小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

「15年前ウクライナで会った少年に会いたい」サックス奏者・三四朗

サックス奏者の三四朗さんが、9月11日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』(CBCラジオ)に出演しました。

バークリー音楽院卒業後、欧米でストリートパフォーマンスで名を上げ、現在はウクライナ避難民の支援も続けるなど、多彩な顔を持つ三四朗さんに、小堀勝啓が迫ります。

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ウクライナで会った少年

インタビューは三四朗さんによるウクライナ国家の生演奏で始まりました。

三四朗「我々ウクライナ人はコサック兵の血を引いている。だから我々は命を懸けて祖国を守るんだっていう歌詞なんですよ。ちょっと重たい曲で恐縮ですけども」

小堀「とても綺麗なメロディーですね」

ロシアのウクライナ侵攻以来、ウクライナ避難民の支援を続けている三四朗さん。

ウクライナとの繋がりは、15年ほど前にウクライナを訪れたこと。当時は、ソ連から独立して、これから国を発展させるという時期だったそうです。

現地のミュージシャンとコラボする中、三四朗さんは貧しい花売りの少年と出会います。

三四朗「それを買ってあげたのがきっかけで、心の交流が生まれて、それをテーマに曲を作ったんですよ。日本に持って帰ってやったら、なかなか好評だったんですよ」

あの時の少年を探せ

三四朗「その曲も一節やりましょうかね」

サックスを吹く三四朗さん。タイトルは「フィッシャーマンズ島の少年」。

小堀「少年も元気であれば、もう中年になってますね」

三四朗「もう30歳ぐらいになっています」

三四朗さんは、ロシアが侵攻の後、その少年がいたところを調べたそうです。
街の名前はヘルソン。ニュースでも出てくる名前で、すでにロシアに占領されています。

少年は兵士になっているかもしれない、と気にかける三四朗さん。
来日したウクライナ避難民に会いに東京まで行き、こういう事情で、この少年を探したいと訴えたそうです。

すると、彼らがヘルソンの秘密のネットワークにアップしてくれて、現在捜索中だそうです。

ウクライナ避難民支援

三四朗「それがご縁で、避難民の方に困ってることある?って言ったら、筆記用具が足りないって言うんです。そんなの簡単って、わっと渡しました」

さらに三四朗さんは、「お皿とかも、あんまりいいの使ってないだろう」と気を利かせてヨーロピアンのイイ感じのものをかき集めて渡したそうです。それも大好評。

他に何か欲しいか聞くと「自転車20台」との答え。
これには困った三四朗さん、IT企業の株式会社ユナイテッドの社長に相談。すると社内で募金を募り、50万円出してくれたそうです。

三四朗「自転車20台買って、今日最後の1台プレゼントになります。そんな感じで支援してるんですね」

ライブ配信500回

小堀「コロナ禍で、半端ないぐらいライブ配信されてますよね」

三四朗「お金もさることながら、ファンが寂しいだろうなと思って。ライブを追っかけてくれてた人もいるから、自然にライブ配信をやるようになったんです」

最初は10分ぐらいから始めたそうです。手作りの背景を毎日取り換えながら、いろいろ工夫したんだとか。

三四朗「100回記念に、リクエスト募ったらそれが60曲ぐらいになっちゃって、それを2日間に分けて記念ライブやって。それから週5日にして、いま週4日なんですけども、ずっと続けてます」

現在470回超えで、500回を目指しているところだそうです。

セルフカバー、2枚目はいつ?

去年はセルフカバーアルバム『アップタウン』をリリースした三四朗さん。
これもライブ配信を始めたことがきっかけで、昔のファンが見に来るようになったそうです。リクエストしてくれる多くの曲が古い曲。嬉しい反面、既に過去のCDは廃盤です。

聴きたい人がいて、CDが買えないのなら、と作ったのが『アップタウン』。
ジャケットにしたのは、三四朗さんのニューヨークでのストリートライブの写真。

三四朗「ストリート(パフォーマンス)を始めたのがニューヨークのアップタウンなんですよ。
実は、そのストリートがだんだんダウンタウンに下がって来るんですよね。だから2枚目は『ダウンタウン』を作る予定なんですよ」

ところがこの『ダウンタウン』制作中にパソコンが壊れるアクシデント。
「結局『ダウンタウン』は消えちゃったんですけどね」と言う三四朗さん。パソコンを買ったら、また制作に取り掛かるんだとか。

サックス奏者であり、YouTuberであり、ウクライナ避難民の支援もするという多彩な顔を持つ三四朗さん。気になった方はぜひライブで。 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2022年09月11日11時03分~抜粋

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