小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

佐藤竹善の新アルバムタイトルに、ラジオのコールサイン?

シンガーソングライターの佐藤竹善さんが、10月30日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』(CBCラジオ)にリモート出演。

この番組にも投稿するほどラジオ好きの佐藤さん、10月に発売されたカバーアルバムの話やラジオの話など、小堀勝啓と盛り上がりました。

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ラジオ仕立てのアルバム

人気カバーシリーズ第8弾『radio JAOR ~Cornerstones 8~』は、前7作とは違った作風です。

佐藤「いつかやってみたいと思ってたんです。アルバム一枚を、そのままラジオの番組のような感じにしました。
昔から国内外問わずそういう作品作りをしている人がいて、古くは山下達郎さんが有名ですね」

山下達郎さんが1980年にリリースした「COME ALONG」は、日本でのラジオ仕立てのアルバムとして草分け的存在で、人気DJの小林克也さんが登場しています。

ロックバンド、ボ・ガンボスやフュージョンバンド、Tスクエアなど、いろんなアーティストがこうしたラジオ風のアルバムを発表しています。
海外でも、最近ザ・ウィークエンドがジム・キャリーのDJでリリースしています。

架空のラジオ局のコールサイン

『radio JAOR ~Cornerstones 8~』の選曲は70~80年代のシティポップが中心となっています。佐藤さんが中学高校の時に、もろに影響を受けた音楽だそうです。

佐藤「これらの曲は、僕にとっては日本のAOR的な感じなんです。だからタイトルのコールサインもジャパンのAORという感じで、引っ掛けてのネーミング。JAORという架空のラジオ局にしたんです」

アルファベット4文字は、放送局全てに割り当てられるコールサイン。無線局を識別するための物です。

小堀「タイトル見て、最初ドキッとしたんですよね。実はCBCのコールサインがJOARなんです」

佐藤「おお~、そうですか!」

日本の放送局のコールサインの最初の二文字は全てJOです。1953年前半までに開局した放送局は最後にRが割り当てられました。
CBCラジオは日本の民放第一号だから、アルファベットの最初のA、JOのARです。各局がJOBR、JOCR…と続いていきます。

シティポップはラーメンと同じ

最近は海外でも日本のポップスが人気で、アメリカのカリフォルニアでJポップ専用のラジオ局が開局しているんだとか。

佐藤「当時の日本のアーティストたちがアメリカの音楽に憧れて一生懸命研究していた。それが本場のアメリカですら注目するまでになったんですね」

小堀「東京シティポップみたいなのは、アメリカの人にしてみると、ちょっとエキゾチックな感じもあるんでしょうね」

佐藤さんは、当時のアメリカの音に日本的なテイストのメロディーが乗ったところが、海外から評価されている要因ではないかと分析しました。

佐藤「ラーメンが中国から来て、今や中国の人が日本にラーメンを食べに来るという、あれと全く同じですね」

非常に分かりやすい佐藤さんの例えでした。

これ、小堀さん?

佐藤「いまラジオもスマホに入ってますよね。若い人たちも自由にいろんなものが聞ける。ちょうどアナログのLPが人気になってるように、レトロなラジオの時代もすごくオシャレなものとして、これから花開いていくんじゃないかなと思います」

ラジオの未来に期待を寄せる佐藤さん。
ここで小堀は、80年代のCBCラジオ番組表を取り出しました。その表紙をカメラ越しに佐藤さんに見せると…

佐藤「ドナルド・フェイゲンの『ナイトフライ』。これ小堀さん?」

小堀「いろいろ小道具揃えて同じようにして撮ったんですよ」

佐藤「みなさん、興味あったら、ドナルド・フェイゲンの『ナイトフライ』ってアルバムのジャケットを探してみて。これとそっくりな感じで、小堀さんがやってます」

少しテンションの上がる佐藤さんでした。

小堀「リモートだから見せてしまいました」

ちなみに『ナイトフライ』は1982年のアルバムです。

ラジオから世界を知る

佐藤「僕は中学、高校での深夜ラジオが大ストライク世代なんです。世代的には、伝説の糸居五郎さんが『オールナイトニッポン』の二部をやっていた頃。ギリギリ生で聞けていた世代です」

糸居五郎さんは日本のラジオDJの草分け的存在で、最後に務めた『オールナイトニッポン』は1981年6月30日の放送でした。
糸居さんの命日、12月28日は「ディスクジョッキーの日」に定められています。

佐藤「僕、青森にいましたから、いわゆる都会と世界というものを、糸居さんとか小林克也さんとか土居まさるさんとかから吸収して、そういう世界を見たいなと思いながら楽器を練習してましたね」

いろんなところにラジオの影響

「僕は生きている糸居五郎さんに会った最後の世代かも知れない」と、ここで小堀のプチ自慢。

北海道から東京の大学へ出た小堀。ロックバンド、ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズのコンサートを見に武道館へ行った時、ばったり糸居五郎さんに会ったそうです。

小堀「めっちゃドキドキしながら話しかけて、パンフレットにボールペンでサインしてもらって。『ゴーゴー糸居五郎』って書いてくれて『ひえ~』でした」

佐藤「ボールペンですか」

ラジオの話の尽きない二人。
話は『radio JAOR ~Cornerstones 8~』へ戻ります。

小堀「このアルバムを聴きながら、自分の音楽と歴史みたいなことを思い出しましたね」

佐藤「ちょっとしたジングルや喋り手の空気があるだけで、作品が違う匂いになる。改めて、ラジオって自分の中で大きいんだなって実感しましたね」

佐藤さんのラジオ仕立てのカバー集『radio JAOR ~Cornerstones 8~』は、まさに懐かしくも新しいアルバムです。 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2022年10月30日10時29分~抜粋

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