小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

石原軍団を守り続けた石原裕次郎さんと渡哲也さん、実は同じ誕生日だった

12月28日、石原プロモーションのコンピレーションアルバム『ありがとう!石原軍団』が2枚組でリリースされました。
発売日は社長でもあった石原裕次郎と渡哲也の誕生日でもあります。

29日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー 年忘れスペシャル』では、このCDの楽曲を紹介しながら、石原軍団の懐かしいエピソードを紹介しました。

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石原軍団って知ってる?

『ありがとう!石原軍団』はテイチクエンタテインメントからリリースされた2枚組CD。
石原プロモーション所属の歌手、俳優による歌がDISC1に、ヒットテレビドラマのサウンドトラックなどがDISC2に収録されています。

1980年代生まれのMILLEAは石原軍団と言ってもピンとこない世代のようです。

MILLEA「内容は知らないんですけども、タイトルは知ってるし、曲は聴いたことあるし、それぞれの俳優さんも顔を見ればわかる。それぞれの俳優さんとしてカッコいいなとかは思うんですけど、皆さんが石原軍団ですっていう認識はないんです」

「石原軍団」とは石原裕次郎さんが設立した石原プロモーション所属の俳優。主に裕次郎さんと刑事ドラマに出演していた渡哲也さん、舘ひろしさん、神田正輝さんなどを指していました。
 

殉職でびっくり

刑事ドラマ『太陽にほえろ』(日本テレビ系)が始まったのが1972年(昭和47年)。
ボスこと藤堂係長役の石原裕次郎さんは出演場面は少ないながら、圧倒的な存在感でした。

小堀「1970年代にこういうドラマが始まった時は、映画の大スターである石原裕次郎さんを中心に若手が集まって、いわゆる石原軍団のドラマというイメージがあった。若手を配するのがうまかったですね」

特に初期エピソードでは若手刑事が準主人公として描かれていました。
ショーケンこと萩原健一さん、松田優作さんらはみ出し者の新しい刑事として起用して人気番組となります。

小堀「この人たちがずっと出るのかと思ったら、クールが変わる時に、あの人たちは殉職するから、びっくりするんだよ。大人気だった松田優作さんがお腹を撃たれ、『なんじゃこりゃ』って言うやつです」

当時は、殉職で入れ替わるというパターンは斬新だったようです。当時の若い俳優は、他のこともしたいから適当なところで退場させるという契約で役を受けていたんだとか。
 

ラッパの音は必需品

1976年になると石原プロが初めて本格的にテレビドラマの制作を開始しました。
それが刑事ドラマ『大都会』シリーズ(日本テレビ系)。

前述の『太陽にほえろ!』のテーマ曲と共通していたのは、メロディをトランペットが奏でていたことです。

小堀「ラッパの音を聴くと、当時の皆さんはざわっと血が騒いだ。バックはチャカスカ、チャカスカという当時のブラック系のミュージックのリズムの刻み方です」

MILLEA「曲を聴いただけで、壮大な事件を解決していく感じが出ますよね」

『大都会』では渡哲也さんが主演となり、倉本聰さん脚本のパート1から、松田優作さんの加入でアクションが強化されたパート2、そして後年の『西部警察』への布石となる大掛かりなカースタントが増えたパート3と制作されました。
渡さんの役名から、本作の刑事たちが「黒岩軍団」と呼ばれるようになっていきます。
 

見どころがエスカレート

小堀「だいたい日本ではあり得ないでしょう、この刑事たちは。拳銃は撃ちまくるわ、だんだん進んできて『西部警察』になってくると、またすごい」

『西部警察』(テレビ朝日系)は1979年からのシリーズ。
渡哲也さん演じる大門圭介率いる「大門軍団」が大活躍。毎回、爆破シーンやカーチェイスが見せどころでした。

小堀「渡さんはスリーピースにドロップ型のレイバンのサングラス。ショットガンを背負って立ってる。こんな格好してイカンでしょ。そのうちに、あちこちのいろんな名所とか観光スポットが爆破されるわ、それを阻止するためにエライことになってくるんです」
 

爆破の思い出

1983年(昭和58年)、名古屋で大々的な『西部警察』のロケが行われました。ステーキのあさくま藤が丘店では爆破シーンが、八熊店で銃撃シーンが撮影されました。
現在では許可が下りないと思われる大規模なロケでした。

「ロケを見に行きました。爆破シーンの時に、随分離れていたのに爆風が届いてびっくりしたのを思い出します。魅力的な俳優さんがたくさんいました」(Aさん)

「ステーキのあさくまに行って見てましたよ。そういえば修学旅行で博多駅で舘ひろしさんに会ってキャーと言ったのも良い思い出です」(Bさん)

「高校生の時、西部警察を見て、絶対免許取ったら団長が乗っているフェアレディZを買うんだと胸に誓いました。で、18歳になって免許取得、初めて購入した車はフェアレディZでした」(Cさん)

小堀「ドラマに出てるのと同じモデルガンを買って、わざわざそれを持ってテレビを見る人もいた、というんですから不思議です」

当時の『西部警察』の人気ぶりが投稿からも伝わります。
 

最初の○○ガイ

2枚組CD『ありがとう!石原軍団』のDISC1には、石原裕次郎さんを中心に俳優の歌が入っています。ドラマだけでなく、それぞれの歌にも思い入れのある方は多いようです。

「石原裕次郎さんの歌も好きで、よくカラオケで歌います。特に『ブランデーグラス』が好きです。今日はリクエストさせてください」(Dさん)

石原裕次郎さんが日活で映画俳優として活躍を始めた頃、「タフガイ」というキャッチコピーが付けられました。これ以降、日活の二枚目俳優が「○○ガイ」と名付けられるようになりました。
小林旭さんはマイトガイ、高橋英樹さんはナイスガイ、二谷英明さんはダンプガイでした。
 

ミラクルな誕生日

その「タフガイ」である裕次郎さんですが、実は怪我と病気に悩まされた人生でした。ガンで亡くなったのは52歳と言う若さでした。

その石原裕次郎さんに心酔して、最後まで付き従っていき、裕次郎さん亡き後も石原軍団を守り続けたのが、今年の8月10日、78歳で亡くなられた渡哲也さん。

「石原軍団特集ということを聞き初メールです。2年前に突然死した友人が十八番にしていたのが裕ちゃんの『銀座の恋の物語』でした。音痴な私が唯一歌える歌は、渡哲也さん『くちなしの花』です」(Eさん)

小堀「渡哲也さんが歌う『くちなしの花』は、ぶっきらぼうな歌い方なんですけど、ある意味、味があって上手いんですよね」

実は渡哲也さん、石原裕次郎さんと同じ12月28日が誕生日。まさにミラクルです。
この記念すべき日に発売された『ありがとう!石原軍団』を聴きながら、思い出に耽るのはいかがでしょうか? 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2020年12月29日10時23分~抜粋

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