小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

Chage、不思議な縁が取り持つニューアルバム『Boot up!!』制作秘話

ニューアルバム『Boot up!!』をリリースしたばかりのChageさんが、12月13日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』(CBCラジオ)に電話出演し、新作の製作秘話を披露しました。聞き手は小堀勝啓です。

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音楽に意味はあるのか?

Chage「本当なら直接小堀さんの番組にお邪魔したかったんですけども、昨今の事情によりね」

小堀「ちょっと遠距離恋愛みたいな感じになりますけども」

Chage「音楽は無意味なんじゃないかと、僕も春先はかなりヘコみましたね。数々のイベントとかライブが中止になってしまって、どうしようかな?と思ったら、音楽はもう一つ方法あった。スタジオに入ればいいんだ、と気がつきました」

スタジオにこもって出来たのが『Boot up!!』という6曲入りのアルバム。「立ち上がれ」というようなポジティブな気持ちでつけたタイトルだそうです。
 

ビートルズのように

Chage「ビートルズも、世界中が騒ぎ出したから、スタジオ入っちゃえって感じなんですよね」

小堀「スタジオから発信し続けて、よりグレードの高い曲がいっぱい出来てった」

Chage「まさにそんな感じですよ。ずーっとスタジオに入ってましたもん」

小堀「ミュージシャンならではの発信だしね」

Chage「ライブもレコーディングも大切なんだなぁ。二本立てでいってんだなぁって思いますね」

コロナ禍でミュージシャンの仕事を再確認したChageさん。

今はビートルズがスタジオにこもった時代になかったオンラインシステムがあります。もちろんChageさんも活用したそうです。

Chage「お客さんがいない中でライブをやるというのは僕も初めての経験だったんです。でもビートルズが『愛こそはすべて』を世界配信したじゃないですか。ああいう感じで、絶対にレンズの向こうはリスナーがいるんだって、気持ちよく歌わせていただきました」

1967年、24カ国に同時放送するという通信衛星を使った世界初の試みのテレビ番組に出演したビートルズは「愛こそはすべて」を演奏しました。
 

ミュージシャン冥利に尽きる

小堀「Chageさんは写真家でもあるから、どの楽曲も絵が浮かぶ歌です」

Chage「ライブを想定して作りました。とにかく映像や照明が映えるような楽曲を意識しました」

先行シングル「君に逢いたいだけ」は、日本を代表するスーパーアレンジャー瀬尾一三さんがプロデュース。

Chage「本当に久しぶりでございまして、瀬尾さんが本を出された時のトークイベントにゲストに呼ばれまして、そこで瀬尾さんが、久しぶりに仕事したいねって言いましたね」

嬉しそうに笑うChageさん。これはミュージシャン冥利に尽きます。
 

絵を描くようにアレンジする

Chageさんは、CHAGE and ASKA「ひとり咲き」でデビューしてから10年間、瀬尾さんにお世話になり、音楽のいろはを教わったそうです。

Chage「またこの歳になってスタジオに入って、ああ、瀬尾さんのレコーディング風景ってこうだったなと確信しながらやりました」

さらに「君に逢いたいだけ」は「ひとり咲き」で使ったビンテージマイクで歌ったんだとか。

小堀「言ってみればChageさんにおけるジョージ・マーティンみたいな方ですね」

Chage「ホント、ジョージ・マーティンです。師匠ですよ」

ジョージ・マーティンはビートルズのほとんどの楽曲をプロデュースした人。

Chage「瀬尾さんは絵を描くようにアレンジしていかれるのでね、それを見ていく行程がまた楽しかったですね」
 

プロデューサーからの注意事項

「君に逢いたいだけ」は今年の春から初夏にかけて作ったんだそうです。ちょうど世界中がコロナに振り回されていた時期。

Chage「会えないということが制限されたので、僕たちは会いたいという気持ちをどうしても歌で届けたかったんです。瀬尾さんには詩も全部、完パケでアレンジをお願いしたんですが、すごいなと思いました」

雨の歌詞から入るのに合わせて、イントロから雨が降ってるようなアレンジになっていて驚いたそうです。

Chage「瀬尾さん曰く、『これをライブで弾く時は0.5ミリの超薄いピックを使ってくれ』って。そうするとストロークした時に雨粒のような音になると言われて実践しております」

薄いピックを大量に仕入れたそうです。
 

ビンテージ楽器にシビレる

『Boot up!!』の「君に逢いたいだけ」を除く5曲のプロデュースは島田昌典さん。

Chage「島田君はビートルズフリークなので、『ビートルズやっちゃいましょうか』みたいな感じで、やらせて頂きました」

音の録り方、出方、マイク、アンプ、楽器まで全てビートルズを意識して二人でスタジオにこもったそうです。

Chage「島田さんが、メロトロンという楽器の本物を持ってたんですよ。ビンテージでスタジオに置いてあったんですけど、使わせていただいて。やっぱ本物はイイね、みたいな気になりまして、シビレまくりましたね」

メロトロンはビートルズも中期以降よく使っていた楽器。磁気テープを再生することで色んな音色が出せるキーボードです。ストリングス、ブラス、フルート、コーラスなどが良く使われました。
ビートルズ「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」のイントロで使用されています。
 

不思議な縁

ちなみにプロデューサーの島田さんが一番最初にアマチュアでステージに立った曲が「ひとり咲き」だったそうです。

Chage「それを聞いた時には、繋がるなぁと思ってびっくりしました。アルバムジャケットに瀬尾一三、島田昌典っていう2人のお名前が刻まれてまして、不思議な縁を感じますね」

島田さんも凄く喜んでいたんだとか。

アルバム『Boot up!!』は不思議な縁が取り持って出来たアルバム。

Chage「この6曲にはいろんなChageがいますんで、ちょっと世界一周をしてた気分になっていただければいいかなと思います」 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2020年12月13日08時21分~抜粋

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