小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

稲川淳二の新しい挑戦!今年の『怪談ナイト』の裏話

怪談でおなじみ稲川淳二さんが、8月15日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に電話出演しました。

お盆シーズンということで、この時期多忙の稲川さん、コロナ禍の影響はあったのでしょうか?
聞き手は小堀勝啓です。

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舞台セット裏話

稲川「怪談話でおかしい話なんですが、この瞬間だけは生きてる実感がわきますよ」

29年続いているイベント『稲川淳二の怪談ナイト』は、今年も10月末まで全国で公演中です。
舞台セットは毎回雰囲気があるものですが、今年も話とマッチしているそうです。

稲川「毎年仕事でもって、自分の怪談をまとめるのに、だんだん追われていく。どれにしよう、これにしようとやってるうちに本番が来ちゃうんですよ。
そのために『どういう話になりますか?』って聞かれても答えようがない。

セットはセット、私は私でやるんですが、だいたいうまい具合に合うんですよね。今年も本当にそれが合っていい雰囲気になってますね」
 

昔の新聞に載っていた怪談

『怪談ナイト』の怪談は毎回新作です。
とは言え、元になる話には結構昔の内容もあるんだそうです。今年の話の中にもそういうものがあるんだとか。

稲川「私がお世話になっている芸能界の大先輩。この方が、もう今から10数年ぐらい前ですか、私に新聞を送ってくれたんです。この新聞と言うのが、戦後間もない昭和20年代の新聞なんですよね。これには怪談が載っているんですよ」

これを書いてるのが、新聞社の若手の男性記者。自分自身の体験を書いていたんだそうです。しかし連載なのでいいところで終わってしまいます。
続きの新聞が見つからず稲川さんは自分で調べたんだそうです。
 

今だからこそできる話

話の舞台は東京の本郷、東京大学のある辺り。
その辺りの話を調べたり、他の雑誌や新聞を調べて、十数年かかってまとめ上げたんだそうです。戦後間もない頃のことだから、まだ女性は和服姿で日本髪で風情があるんだそうです。

稲川「空襲でも焼けなかった高級住宅街。鬱蒼とした木があって、雨がサーっと降る中で、カッコカッコカッコ…下駄の音がして、闇ん中からふっと女が現れてくる。そういう話なんですが、ちょっと艶っぽいんですよ」

稲川さんの話の中にも、色っぽい幽霊の話などがあるそうです。
しかし、そういう話を、まだまだ脂の乗っている50~60歳の頃に怖い話の中に織り交ぜると笑いになってしまうんだそうで、出来なかったそうです。
そんな稲川さんも現在73歳。

稲川「最近、すっかり枯れてきたんで、もう、できるんじゃないのかなって思うんです。ちょっと艶っぽい話で別にどぎついシーンではないんですよ。ごく普通の女性の後ろ姿。艶やかな雰囲気を表現しながら、だんだん怖くなるという、まあ、こんな話なんですよ」
 

新しい挑戦

稲川さんの怪談には、怖いだけではなく優しい感動エピソードもあります。

稲川「例年感動した話っていうのは、語りのようにして終わっていくんですが、今回は一人芝居のようなシーンがあるんですね。

私の後輩にあたるんですが、その彼と、亡くなったお父さんとのやり取り。これ、なかなかいい雰囲気なんですよね。ですから今年は新しい挑戦にも結構頑張ってます」

今回の聞きどころとなりそうです。
 

30周年が見えた

ところで、工業デザイナー兼マルチタレントとして売れっ子だった稲川さんが、55歳の時にピタッと他の仕事を止めて専念したのがこの『怪談ナイト』。来年は30年です。

稲川「頑張らないとね。やっぱり30年が目の前に来ると、30年頑張らなくちゃと思いたくなるんですね」

小堀「稲川さんの怪談は怖いとかそういうことよりも、優しくて暖かくて、懐かしさに溢れています」

稲川「うわ、どうしよう。小堀さんにそんなふうに言ってもらうと恥ずかしいぐらいです。ありがたいです。ホントに」

小堀「去年の締めと同じことを言いますが、来年こそ生でお会いしましょう」

稲川「そう願いたいですね。ダンディーな小堀さんを目の前にして、私が馬鹿なことを言いながら、そんな時間良いなあと思いますよ」

最後は、マルチタレント時代の稲川さんがチラリと覗くインタビューでした。

ちなみに8月13日は、『稲川淳二の怪談ナイト』の20周年を記念して、日本記念日協会から「怪談の日」に制定されています。 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2021年08月15日11時03分~抜粋

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