小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

シンガーソングライター・イルカ、「男も女も家事をするべき」と主張する理由

シンガーソングライターのイルカさんが、9月17日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』(CBCラジオ)に電話出演。

最近アーカイブとして過去作品のリマスタリング版をリリースしてたイルカさんに、同じ1950年生まれの小堀勝啓が近況を尋ねます。

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ビートルズ?

イルカさんの軌跡を辿る「イルカアーカイブシリーズ」のVol.8が8月23日に発売されました。
今回リリースされたのは『JULIA』『LOOP CHILD』『Heart Land』の3作品のリマスター版。
特に小堀が注目したのは『JULIA』でした。

小堀「『JULIA』で始まって、ボーナストラックに「P.S. I LOVE YOU」。ビートルズやんけ~とニヤッとしてしまいました」 

イルカ「そう思っていただけると嬉しいわ」 

ビートルズマニアの小堀の琴線にビビッと来たようです。 

ジャンルにとらわれないモダン

小堀は、今回の3作品を聴いて、イルカさんが持つ独特なモダンテイストに改めて気づいたそうです。 

イルカ「私は、音楽のジャンルであれはダメこれはダメっていうこだわりは全然ないんですよ」 

フォークシンガーのイメージの強いイルカさんですが、中学・高校の頃はロック少女。また1980年代にはエレキギターを持ってステージに立っていたこともありました。 

イルカ「だから自分の中ではギター1本の弾き語りもあり、エレキでガーンっていくのもあり。両方ね、私にとっての私なんですよね」 

それがよくわかるのが『Heart Land』のボーナストラックとして収録された、テレサ・テンさんの名曲「時の流れに身をまかせ」。 

イルカ「びっくりでしょ?しかも、このために録音したんですよ」 

シンガー、イルカ

『JULIA』『LOOP CHILD』は全曲イルカさんが作ったアルバム。
逆に『Heart Land』では、あえてシンガーソングライターという面を出さず、シンガー・イルカとして制作したアルバムだそうです。 

『Heart Land』の裏話を語るイルカさん。アルバムの方向性を打ち出したのは、イルカさんの亡き夫でプロデューサーの神戸和夫さんだそうです。 

イルカ「『シンガーソングライターという言葉に甘えちゃいかん』っていっつもカメ吉君(神戸和夫さん)に言われてたんです。詞、曲、歌、全部、超一流でなくてはならない、みたいなね」 

それまでは、歌を全て自分で作っていたというイルカさん。
『Heart Land』で初めて詞、曲を依頼して自分のために歌を作ってもらったそうです。 

イルカ「ですから、楽譜を見て、詞を見て、音符を見て覚えてっていう作業もほとんどしないでずっと来たんですけど、初めてそういうことをしてみて、曲を作る時にもいい勉強になりましたね」 

『Heart Land』の制作に迎えたサウンドプロデューサーが、数々のヒット曲を手掛けているベテラン林哲司さんでした。

イルカ「林哲司さんは、雰囲気が学校の先生みたいで、温かく見守って下さる感じでした。だからとってもいい気持ちでレコーディングできましたね」 

同世代で盛り上がる

林哲司さんに直接話を聞いたことがあるという小堀。
この時、小堀は初めて会ったにもかかわらず、林さんに会ったことがあると感じたそうです。 

小堀「僕は東映時代劇が好きだったんですよ、チャンバラの。『林哲司さんって、東千代之介さんに似てますよね?』って言ったら、それまで普通に音楽の話してたのに、すごく複雑な表情をして『そうですか?』っておっしゃったんです」 

イルカ「私も東映映画詳しいですからわかります。口元のあたりのお上品な感じ似てますよね。東千代之介さんは大ハンサムで、高貴なお上品な役しかされませんでしたからね」 

小堀「なんて話ができるのも、同世代の僕らならではです」 

東千代之介さんは、中村錦之助さん、大川橋蔵さんなどと同時代の東映のスターでした。 

台所で浮かんだ曲

小堀は『Heart Land』の中の「私のキッチンファーム」という曲にも注目。
この曲は『Heart Land』で、イルカさんが2曲だけ作ったうちの一曲です。 

小堀「男性も育児参加とか家事をって言うけど、眉を吊り上げて言うんじゃなく、すごくふわんとした感じで、そうなんだと思わせてくれる曲ですよね」 

この曲は、長男の冬馬さんが小さい頃、冬馬さんを台所で遊ばせて、イルカさんが家事をしていた時に浮かんだそうです。 

家事をやるべきだ

イルカ「大根の泥を洗ってたら、このお水はどこに流れるの?って聞かれて、川から海へ行くんだよって言った時に、地球はお台所から繋がってるじゃないかとパッと思ったんです」 

これが、イルカさんが現在も続けている環境活動の原点なんだそうです。 

小堀「食卓から世界が見えるんですね」 

イルカ「今はジェンダーの問題ありますけど、男性も女性も主婦業っていうか、家事をやるべきだってすごく思いますね」 

小堀「ご子息の冬馬さん、こうやったら、こんな柔らかい男性ができるんだなってことがよくわかりました」 

イルカ「これから先、結婚するかどうかもわからないし、自分の食生活ぐらいはきちんとできるように大事に育てなきゃって思って、一緒に家事をやってきたんですよね」 

イルカさんの教育の成果で、冬馬さんは今も料理をよく作ってくれるんだそうです。 

伊勢神宮で厄払い

イルカ「コンサートも頑張って続けていけたらと思ってるんですけど、健康管理をしないと続けられないので頑張ります」 

実は今年の『青春のグラフィティコンサート』では、「今年の目標は転ばないこと」と宣言したにもかかわらず、翌日、伊勢神宮参拝で転倒。靴を飛ばすぐらいの激しさだったんだとか。 

イルカ「もう立てないかと思ったんですけど、なんとか立てて骨折もしませんでした。おかげさまで」 

小堀「それで厄払いしましたね」 

イルカ「急に地べたに倒れてたの。でも顔打たなくてよかったです。皆さんに『よく骨折しなかった。よく歯を欠けさせなかった』って褒められました(笑)」 

楽しそうに笑うイルカさんですが、その時はやっぱり痛かったそうです。 
(尾関) 
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2023年09月17日10時34分~抜粋

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