ナゴヤドーム初の男性ソロ独唱!オペラの枠を超える歌手、高橋正典

小堀勝啓の新栄トークジャンボリー / エンタメ

5月17日にナゴヤドームで行われた中日-巨人戦では国歌を独唱したオペラ歌手の高橋正典さん。
実はナゴヤドームでの男性ソロの国家独唱は、高橋さんが初めてだそうです。

5月26日放送のCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に出演した高橋さんに、小堀勝啓がオペラ歌手を目指した経緯や、今後の目標について尋ねました。

ナゴヤドームで国家独唱

ナゴヤドームでの独唱について語る高橋さん。

「ドームの一番上からスピーカーが四方八方に流れるようになっていて、歌い出すと音が上から降ってくるみたいな感じです。本番は、国歌ですから絶対にミスるわけにもいきませんから、ライブと違う焦りみたいなものがありました」

そんな高橋さん、著名なオペラ歌手を多数輩出している南カリフォルニア大学声楽科に留学経験がありますが、なぜオペラ歌手を目指したのでしょう?

「僕の父はサラリーマンで、僕の母は専業主婦なので、全然クラシックとは縁がない感じだったんですが、元々、J-POPを聴きながら育つ青春期を送りました」

オペラ歌手になるきっかけは、なんとカラオケでした。

「みんなとカラオケ行って歌うと、オペラだねって言われちゃうんですよね。自然とそういう声が出ちゃって、どうしようもできない。まさかモノマネ風に歌うわけにもいかないじゃないですか。だったらオペラでやってみようと思ってやり始めたら、いろいろ道が開けたっていう形です」
 

錚々たる来賓の前で独唱

しかも、高橋さんが本格的にオペラに目覚めたのは二十歳と遅めです。
オペラの声楽科の人は、すでにこどもの時からピアノを習い、変声期の前から歌曲に取り組むのが普通です。

「二十歳から始めた時はいろいろとハンデはありましたけど、それは頑張ればなんとかなる部分じゃないですか?結局は、周りの人に支えられたのかなっていうことはありますね」

留学した南カリフォルニア大学はハリウッドのあるロサンゼルスにあり、映画科も有名だそうです。映画科の中に、ジョージ・ルーカス監督がお金を出して作った建物があるんだとか。

様々な分野の教育に力を入れている南カリフォルニア大学で、高橋さんは全校を代表して、卒業式で校歌を独唱しました。
出席者は『スターウォーズ』など数々の映画音楽を手掛けた巨匠、ジョン・ウィリアムスさん。さらにアポロ11号で月面着陸に成功したニール・アームストロングさんなど錚々たるメンバー。

「名誉卒業生みたいな形で、そういう人たちが、すぐ横にいるような状況の中、ちょっと校歌を歌わせていただいてドキドキしました。あれは本当に忘れられない貴重な経験でしたね」
 

東日本大震災の影響

高橋さんは現在2枚のアルバムをリリースしています。
ファーストアルバムは『Caffe Venezia』。内容はオリジナルソングとクラシックで構成されたオペラ。

セカンドアルバム『Blue Nova』は「勝手にしやがれ」「いっそセレナーデ」「黄昏のビギン」「傷だらけのローラ」「君は薔薇より美しい」など昭和歌謡を中心としたカバーアルバムです。

アルバム制作には東日本大震災の影響があったという高橋さん。

「当時、僕は宮城県に住んでいて被災したんです。津波の被害を受けて、家は流されなかったんですけど、天井下10センチまで津波が来てしまって。
歌で何とかしようと、いろいろ活動してたんですが…」

人の心に響かせるには、オペラだと歌詞の問題があって難しく、元々あるメロディに日本語の歌詞をつけても、それが必ずしもうまくいくわけではなく…。
自分に何ができるかを模索していたそうです。
 

高橋さんの活動の柱

「人の心に響く音楽とはなんだろう?って考えた時に、やっぱり日本の曲でとなって、『Blue Nova』に至ったわけです」

高橋さんの活動の大きな柱は二つあるそうです。
ひとつがオペラの普及。もうひとつが歌で愛を届けること。

セカンドアルバム『Blue Nova』は歌で愛を届ける活動です。

「第九って、実はそういうところがあって、人類皆兄弟というのをシラーという作詞家が書いて、それにベートーベンが曲を付けたんです」
 

オペラの普及

オペラの普及については、テレビのカラオケバトルの番組に自分で応募して優勝までしています。

「今まであるオペラの固定概念を壊すっていうのも、カラオケバトルでの試みでもあったんです。そこで奇想天外にアニソンを歌わせて頂きました」

優勝した回で歌ったのは「ガッチャマンの歌」と「水戸黄門の歌」。

「その結果、皆がオペラに興味を持っていただければ、それで結果、オーライかなという感じです」

最近ではこども向けの「オペラ紙芝居」なるものにも挑戦しています。

「耳馴染みのある分かりやすいオペラの曲に、本当はいけないんですけど、オペラの物語と違う歌詞をつけて、親しみやすい内容にしてやっています。
こどものうちから聴いているると、大人になっても違和感がなくなるんじゃないですか」
 

皆の心に響かせるには

「高橋正典さんにとっては他流試合っていう言葉はないと思う。どこに行っても普通に自分の声とセンスを武器に音楽で表現すれば、異種格闘技ではなくて全部同じ土俵で表現ができるんだなって感じがありますね」と評する小堀勝啓。

「まさにその通りで、オペラっていう形にとらわれてしまうと、それが表現方法になってしまって、その型ばっかり見るようになってしまうと思うんですね。そうすると表現したいものが崩れてきてしまうと思うんです。

オペラという型、ミュージカルという型、歌謡曲という型、それを全部ひっくるめた上で、現代の皆の心に響く音楽にするには、と考えながら、いろいろな型にチャレンジしております」

高橋さんの今後の挑戦に期待大です。 
(尾関)
 
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2019年05月26日08時23分~抜粋

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