年10月08日10時33分~抜粋

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