小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

全てが高品質。角松敏生の音楽舞台『MILAD』、今年も開催

昨年9月、ミュージシャンの角松敏生さんが脚本・演出・音楽を手掛ける総合エンターテインメント『MILAD(Music Lives Act & Dance)』が、KAAT 神奈川芸術劇場で開催されました。

7月23日放送のCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』には、角松敏生さんが出演し、この『MILAD』や5月にリリースされた最新アルバム『Inherit The Life Ⅱ』について語りました。
小堀勝啓とは5年ぶりの対面です。

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目の黒いうちに伝えたい

小堀「角松敏生変わんねえって、みんな言うけど、サラサラヘアーでホント変わりませんね」 

角松さんは1960年生まれの62歳です。 

角松「僕なんか中小企業だからいろいろ大変ですわ。常に作り続けてないとダメなんですよ。それが魅力でもあり、楽しみでもあるんですけどね」 

優良な中小企業、角松敏生さん。事業継承していこうという心意気もしっかり見られます。
5月にリリースされたアルバム『Inherit The Life Ⅱ』は、昨年リリースの『Inherit The Life』と合わせて完全版。タイトルを訳すと「命の継承」です。 

角松「この年になってくると何を残せるか?そう考えるのは、皆さん同じだと思うんです。命、生活、文化。ライフっていろんな意味がある。僕が40年やってきてた音楽の技術や歴史を、まだ目の黒いうちに伝えたいと思っています」 

独自の角松ワールド

もちろん『Inherit The Life Ⅱ』は一枚のアルバムとしても聞けますが、昨年開催された『MILAD(Music Lives Act & Dance)』のサウンドトラックでもあります。 

『MILAD』は壮大な角松ワールドを、視覚、体感を通じて観客に提供していく舞台。去年、すでにプロトタイプである第一回公演が行われました。 

演技のプロ、ダンスのプロ、音楽のプロが集結し、それぞれが思いっきり表現して、ひとつのものができあがるイメージとのこと。 

ステージは二段のステージ。2メートルほどの高くなったステージの上のもうひとつのステージでは角松さん率いる18人ほどのミュージシャンが勢揃い。その下で、演技とダンスが展開されるそうです。 

角松「基本的には、全て僕の音楽のライブがコントロールしてるっていうような見え方です」 

あの世界をライブで見せたい

角松「僕はそもそも映画が作りたかった人なんですよ。映画の代わりにライブパフォーマンスとか舞台エンターテインメントを作る。だからシネマティックなことをやりたい。
どんなシネマかと言ったら『イージー・ライダー』なんです」 

デニス・ホッパー監督の映画『イージー・ライダー』は1969年の作品。映像と共に大きな比重を占めているのが音楽でした。ザ・バンドやロジャー・マッギンの曲が印象的です。中でもステッペンウルフ「ワイルドでいこう!」は映画を象徴する曲です。 

角松「あの音楽がないとただの犯罪者の話ですから。あの世界をライブで見せたいっていうのが僕の根底にありますね」 

音楽ありきの手法

ミュージカルの名作『ジーザス・クライスト・スーパースター』にも言及する角松さん。
この舞台も音楽ありき。アンドリュー・ロイド・ウェーバーが音楽を作った時は舞台化不可能と言われていました。 

ところが『ジーザス・クライスト・スーパースター』のコンセプトアルバムが世界で大ヒット。それをきっかけに舞台化。
ブロードウェイやロンドンでロングラン上演されるまでになりました。その後、映画化もされています。 

角松「こういう芝居だから、こういう音楽付けてじゃなくて、まず音楽がなかったら話になんねえだろっていう手法は、すごくリスペクトしています」 

高品質なものをお届け

9月には神奈川と東京で『MILAD 2』の公演を控えています。
昨年、上演された『MILAD』は映画のバットマンシリーズで例えると『バットマン ビギンズ』だそうです。
ということは今回のものを例えると『ダークナイト』となるのでしょうか?

小堀「『MILAD』は進化しながらどんどん続いていくんでしょうね」 

角松「僕、これで終わりにしようと思ってる。精神的にも体力的にもホント大変。監督総指揮で、音楽、演出、脚本、制作に人間関係まで気を使わなきゃいけないので、なかなか骨が折れますよ」 

音楽のライブがバックにあり、その下でのびのびダンスを踊る、演技をするという『MILAD』のスタイルはいろんなアーティストにやって欲しいという角松さん。 

門松「こういう作りはありだと思います。これだと、お客さんがすべてのエンターテインメントを高品質で受け取れるんですよ。電車で一本なんでぜひ観に来てください」

9月の神奈川と東京での公演。名古屋から新幹線で一本。ぜひ生で観て後世に語り継ぎましょう。 
(尾関) 
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2023年07月23日10時29分~抜粋

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