小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

平原綾香、父・平原まことさんを失い気づいたこと

シンガーソングライター平原綾香さんが、5月29日『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』(CBCラジオ)に出演しました。

昨年11月に父親であるマルチサックスプレイヤーの平原まことさんが亡くなったことで、気づいたことがあったと語る平原さんです。

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作曲家の心を覗く

名古屋では毎年恒例の「平原綾香と開くクラシックの扉コンサート」。
二部構成の一部が、平原さんがクラシックの名曲を小堀とトークで解説。二部ではオーケストラをバックに平原さんが歌います。
今年1月29日には、埼玉県所沢市の市民文化センターで、関東圏初となる公演も開催されました。

平原「クラシックの音楽と言うのは、私もまだまだ知らないことばっかり。真剣に紐解いていくと、難しさよりも面白さが勝ってくるって言うのが不思議です」

「クラシックの扉」というタイトルのこのコンサート、回を重ねるごとに、クラシックの作曲家の心の扉を、「失礼します」と開ける感覚に近くなってきたそうです。

いいメロディに出会いたい

平原「クラシックは幅広く奥深くって感じだから、まだまだ取り上げてない作品がたくさんあるので、私も楽しみにしております」

小堀「クラシックって昔のヒット曲なんだけど、当時の曲がずっと繋がってるってすごいもんね」

平原「100年後にヒットする曲ってざらにありますからね」

ニュースやコマーシャルで使用されて、脚光を浴びるクラシック曲もあります。
平原さんのデビュー曲 「Jupiter」は、イギリスの作曲家・ホルストの管弦楽組曲『惑星』第4楽章に歌詞をつけたもの。
このようにアーティストにカバーされてのヒットは、今後も続くでしょう。

小堀「アーヤがいろんなクラシックの曲を、今の解釈で蘇らせてカバーする。こんないい曲があったのか、と出会えることがすごく嬉しい」

平原「短い人生かもしれない。でも、その中で、どれだけいいメロディに出会えるかが重要なんですよね。いつも私、目を光らせるんじゃなく、耳を光らせて聞いてます」

ドキドキのテーマ曲

6月15日にはニューアルバム『想い出がラブレター』が、オフィシャルサイトとツアー会場限定でリリースされます。
本作の1曲目に収録されている楽曲は「キミへ」。

この曲は、中井貴一さんと滝本美織さんが出演するミキプルーン(三基商事)のコマーシャルでお馴染み。
ミキプルーン発売50周年を記念して、平原さんがテーマ曲の依頼を受けたそうです。

平原「50年の歴史の中で初めてのテーマソングを自分が作るっていいのかなってドキドキもしたんですが、自分の夢を叶えることではなく、誰かの夢が叶うのを応援してる人の歌を作りたいと思って、この歌詞とメロディにしました」

悲しみさえも心の支えになる

昨年10月からテレビCMの放送が始まった「キミへ」。

平原「『作った当時よりも、聴いた方がいい曲だなと思いました。あの時はこういうことを考えてたんだな。
あの時、まだ父が生きてたなとか、いろんな思い出が蘇ってくる楽曲なんですよね」

稀代のサックスプレイヤーとして、世界中の人とセッションを重ねてきた父の平原まことさんが亡くなったのは、昨年11月26日のこと。69歳の若さでした。

以前の平原さんは「悲しい思いはない方がいい。悲しいと幸せになれない。だから、ずっと楽しい方がいい」という考えを持っていたそうです。

平原「だけど、悲しくても幸せになれるってことがわかったし、そういう悲しみさえも心の支えになるんだって気づいたんです。
その時に生まれたのがこのアルバムなので、たくさんの人の心に届いてもらえたらいいなと思っています」

いくつになっても大人になる

小堀「実は本当の悲しみを知ってる人こそ、小さいことからも幸せを見つけることができると思うんだよね」

平原「そして、きっと強くなれるんでしょうね。ありきたりな言い方かもしれないけど、本当に強く優しくなれる気がします」

あらためてまことさんの亡くなった時のことを振り返る平原さん。

平原「友達に『この間お父さんが亡くなった』って言われた時に、私は全く心により添えてなかったなって思ったんです。こんなに悲しいんだって」

平原さんは、悲しい経験をしたことで、人の痛みももっとわかるようになったんだとか。

平原「そして、小さな幸せも見つけられるし、いろんなものに目を配ることができるようになっていく。どんなに年齢を重ねても、大人になるんだなって思いました」

今なら分かること

小堀勝啓はまことさんの2歳年上です。

「僕らの歳になると肉親をなくすことは大体経験するわけです。アーヤの歌を聞きながら、改めて、いい思い出もあったなってことをふと思ったですね」

平原「69歳で若かったけど、よく『迷惑かけたくない』って言ってたんですよね。
でも迷惑かけて欲しかったんです、私はね。
だから、どんな状況でも、生きてるってことがどれだけ嬉しいか、今ならよくわかります」

小堀「アーヤはいつも光り輝いています。ボワンと半径5メートルのオーラが光ってる」

平原「そうですか?服が白いからかな(笑)」

小堀「大体女神系ですね」

平原「んなことないですけど。ありがとうございます」

最後は、いつものインタビューと同じように、程よく力の抜けた平原さんでした。 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2022年05月29日10時29分~抜粋

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