小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

五代目は料理がお好き。歌舞伎界の貴公子、尾上菊之助が作るのは何?

"歌舞伎界の貴公子"五代目尾上菊之助さんが、10月4日『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』(CBCラジオ)に出演しました。
初の主演ドラマ『刑事アフター5』(テレビ朝日系)も話題でしたが、現在は御園座(名古屋市中区)で舞台『錦秋御園座歌舞伎』の真っ最中です。

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テレビの世界へ

ドラマ『下町ロケット』(TBS系)『刑事アフター5』(テレビ朝日系)など、歌舞伎以外でも芸域を広げている尾上さん。

「2年前ぐらいから現代劇のドラマにも呼んでいただけるようになりました。もちろん歌舞伎を大事にしてるんですけれども、お声かけいただいたからには全力でやらせて頂いて、楽しく務めてます」

まつ毛が長く目力もあり、その美しさから歌舞伎界の貴公子と呼ばれる尾上さんですが、『下町ロケット』では、ベンチャー企業の社長役で男性ファンが増えたんだとか。
 

料理大好き

また昨年放送された『グランメゾン東京』(TBS系)では、シェフの役を務めました。

尾上「僕、歌舞伎役者じゃなかったら料理人になりたかったんですよ。
普段はあんまりやらないんですけど、たまに凝った料理とかします。凝るって言っても切って煮るだけなんですけど。ラタトゥイユが家内には好評です。あとはテールスープ煮たりとか」

料理名だけ聞くと、かなり本格派のようです。

小堀「僕もアナウンサーにならなかったら料理人になりたいくらい、料理好きなんですよ」
尾上「結構、普段からおやりになる?」

小堀は、食べに行ったものを、どうやったら再現できるか?と作るのが好きだそうです。

尾上「シェフの方に『どうやってるんですか?』って聞くのも楽しいですよね」
 

コロナ禍でもただでは起きない

コロナ禍で3月公演が中止になり、8月にはドラマの撮影があったものの、9月の歌舞伎座まで休演期間が続いた尾上さん。
その中で始めたのが、しばらくやっていなかったという英語。

「それが何になるのかって言うとわからないんですけれども。きっとその積み重ねが、将来何かの役に立つんじゃないのかなと思いつつ、気晴らしに料理と英語を最近やり始めました」

コロナ禍が終息したら、ニューヨークのブロードウェイで歌舞伎公演も目標、という尾上さん。実は3月公演を世界に向けてオンライン配信したそうです。

「もちろん劇場に来ていただくことが大前提なんですけれども、これからそのオンラインを含めて、海外の方に歌舞伎を見て頂ける環境が一気に加速するんではないのかな、と思ってます」

コロナ禍でも、何か新しい手応えを掴んだようです。
 

役者、直々の解説つき

尾上さんは10月18日まで御園座で『錦秋御園座歌舞伎』に出演中です。
演目は「鐘ヶ岬」、そして尾上右近さん、中村萬太郎さんによる「解説 歌舞伎のみかた」を挟んで、最後はお馴染み「連獅子」です。

「本興行ではこの歌舞伎の解説をつけることってなかったんですけれども、今回はイヤホンガイドがないものですから、よりお客様に歌舞伎の解説をつけて身近に感じていただこうという風な趣向でございます」

今回は歌舞伎、二題の間に解説という一風変わった形式。実際に舞台に上がっている歌舞伎役者から解説を聞ける機会はめったにないことです。

「歌舞伎をご覧になられたことがない方でも楽しめるように、中村萬太郎さんと尾上右近さんが、この鐘ヶ岬、連獅子の魅力、解説を含めて、歌舞伎をどういう風にしたら楽しんで頂けるかをお客様にご説明いたします」

しかも当日券で学割もあり。B席5,000円がなんと3,000円。
歌舞伎好き、またはこれから歌舞伎を観てみようという学生さんには絶好の機会です。
 

実は初役

「私、今回『鐘ヶ岬』も『連獅子』も実は本興行でかけさせていただくのは初役なんです。なので、初日から千秋楽に向けて作品をもっともっと深めていきたいと思います。初日、中日、千秋楽と違いもあると思いますので、ぜひ見ていただけたらと思います」

名門・音羽屋に生まれて、周りの人たちの芸を見ながら育った環境でも、やはり初役は緊張するそうで…。

「何もないところから始めますし、真っ白なところから一筆書き始めるような心境でしょうかね」
 

初役の気持ちをいつまでも

尾上さんが初役となる二つの演目は対照的な内容です。
まず「鐘ヶ岬」はしっとりとした女形舞踊。

「派手な曲調ではない分、お客様が登場人物に見入っていただく時間が長くなります。見せ方も含めて、今まで修行してきた成果を出せるかが課題になっておりますけれども、お楽しみいただけると思います」

一方の「連獅子」は豪快な毛振りが見どころ。昨年のラグビーワールドカップ日本大会、オープニングでも登場して話題になりました。

「幕切れとしてスカッとして劇場を出ていただける演目となっております。
回数を重ねていくと、どうしても経験値が上がってきて、どうしても慣れが生じてきてしまうので、この初役という気持ちというものは本当に大事にいつも持ち続けたいと思ってます」 
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2020年10月04日10時40分~抜粋

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