小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

追悼・中村泰士さん ラジオ番組の思い出

12月20日に作曲家の中村泰士さん、23日には作詞家のなかにし礼さんの訃報が相次いで届きました。

27日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』では、おふたりを偲んでヒット曲を紹介しました。
特に中村さんは、このCBCラジオでレギュラー番組に出演していたこともあって、東海エリアのリスナーからのお悔やみメッセージも相次ぎました。

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幅広い作風

「中村泰士さんの訃報のことを書こうとした直後に、なかにし礼さんの訃報。驚きました。今月だけでも小松政夫さん、浅香光代さん、林家こん平さん、いくら年齢や病気のこともあるとはいえ、あまりにも立て続けで、寂しい年末です」(Aさん)

このメッセージを受けて紹介した楽曲は、阿久悠さん作詞で中村泰士さん作曲、桜田淳子さん「わたしの青い鳥」。

小堀「中村泰士さんの作風を見ると、ものすごく幅が広い。『北酒場』とか『喝采』という大人の歌がありながら、こんな瑞々しい曲が書けるっていうのは、すごい感性だなと思います」

「わたしの青い鳥」は1973年(昭和48年)のリリース。その1年前には、ちあきなおみさんの「喝采」が発表されています。
またGSブームではフォークグループ、ザ・カッペーズ「夜霧のガイコツ今晩は」(1968年)という異色の曲の詞と曲を手掛けられました。
 

中村さんとの思い出

CBCリスナーにとって中村泰士さんと言えば、1990年代の『中村泰士の明るく元気にヨーイドン』(その後、作詞家の荒木とよひささんに交代)、お昼のワイド番組『ツー快!お昼ドキッ』のパーソナリティーとしてもお馴染みでした。

『ツー快!お昼ドキッ』では2000年~2003年の間、金曜日を担当した中村さん。
当時夕方ワイドを担当していた小堀も、何度も会話したことがあるそうです。

多くの歌手が振り返るように、とにかく明るくて豪放な方だったそうです。

小堀「いるだけで明るくなる人っているじゃないですか。恰幅が良くて、明るい風貌で、まさにそんな人でした」

また当時の中村さんは、自身が目指す楽曲を「シニア・ライス・ポップス」と称していました。

小堀「もともと僕はポップスの出だから、ポップスも書いていきたい。日本人やろ?日本は米食ってここまでになった。米食って育った大人のポップスを書いてきたいんだ、ってよくおっしゃってました」
 

照れる中村さん

「ポップスの出だから」と言っていた中村さんは、バンド「ブルージーン・バップス」でボーカルを担当していました。
この「ブルージーン・バップス」というバンドは、内田裕也さんが結成したバンドでした。

この時、美川鯛二という芸名で数枚のシングルをリリースします。

小堀「中村さんにラジオスタジオで会って、昔、聞いてましたよ。『気まぐれデイト』って言うと『やめてよもう、恥ずかしい~』ってよく照れてらっしゃいました」

「気まぐれデイト」とは、1962年(昭和37年)にリリースした「赤いヨットは死んでいた」のB面に収録された曲です。
 

ポップな演歌

「年末に二人の作詞作曲をこなす超有名人が相次いで亡くなりました。中村泰士さん、なかにし礼さん。お二人ともに作品数はすごい数です。細川たかしさんの『心のこり』と『北酒場』はお二人の作品でしたね。作詞なかにし礼、作曲中村泰士は名コンビでした」(Bさん)

小堀「アメリカン・ポップスのカバーもしていたことが、演歌にこんな風に活きて来てくるのか。『北酒場』はポップな演歌です」

「北酒場」は1982年(昭和57年)のレコード大賞を受賞しました。

「『北酒場』発表当時、萩本欽一さんの『欽どこ』に細川たかしさんが出ていたので、よく流れていた記憶があります。演歌というと湿っぽいイメージがありましたが、明るい演歌でしたね。なかにし礼さんは満州からの引揚者という生い立ちだけに強烈な方でした」(Cさん)
 

昭和歌謡だけじゃない

「中村泰士さんの訃報に続き、なかにし礼さんの訃報。昭和の偉人がまたお亡くなりになり、本当に残念な一週間でした。
筒美京平さんから始まり、昭和の歌謡を作られた方々の訃報は本当に残念です」(Dさん)

小堀「昭和という時代には、この3人の名前をヒット曲で聞かないことはなかったですね。なかにし礼さんは4000曲も詞を書いて、ほとんどヒットされてます」

2003年にはなかにし礼さん作詞、筒美京平さん作曲のコンビでヒットさせたのが、あのTOKIOの「AMBITIOUS JAPAN」です。

「昨日まで仕事だったので、番組を聞いてのんびりしてます。『AMBITIOUS JAPAN』は今の私たちへのメッセージのような気がします」(Eさん)

「作詞家で直木賞作家のなかにし礼さんが23日、心筋梗塞でお亡くなりになりました。私の好きななかにし作品のベスト3は、由紀さおりさん『手紙』。細川たかしさん『北酒場』。 TOKIO『AMBITIOUS JAPAN』 です」(Fさん)
 

グッバイ・マイ・ラブ

なかにし礼さんが小説『赤い月』を出版した2001年、インタビューしたことがあるという小堀。

小堀「物静かで、それこそジェントルな方でした」

「なかにし礼さん、中村泰士さんの訃報が相次ぎました。僕も数あるヒット曲の中からひとつをリクエストしたいと思います。それは、なかにし礼さん作詞、アン・ルイスさんが歌っている『グッド・バイ・マイ・ラブ』です」(Gさん)

「グッド・バイ・マイ・ラブ」は、先年亡くなった歌手で作曲家の平尾昌晃さんの作曲。アン・ルイスさんの1974年のシングルです。

昭和から平成の歌謡界をけん引していた方の訃報だけに、追悼メッセージはまだまだ寄せられました。
(尾関) 
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2020年12月27日08時22分~抜粋

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