小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

身悶えするほどカッコいい!悪魔のような沢田研二の魅力

6月25日に73歳の誕生日を迎えたジュリーこと沢田研二さん。

ソロデビュー50周年を記念してリリースされたのが、7枚組DVDボックス『沢田研二 TBS PREMIUM COLLECTION』。

6月27日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』では、小堀勝啓がこのボックスセットを元にジュリーの魅力に迫りました。

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コメディもうまい

ジュリーと言えば、歌手のみならず、俳優としての顔もあります。
特に『8時だョ!全員集合』(TBS)でザ・ドリフターズのメンバーと見せたコミカルな演技を記憶している方も多いでしょう。

「東村山市では志村けんさんの銅像がお披露目されました。いつかその銅像の前で、"アイーン"をしているジュリーが見たいと思います」(Aさん)

小堀「コメディの演技もすごい方でした」

志村さんが歌手で、沢田さんがその付き人となるコントや、二人の息がピッタリの鏡のコントなど、ジュリーにはコメディアンとしての才能もありました。
 

危険なふたり

初のオリコン1位を獲得した曲は、1973年に発売されたソロ6枚目のシングル「危険なふたり」。作詞は安井かずみさん、作曲は加瀬邦彦さんが手掛けました。

小堀「加瀬さんとジェリーはめちゃくちゃ仲が良くて、個人的にもいろいろ親交があった」

加瀬さんによる、こんなエピソードを披露しました。

当時、安井かずみさんは美少年ジュリーが気に入っていて、自ら運転するスポーツカーの助手席にジュリーをよく乗せていたんだとか。

加瀬さんがジュリーと話している時に出たのが「危険なふたり」の話題。歌詞の中に「美しすぎる年上のひと」という内容がありますが、加瀬さんいわく。

「これ、ズズ(安井かずみさんのニックネーム)、自分のこと言ってんだよね。しょってるよねってみんなで言ったもんですよ」

ちなみに「しょってる」とは当時の流行語。自惚れているという意味ですが、軽い感じで、悪い雰囲気の言い回しではありません。
 

カラコン、ジェンダー、電飾

「沢田研二さんといえば出す曲出す曲、ヒット曲。その曲ごとのファッション。趣向を凝らした魅せ方がいっぱいありました」(Bさん)

カラーコンタクトブームの先駆け「恋のバッドチューニング」。ジェンダー的美しさの「Oh!ギャル」。電飾とパラシュートをまとった「TOKIO」など、曲を聴くだけでビジュアルが浮かぶヒット曲も多数あります。

特に小堀が「カッコよかったです」とコメントしたのは、阿久悠さん作詞、大野克夫さん作曲による1977年発表の19枚目のシングル「勝手にしやがれ」。
第19回日本レコード大賞、第8回日本歌謡大賞、第10回日本有線大賞で大賞を総なめにした曲です。

 

勝手にしやがれ

小堀「『勝手にしやがれ』は名曲ですけどもね。タタンタ、タンタンってピアノのとこ、羽田健太郎さんですわ。『渡る世間は鬼ばかり』」

この曲でピアニストとして参加した羽田健太郎さんは『渡る世間は鬼ばかり』や『西部警察 PART-II』などのテレビ作品をはじめ、映画やアニメ、ゲーム、CM音楽の作曲者としても知られています。

この「勝手にしやがれ」は、後年山口百恵さんの「プレイバック part 2」、サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」などに影響を与えたそうです。
 

ジュリーしか歌えない

タイトル『勝手にしやがれ』は、フランス映画のヌーベルバーグ期の名作から採られたもの。ジャン=リュック・ゴダール監督。ジャン=ポール・ベルモント主演の映画です。

小堀「ある種、投げやりで退廃的な美しさというものがある。ジュリーしかこういう曲は歌えないだろうなと思うんです」

7枚組DVDボックスのパッケージ写真は、バニライエローのスリーピースに同系色のハットを被ったジュリー。「勝手にしやがれ」のステージ衣装だそうです。

小堀「途中でハットを投げて、手を振るというのがカッコよかった。スターというものはスゲエもんだなあと思いました」
 

ドラマのいいとこで流れる

「ジュリーの中で、私の好きな曲は『許されない愛』『時の過ぎゆくままに』大好きです。何か物語を聴いているような感じがとても好きです」(Cさん)

小堀「『悪魔のようなあいつ』を観た方は思い出すと思いますけど、いい時に、これが流れるんです」

「時の過ぎゆくままに」は14枚目のシングルで、自身が主演を務めたTBSドラマ『悪魔のようなあいつ』の挿入歌です。

三億円強奪事件がモチーフになった作品で、ジュリーは犯人役。演出はTBSの名ディレクター久世光彦さん。

 

贅沢過ぎる作曲陣

この「時の過ぎゆくままに」の作詞家は阿久悠さん。

実はこの詞に、誰に曲をつけさせようとなり、なんと贅沢なことに、大野克夫さん、井上堯之さん、井上大輔さん、加瀬邦彦さん、荒木一郎さん、都倉俊一さんの6人に競わせたそうです。

当時すでに皆さんヒットメーカー。軽く断るかと思いきや、6人が渾身の曲を書いてきたんだそうです。その中から久世さんが選んだのが大野克夫さんの曲。

小堀「いまこんな贅沢なこと、できません。一回全部聞いてみたいですね」

当時のジュリーの勢いが理解できるエピソードです。
 

貯めても見たい映像集

DVDボックスにはドラマ『悪魔のようなあいつ』のワンシーンも収録されています。

元刑事役の藤竜也さんが経営するバーのカウンターでジュリーと緊迫した感じで飲んでいるシーン。

「じゃあ、俺は帰るから」とジュリーが立ち去ろうとしますが、カウンターにはジュリーの忘れ物のハットがあり…。

小堀「藤竜也さんが『忘れもんだぞ』とフッと放ると、向こうに歩いて行った後ろ姿のジュリーの頭にちょうどスポっと被る。これが、もう神業なの。これワンカットで撮ってるんですけど、どっちも素敵だなあと思いました。

このボックスセット、いろんな映像が出てきます。33,000円ですから、ちょっと貯めなイカンねえ」 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2021年06月27日10時34分~抜粋

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