ロックバンド、GLAYのリーダーでギターのTAKUROさんが、3月22日放送のCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に出演しました。
3月11日にデビュー25周年を記念したベストアルバム『REVIEW II -BEST OF GLAY-』をリリースしたばかりのGLAY。
本作の聴きどころや25年に及ぶ人間ドラマを小堀勝啓が尋ねました。
25周年のGLAY TAKUROからファンへ男気溢れるメッセージ
前回の『REVIEW』
「前回の『REVIEW』がデビュー3年目だったんで曲なんかないんですよ。『BELOVED 』と『口唇』はヒットしましたけど、それでもベストで出すには早いって思ってたんです」とTAKUROさん。
1997年にリリースされた初のベストアルバム『REVIEW -BEST OF GLAY-』には、絶対に売れると思っていたけど売れなかった「彼女の“Modern…”」をリベンジとして、またアマチュア時代に盛り上がった曲が収録されています。
そのため、自分たちではベスト盤という印象がない、というTAKUROさん。
当時、日本で最も売れたアルバムとなり、ベスト盤ブームの先駆けにもなった『REVIEW -BEST OF GLAY-』。その後、売上げ枚数の記録はロックユニットB’zに抜かれ、さらに…。
「彗星のごとく現れた宇多田ヒカルにあっさり抜かれて、松本さんとふたりで慰め合うという裏歌謡史があります」
松本さんとはB’zのギタリスト、松本孝弘さんです。超メジャーバンドのギタリストふたりが慰め合ったとは、なかなかすごい光景です。
1997年にリリースされた初のベストアルバム『REVIEW -BEST OF GLAY-』には、絶対に売れると思っていたけど売れなかった「彼女の“Modern…”」をリベンジとして、またアマチュア時代に盛り上がった曲が収録されています。
そのため、自分たちではベスト盤という印象がない、というTAKUROさん。
当時、日本で最も売れたアルバムとなり、ベスト盤ブームの先駆けにもなった『REVIEW -BEST OF GLAY-』。その後、売上げ枚数の記録はロックユニットB’zに抜かれ、さらに…。
「彗星のごとく現れた宇多田ヒカルにあっさり抜かれて、松本さんとふたりで慰め合うという裏歌謡史があります」
松本さんとはB’zのギタリスト、松本孝弘さんです。超メジャーバンドのギタリストふたりが慰め合ったとは、なかなかすごい光景です。
10分で作れ
そんな『REVIEW』から23年、今回の『REVIEW II -BEST OF GLAY-』は、"令和の時代に響かせたいGLAYソング"というテーマでメンバー4人がそれぞれ選曲した4枚組。
その中からTAKUROさん自身が選曲した「SOUL LOVE」について語りました。
「まず『誘惑』(1998年)ができて、すごくいいから押していこうと決まったんですよ。だけど、それじゃあ足りないから、『誘惑』と対になるキャラクターが全く違うヤツを『10分で作って』って言われたんですよ」
いくらミュージシャンとはいえ、そんなに簡単にできるものなのでしょうか?
作曲の種明かしをするTAKUROさん。
「ブラック企業のこの会社からは、いつかこんな無茶を言われるに違いない、その時にGLAYの運命がかかっているのであれば、リーダーとして右往左往してはいけない、と準備していたんです」
忙しくても酔っぱらっていても、寝る前に必ず10分間だけ、曲のモチーフを作る癖をつけていたそうです。その日の出来事の中で詞になりそうなひとフレーズ、4小節だけのメロディ、そういうものを録音していたそうです。
「そん中に『SOUL LOVE』の欠片があったの。それを10分でエイッって伸ばした」
その中からTAKUROさん自身が選曲した「SOUL LOVE」について語りました。
「まず『誘惑』(1998年)ができて、すごくいいから押していこうと決まったんですよ。だけど、それじゃあ足りないから、『誘惑』と対になるキャラクターが全く違うヤツを『10分で作って』って言われたんですよ」
いくらミュージシャンとはいえ、そんなに簡単にできるものなのでしょうか?
作曲の種明かしをするTAKUROさん。
「ブラック企業のこの会社からは、いつかこんな無茶を言われるに違いない、その時にGLAYの運命がかかっているのであれば、リーダーとして右往左往してはいけない、と準備していたんです」
忙しくても酔っぱらっていても、寝る前に必ず10分間だけ、曲のモチーフを作る癖をつけていたそうです。その日の出来事の中で詞になりそうなひとフレーズ、4小節だけのメロディ、そういうものを録音していたそうです。
「そん中に『SOUL LOVE』の欠片があったの。それを10分でエイッって伸ばした」
化学変化を感じた瞬間
必要に迫られて短時間でできた曲でも、時としてバンドの中で化学変化が起きることがあります。
「SOUL LOVE」は最初、ポップソングだったそうです。
「HISASHIがダーラッタチャララーラってあのイントロのオブリを弾いた時、俺、スタジオで『勝った』って言いました」
1994~1995年にデビューしたバンドは団子状態で、誰が抜け出すかとしのぎを削っていたんだとか。
「俺が作った元ネタはフォークソングみたいだった。そこに、すごく華やかなロックテイストのギターフレーズが乗る。さらにTERUが歌って、俺とJIROでがっちり固める。“こういうことなのか”と感じました。俺の拙い10分を彼らは無限大にしてくれたんですよ」
バンドの化学変化を感じた瞬間だったようです。
「SOUL LOVE」は最初、ポップソングだったそうです。
「HISASHIがダーラッタチャララーラってあのイントロのオブリを弾いた時、俺、スタジオで『勝った』って言いました」
1994~1995年にデビューしたバンドは団子状態で、誰が抜け出すかとしのぎを削っていたんだとか。
「俺が作った元ネタはフォークソングみたいだった。そこに、すごく華やかなロックテイストのギターフレーズが乗る。さらにTERUが歌って、俺とJIROでがっちり固める。“こういうことなのか”と感じました。俺の拙い10分を彼らは無限大にしてくれたんですよ」
バンドの化学変化を感じた瞬間だったようです。
歌にとっての幸せ
小堀「せっつかれて売れ線で作ったものは歌謡曲の中に数多ありますが、このクオリティの高さはすごいですよね」
TAKURO「小堀先生、本当に売れ線なんてものがわかったら教えていただきたい。自分がいくら売れると思ってても全然ってのもあるし。今でも俺、『Winter,again』の何がいいのか、ちょっとわかってないと思います」
自分の好きな服と似合う服は違っている、という例えをする小堀。
TAKURO「その二つが重なりあった時が一番幸せな時なんでしょうね」
小堀「TAKUROさんが好きで作る世界なんだけど、聴いている人が自分の歌だと思うんですよ。それは幸せなフィット感だと思うな」
TAKURO「そのさじ加減が合う時、自分の手を離れて誰かの歌になるんでしょうね。誰かの歌になった時、それをヒット曲と呼ぶんでしょうね」
TAKURO「小堀先生、本当に売れ線なんてものがわかったら教えていただきたい。自分がいくら売れると思ってても全然ってのもあるし。今でも俺、『Winter,again』の何がいいのか、ちょっとわかってないと思います」
自分の好きな服と似合う服は違っている、という例えをする小堀。
TAKURO「その二つが重なりあった時が一番幸せな時なんでしょうね」
小堀「TAKUROさんが好きで作る世界なんだけど、聴いている人が自分の歌だと思うんですよ。それは幸せなフィット感だと思うな」
TAKURO「そのさじ加減が合う時、自分の手を離れて誰かの歌になるんでしょうね。誰かの歌になった時、それをヒット曲と呼ぶんでしょうね」
録り直した理由
メンバー4人がセレクトした、今回のベスト盤はCD4枚組。その中の『TAKURO盤』には、
WyolicaのAzumiをゲストに迎え再録音した「氷の翼」も収録されています。あえて録り直した理由はなんでしょう?
「この企画を説明した時に、HISASHIが『俺が選ぶのはベストソングじゃない。ベストパフォーマンスだ。もう一回、今のGLAYを録り直すんじゃ!』って言い出して。ツアー中なのにマジか?って思ったんだけど…」
ベスト盤とはいえ、後ろを振り向きたいわけではないということで、アリーナ・ツアー中で多忙な時に、集まって録り直したそうです。かえってツアー中だったからこそ、バンドは良い方向に転がったんだとか。
「3日前に1万人の前でやってたし、3日後にまたやるわけだから、その気持ちがまさにスタジオで出るんですよ。『俺たち、なんか上手くなってない?』ってみんなで言ってましたね」
WyolicaのAzumiをゲストに迎え再録音した「氷の翼」も収録されています。あえて録り直した理由はなんでしょう?
「この企画を説明した時に、HISASHIが『俺が選ぶのはベストソングじゃない。ベストパフォーマンスだ。もう一回、今のGLAYを録り直すんじゃ!』って言い出して。ツアー中なのにマジか?って思ったんだけど…」
ベスト盤とはいえ、後ろを振り向きたいわけではないということで、アリーナ・ツアー中で多忙な時に、集まって録り直したそうです。かえってツアー中だったからこそ、バンドは良い方向に転がったんだとか。
「3日前に1万人の前でやってたし、3日後にまたやるわけだから、その気持ちがまさにスタジオで出るんですよ。『俺たち、なんか上手くなってない?』ってみんなで言ってましたね」
JIROセレクトはGLAYの歴史
4人4様のセレクトには、メンバーそれぞれに人となりがよく出ているそうです。
JIROさんのセレクトはまさにGLAYの歴史なんだとか。
TAKURO「GLAYの歴史と言っても、いわゆるホームページに載ってるような表の歴史じゃなくて、俺たちがどんな壁にぶつかって、それを乗り越え、歩みを止めなかったかっていうようなこと。
もうね、ジローちゃんの気持ちを思うとね、選曲が泣けてくる。大変だったよねって。
今回は、それぞれのGLAYに対する思いを再検証しました。自分たちにとってすごく有意義な製作期間でしたね」
小堀「素敵なバンドだと我ながら思うでしょ?」
TAKURO「我ながら思います。クビにならないように日々頑張ります」
JIROさんのセレクトはまさにGLAYの歴史なんだとか。
TAKURO「GLAYの歴史と言っても、いわゆるホームページに載ってるような表の歴史じゃなくて、俺たちがどんな壁にぶつかって、それを乗り越え、歩みを止めなかったかっていうようなこと。
もうね、ジローちゃんの気持ちを思うとね、選曲が泣けてくる。大変だったよねって。
今回は、それぞれのGLAYに対する思いを再検証しました。自分たちにとってすごく有意義な製作期間でしたね」
小堀「素敵なバンドだと我ながら思うでしょ?」
TAKURO「我ながら思います。クビにならないように日々頑張ります」
去年、嬉しかった1位
「俺がね、今回の『REVIEW II』で何が嬉しかったって、CMに北川景子さんが出て下さったんですよ。
皆さん、勘違いしないでよ?いくら後輩にDAIGO君がいるからといって、DAIGO君に頼んでもらったわけじゃないです」
DAIGOさんの妻、北川景子さんが出演する『REVIEW II』のCM。
「『うちの嫁なんですけど、家帰ってきてGLAYからCMの話来たけど決めてきたから』ってDAIGO君に聞いたんです。夫に相談せずに決めて、サムライの様なお人じゃ!と思いました」
今回の依頼は、会社を通した正規のオファーだと強く主張するTAKUROさん。
「『REVIEW II』の持ってる魅力を演技で表現してくださって。ちなみに俺の2019年嬉しかったベスト1位ですよ。アリーナ・ツアー成功は59位ぐらいです」
ここはツアーに参加したファンの皆さんのツッコミどころです。
皆さん、勘違いしないでよ?いくら後輩にDAIGO君がいるからといって、DAIGO君に頼んでもらったわけじゃないです」
DAIGOさんの妻、北川景子さんが出演する『REVIEW II』のCM。
「『うちの嫁なんですけど、家帰ってきてGLAYからCMの話来たけど決めてきたから』ってDAIGO君に聞いたんです。夫に相談せずに決めて、サムライの様なお人じゃ!と思いました」
今回の依頼は、会社を通した正規のオファーだと強く主張するTAKUROさん。
「『REVIEW II』の持ってる魅力を演技で表現してくださって。ちなみに俺の2019年嬉しかったベスト1位ですよ。アリーナ・ツアー成功は59位ぐらいです」
ここはツアーに参加したファンの皆さんのツッコミどころです。
ファンへのメッセージ
25周年を総括するドームツアーが予定されています。コロナウイルスが蔓延する状況で、ファンにメッセージを送るTAKUROさん。
「僕はエンターテイメントの世界に長くいるから、本当の意味の人間の死と、もう一つ文化的な死があると考えます。病気だけが人を殺すんじゃなくて、経済の停滞もまた、そういうことの一因になるってことで、エンターテイナーたちは、みんな悩んでます。
そんな中で、僕は一つ決めたことが、25年間本当に支えてくれたファンの人たちを、絶対に危険なところへ連れていかないということ。僕らは今、ナゴヤドームに向けて全ての準備を進めていますが、何があろうと必ずみんなを幸せにする決断をします。
僕らとファンの信頼感が試されているところだから、僕は信頼を裏切りたくないし、危険な目に遭わせたいわけじゃないんです。だから、そこだけは僕らの判断を信じて、安心して待っていてほしい」
「男だねえGLAY」と言う小堀勝啓に、「ここは男を張らせていただきたいと思います」と力強く答えるTAKUROさんでした。
(尾関)
「僕はエンターテイメントの世界に長くいるから、本当の意味の人間の死と、もう一つ文化的な死があると考えます。病気だけが人を殺すんじゃなくて、経済の停滞もまた、そういうことの一因になるってことで、エンターテイナーたちは、みんな悩んでます。
そんな中で、僕は一つ決めたことが、25年間本当に支えてくれたファンの人たちを、絶対に危険なところへ連れていかないということ。僕らは今、ナゴヤドームに向けて全ての準備を進めていますが、何があろうと必ずみんなを幸せにする決断をします。
僕らとファンの信頼感が試されているところだから、僕は信頼を裏切りたくないし、危険な目に遭わせたいわけじゃないんです。だから、そこだけは僕らの判断を信じて、安心して待っていてほしい」
「男だねえGLAY」と言う小堀勝啓に、「ここは男を張らせていただきたいと思います」と力強く答えるTAKUROさんでした。
(尾関)
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