小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

中村中の6枚組BOX『私』が話題!デザインされた3つの顔の意味

シンガーソングライターの中村中さんが、10月10日放送のCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』にリモート出演しました。

9月29日にデビュー15周年を記念して6枚組BOX『私』をリリースした中村さん。そのパッケージデザインについて小堀勝啓が尋ねます。

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中村中という個性で15年

小堀「ものすごいボリュームですよね」
中村「暴力的な曲数なので、毎回、プロモーションの度に申し訳ない気持ちになります」

収録曲は75曲です。

小堀「もう15年かって感じですよ」
中村「皆さんのおかげです。食いっぱぐれないようにどうにか生きております(笑)」

シンガーソングライターのみならず、女優としても活躍する中村さん。
映画や舞台に個性的なキャラクターが求められてきたこと、それが15年活動してこれた要因の一つ、と分析する小堀。

実は中村さんのデビュー15年を記念した作品をつくろうという話が出た段階から、中村さんのプロジェクトチームは「他の人じゃできないくらい詰め込もう」というスローガンを作り、どんどん話を進めていったんだとか。

中村「『この人を呼んだら面白いことが起こるんじゃないか?』って思ってもらいたいなって自分でも思ってるんですが、実際そうなっていて、日々の種まきが効いてるのかなと思います」
 

傾いた6枚

今回リリースされた6枚組BOX『私』。それぞれのCDには『白粉』『目弾』『頬紅』『眉墨』『口紅』『髪結』と、すべてメイクに因んだ名がつけられています。

小堀「傾奇者、中村中ならではの着眼点だと思います」
中村「ステージに立つ人間は、何かしら傾いていると思うんです」

聴く人にとって全ての曲が「あなた」であり、中村さんにとっては「私」という意味と、「新しい顔を作ろう」というコンセプトでこのようなタイトルをつけたそうです。
 

BOXセットの3つの顔

小堀が気になったのはBOXセットのケースにデザインされた中村さんの顔。

小堀「すごく綺麗な女の中村中。こっちの面には宝塚の男役みたいに髭をつけている中村中。見たことのない中村中が両方いるビジュアルを見てドキッとする」

ケースの一面は髭をつけた男装の中村さんの顔。その反対の面は女装をした中村さん。側面は普段の中村さんの顔です。

中村「男装、女装をするっていう企画でした。他の人がやらない事をしようっていう気持ちがすごく強い制作チームなんですよ」

奇をてらったことをしなくてもいいと提案したら、真逆に進んでいったんだとか。

中村「男装といつもの中ちゃんでいいじゃんって言われたんですけど、それだとまだ詰めが甘い気がして」

 

男装するなら女装も必要

方向性が決まると、中村さんならではのこだわりが。男装といってもいろんな意味を持ってきます。

中村「私は男児として生まれて女性として生きてます。デビューをした年からそういうことを公表して活動してるんですけど、男装していない方が普段の私と解釈されると、誤解が生まれると思ったんですよ」

中村さんは過去に「今は女性として生きてます」と言ったら、女性が受ける差別を受けたことがあったんだそうです。

それは「ご結婚が夢なんですか?」「ウェディングドレスを着るのが夢なんですよね」と言われたこと。
女性それぞれに生き方、思想があり、女性と言っても一括りにはできません。

中村「作品を発表する私としては、男装してもう片方が私となると、女の人を装ってるのが私だ、みたいに勘違いされかねないなと思ったんですよ。

私はこの生き方を選んだのであって、男装とか女装ではないとアピールをしたくて、男装するなら女装もさせてくださいってお願いしたんですよね」
 

縦横無尽に行き来する

LGBTQという言葉は認識されてきましたが、まだまだ意味まで理解している人は少ないのかもしれません。

デビュー時からトランスジェンダーを公表している中村さんですが、15年経ってより明確にトランスジェンダー側から発信していかないと、と痛感したそうです。

小堀「表現者は縦横無尽に男女を行き来出来るものだし。すごいって思います」
中村「デビューの頃より多少図々しくなりましたもので(笑)」

和気あいあいと深い話を展開した小堀勝啓と中村中さんでした。 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2021年10月10日10時30分~抜粋

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