小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

Chage、声変わり前の高音を新譜で披露!?

ミュージシャンのChageさんが8月18日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に出演しました。

7日にニューアルバム『feedback』をリリースしたばかりのChageさん、本作に込めたマニアックな音楽観と、CHAGE and ASKAとしての活動への意欲も語りました。

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ジャケ買いしたくなる?

新譜『feedback』について「皆さん、このジャケ写見ましたか?」と言う小堀に、「Chageを知らない人でも、ジャケット写見ただけでジャケ買いしたくなるようなアルバムです」とChageさん。

いかにもロンドンぽいファッションで、VOXのアンプに腰かけて、サンバースト系のリッケンバッカー330を持つChageさん。
ギターとアンプを繋ぐシールドはもちろんカールコードです。それがちょっとレトロな感じのイラストになっています。

フィードバック

Chage「あの位置で音を出すとフィードバックが生まれるんですよ。アンプとギターが近いですからね」

タイトルでもある「フィードバック」とは、エレキギターがハウリングを起こす現象。

Chage「フィードバックってノイズになっちゃうから本当はあっちゃいけない音なんですけど、それさえも楽しんでギター奏法にしてしまった。ビートルズでは『I Feel Fine』とか、ジミヘンとかがやってます」

フィードバックという言葉は、今ではサラリーマンが使うビジネス用語にもなっていますが、60年代では画期的な奏法でした。
本作1曲目の「Kitsch Kiss Yeah Yeah」も、もちろんフィードバックから始まります。

Chage「アルバムタイトル決まったからってプロデューサーの西川進君に言ったら、フィードバック入れてくれたんですよ」

「令和お座敷ロック」(仮題)

「Kitsch Kiss Yeah Yeah」というタイトルからしてロンドンの雰囲気が濃厚。
作詞はChageさんがデビュー当時から40年間パートナーを組んでいる盟友・松井五郎さん。

Chage「五郎とのコンビは硬い詞が多いから、ちょっと昔に戻っておちゃらけにしない?って言ったら、彼が3日ぐらいで書いてきたんですよ。タイトルは『令和お座敷ロック』でいい?って、見たら言葉遊びバンバンやってるんですよ。それが楽しくてね」

小堀「ビートルズでも言葉遊びをやたらしてるじゃないですか」

Chage「僕の仮歌と同じで面白いことしてるんですよ。音楽って何でもありなんだなと思いますよね」

最初はジャズだった

3曲目の「Mimosa」は途中からデキシーランドジャズになります。

小堀「あれがカッコイイなと思って、ポール・マッカートニーがある種の楽曲でよくやるやつですね」

元々、ピアノとギターで作っていて、ジャズテイスト満載だったそうですが…。

Chage「それをもう一人のプロデューサー、力石(理江)さんが、『ちょっとデキシーの方に行っていい?』っていうから。いいねえ、行こう行こうって。
間奏で西川君のUKギターをまた入れてもらってね。とにかく演奏者が楽しんでくれたんです。デキシーって楽しくなきゃダメじゃないですか」

アメリカ南部、通称デキシーランドと呼ばれるニューオーリンズの辺りでは、お葬式の帰りにジャズを演奏してパレードしていました。それがデキシーランドジャズ。
そのリズムは、お葬式の帰り、二度目の行列で演奏することから「セカンドライン」と呼ばれます。

小堀「根底には悲しみもあるんだけど、それさえも前向きに行こうと」

Chage「力石さんは、そこをドンッと突いてくれましたからね。
この前お亡くなりになったドクター・ジョンさん。教会の前で、みんなの演奏が始まって…。ああいう光景を見るとキュンキュンしますね」

カバー曲メドレー

Chage「今回は非常に歌いやすかった。カバー曲にしても、自分が小学生の頃聴いてた音楽を、その頃に戻ってテレビの前で歌ってるような感じで歌えました。だから2テイクぐらいで全部OK。自分で聴き返してみても、力は入ってないし、スーッと歌も入ってるし、楽しく歌ってましたね」

今回のアルバムにはカバー曲が入っています。
2曲を1曲に合わせた楽曲が2曲。その一つが吉田拓郎さんの作詞作曲で鈴木ヒロミツさん率いるモップスが歌った「たどりついたらいつも雨ふり」とスパイダースの「あの時君は若かった」のカバー曲メドレーです。

Chage「これが全然違うキーなんですけど、面白くて。メドレーにすることによって、また一曲ずつが蘇って来るというか。吉田拓郎さんってフォークのイメージが強いんですけど、モップスに提供した世界観を聞くと拓郎さんはロックしたかったんだと思えますね」

小堀「あの人は何気にUKロックが好きなんですよ。ビートルズも好きだし」

「たどりついたらいつも雨ふり~あの時君は若かった(カバー曲メドレー)」のアレンジはライブを想定しているそうで、生で聴くと盛り上がりそうです。

カバー曲メドレー その2

Chage「昭和60年代の先人たちが作られた楽曲というのは、詞に関してもシンプルですしね。全然難しいこと言ってないんですよ。あれは凄いなと思って。また、日本にもビートルズを作ろうという姿勢も凄い。まあGSというブームになったんだけどね」

もう一つのカバー曲が「好きさ 好きさ 好きさ~悲しき願い(カバー曲メドレー)」です。「好きさ 好きさ 好きさ」のオリジナルはイギリスのゾンビーズの曲。

グループサウンズではカーナビーツが歌いました。訳詞は、60年代に訳詞ポップスの黄金時代を築いた漣健児さん。そして、これが尾藤イサオさんの「悲しき願い」に繋がります。

キーを変えない理由

Chage「『好きさ 好きさ 好きさ』はこどもの頃に、この楽曲のサビになると、お姉様たちが失神してたと言う社会現象があったんですよ。失神って今言わないでしょ」

サビで、「おまえの全て~」とボーカルのアイ高野さんに指をさされると、お客さんがキャーと言って失神したそうです。

Chage「初めスタッフの皆も『大丈夫ですか?高いですよ』って言うけど、スッと出ましたね。自分が小学生の声変わりする前に戻った感じ(笑)」

歳をとるとキーが下がるシンガーも多いのですが…。

Chage「大丈夫でしたね。やっぱりキーを下げると楽曲が暗くなっちゃうんですよね」

ライブ情報

小堀「Chageさんはソロで20年、チャゲアスから40年。残念なことにASKAさんはああいいうことになったけど、また何十年かしたら一緒にやるところが見てみたいです」

Chage「そういうことを言っていただけると、本当に嬉しいですよ。まだこれからです。まだ60ですからね。本当に人生何があるかわかりませんから」

またCHAGE and ASKAとして歌う姿が見られるかもしれません。

「Chage Live Tour 2019 feedback」の初日公演は、名古屋市のZepp Nagoyaで8月31日に行われます。アルバム『feedback』を軸としてChageさんの40年間の楽曲を集めたライブになるそうです。

最後はリスナーに向けて「頑張ります。そして楽しみます」とライブへの抱負を語ったChageさんでした。
(尾関)
 
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2019年08月18日08時18分~抜粋

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