小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

コンタクトレンズのメーカー社長が、新作ミュージカルで原作と作詞を担当!

脚本家で作詞家のあおい英斗さんが、11月6日放送のCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に出演しました。

12月9日と10日には原案・原作・作詞を手掛けたミュージカル『もうひとつのキミのために散る』が上演されます。
ボイメンエリア研究生から國村諒河・岡大和も出演するとのことです。

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地域活性にふたつの顔

ミュージカルの原作者、脚本家、作詞家として出演するあおい英斗さん。
実はメニコン代表執行役社長、田中英成さんの、もうひとつの顔です。

メニコン二代目を継ぐ前は、医学部を卒業して国家試験を通り、眼科医を開業した時期もあったそうです。

そして公益社団法人スター・クラシックス協会代表理事として、クラシック界の未来のスターを育てるために尽力。
さらに、これからの名古屋の文化を応援するクリエイティブ・リンク・ナゴヤの理事長に就任。

経営者としてのリアルな部分と、アーティストとしてのロマンの部分を融合させながら、地域社会を活性化させています。

元気づけるのも文化の役割

前回出演したのは今年の5月。この時の新作幕末オペラ『新選組外伝~歳三を愛した女』は、全国6都市・8公演でした。千秋楽はもちろん土方歳三終焉の地、函館。

あおい「コロナで文化活動が制約されていた、この2~3年。世の中が疲弊してる時ほど、無理をしてでも元気に振る舞うことが、ある意味、文化でもあろうかなとも思います。

お世辞もあるんでしょうけど、すごくよかったって言う声を聞くと、やってよかったって思いますね」

オリジナルから設定変更

そんなあおいさんが、原作と作詞を手掛けるミュージカル『もうひとつのキミのために散る』が12月9日と10日、名古屋市芸術創造センターで上演されます。

『キミのために散る』はあおいさんにとっての2作目の作品で、ラジオ・ミュージカル作品として放送され、その後2度舞台されています。

『キミのために散る』は上演のたびに、その時の演出家の個性が出ます。
今回の演出家は、物語の時代設定を大きく変えたため、タイトルに「もうひとつの」を付けたたとのこと。

設定変更には原作者も期待

もともとの『キミのために散る』は、太平洋戦争が始まる直前、憧れの地アメリカに渡った日本人男性が、向こうで出会ったアメリカ人女性と恋に落ち、時代の波に翻弄され、引き裂かれ、やがて人間魚雷回天に乗るというストーリーでした。

物語の舞台そのものは戦後20年経つか経たないかの時期だったそうですが、今回『もうひとつのキミのために散る』では、設定が2001年に変わったそうです。

この2001年は、アメリカで同時テロ事件が発生しています。
ウクライナで戦争が起きている現在「どうして戦争はなくならないのか?」との思いを強調するための設定変更のようです。

あおい「ストーリーがどういう決着するかは見てのお楽しみ。メッセージが伝われば、原作者の僕としては変更も全然OK。
僕自身もすごく楽しみにして、本番を待ち焦がれているところです」

若者の戦争の受け止め方に期待

この舞台には、名古屋を拠点に活躍するエンタメ集団、ボイメンエリア研究生のメンバーが出演しています。
「若い人たちが戦争をどう受け止めて、どう演じるかにも期待」しているというあおいさん。

あおい「日本は平和ボケと言われるぐらい平和です。でも世界では戦争があります。本当の危機はゼロではない。安心、安全は一体、どうしたら生まれるのかを戦争を知らない我々が考えなきゃいけない、そう思うんですね」

終演後に感じてほしいこと

あおいさんの作る作品では、土方歳三しかり、織田信長しかり、滅びの美学を背負っています。
これはオペラ、ミュージカルの性質なんだそうです。

あおいさん「どうしてもオペラ、ミュージカルは悲劇になりがちです。一般的に、ヨーロッパとか日本は悲劇を好む。アメリカのミュージカルはハッピーエンド。これは文化でしょうかね」

ヨーロッパでは、わざわざ「ギリシア悲劇」というカテゴリーがあるぐらい悲劇好き。
児童文学の名作『フランダースの犬』も、ヨーロッパでの原作、日本版アニメでは悲劇で終わるのに対し、アメリカ版ではハッピーエンドです。

ミュージカル『もうひとつのキミのために散る』は見終わった後、平和が大事、明るい希望が大事と思わせてくれる作品になっているそうです。

あおい「どう感じてくれるかは、それぞれだと思います。ぜひ見に来て下されば嬉しく思います」
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2022年11月06日10時36分~抜粋

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