小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

還暦と生ギターライブで原点回帰?Chageが辿ってきた「音道」

ミュージシャンのChageさんが、5月20日放送の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に出演しました。

16日にベストアルバム『音道』をリリースしたばかりのChageさん、小堀勝啓と会うのは2年ぶりですが、その間に還暦というイベントもこなしていました。

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ショップで目立つ初のソロベストアルバム

Chageさんは5月13日に行われた栄ミナミ音楽祭に出演しました。
しかしこの日はあいにくの天気。

Chage「主催者の人に聞いたら、こんな大雨は初めてだそうで。僕の出番のラストだったんですけど、その頃には小康状態になってました。そうは言っても、お客さんは大変だったと思いますよ。ホントに」

小堀「でも、昔のウッドストックでも、天気が悪いと余計盛り上がるでしょ」

Chage「そう。ヘンなテンションになってましたね。楽しかったですよ」

5月16日にはソロ活動20周年記念ベストアルバム『音道』(otomichi)が発売されたばかりです。実はChageさん、ソロでのベスト盤リリースは初めて。

チャゲ&飛鳥でデビューし、村上啓介・淺井ひろみとユニット"MULTI MAX"を組み、ソロ活動を始めたのは20年前、40歳の時です。
1998年(平成10年)にソロデビューシングルとしてリリースしたのは「トーキョータワー」でした。

今回の『音道』のCDジャケットは深紅。店頭でも目立つ色です。

「バックも衣装もギターも全部がクリムゾンですから。この格好で、なかなか地下鉄乗れないですね」

数奇な運命の曲

ベスト盤『音道』の1曲目は、いきなり「終章(エピローグ)」。
19歳のアマチュア時代にコンテスト用に書いた曲ですが、結局、コンテストに応募しませんでした。しかし、デビュー時にディレクターの目に留まり、ファーストアルバムに収録されることになった曲です。

Chage「だから10代の弾き語りのエピローグと、20代のエピローグ、30代、40代、50代と、バージョンを変えてずーっと歌わせてもらってる数奇な運命の曲ですね。今回、また60代のエピローグが完成したわけです」

小堀「成熟した恋愛の歌。19でこんなの書いてたんですか?」

Chage「本当にどうかしてましたね。ハハハハ。今考えてみると」

終章が序章

Chage「一つの楽曲を各世代でアレンジを変えて出させてもらって、幸せもんだなと思います。次は70代のエピローグが待ってますし、こうなったら100歳までやってみようと思ってますよ」

小堀「男女の愛の歌ではあるんだけど、これをチャゲアスに重ねる人もいるんですよ。チャゲアスの歴史があって、今度はソロでの60代の旅立ちになって、アルバムで終章(エピローグ)が序章になってますよね」

Chage「これを1曲目に持ってきたのは、その意図があったんです。16曲の僕の楽曲たちを一冊の本にしたような感じ。だけども始まりが『終章』と言うね。そこから、どんどん辿っていって、Chageの音の道を体感してもらうというその辺の狙いです」

これがアルバムタイトル『音道』の所以です。

ポップな曲から沁みる曲まで

ベストアルバムの中には、どびっきりのポップなヒット曲「二人のアイランド」も入っています。1984年石川優子さんとのデュエット曲でした。

Chage「なかなかアルバムには入れてなかったんで、このアルバムに入れるべきだと思ったんです」

小堀「あの世代を元気に過ごしてきた人たちは、すごく嬉しいよ」

Chage「小堀さんなんか、ベストテンで中継してもらったし、ハハハハ。懐かしいですよね」

小堀「でも『たった一度の人生ならば』が入ってて。“巡る全てが始まりなのか”っていうワンフレーズを聞くと、自分もそれなりに歳をとってきて、いろんな素敵なことに満ちているなあと思いますね」と小堀。

「この歳になって、やっぱり人生って良いことばっかりじゃないなって、本当に言えるし。大変なこともあるけども、前に進むことが一番良いことなんじゃないかと、今は思いつつあります」

還暦じゃなくクリムゾン

Chageさんには、ナチュラルな自然派というイメージがあるという小堀。

「あんまり深く考えないで、その時に、興味を持ったもの音楽にしていくタイプですね。コンセプトを決めないで、今、自分の体の中で鳴ってるもの、欲しがってるものを音楽にしようかなと最近思ってます」

食べるものには特に気をつけていないが、お酒の量が減ったそうです。さらに睡眠に変化があるそうです。

「12時ぐらいなると、もう寝なきゃいけないと、なんか焦っちゃうんですよね」

朝は6時に起きるというChageさん。

「6時に起きてると午前中に2つぐらい仕事ができるんです」

睡眠は元気の源。ツアーも充実しています。

「ツアーは私のライフワークです。60歳の2018年は、ツアータイトルはクリムゾン。深紅です。要するに”還暦”ともいうんですけど」

このツアー、中京エリアでは9月1日(土)Zepp 名古屋で17時に開演します。早く寝たい人も安心です。

やりたかったバースデーソング

このベストアルバムには「Viva! Happy Birthday!」というファンキーな新曲も入っています。今までのChageさんからすると意外な曲風です。

Chage「Chageってビートルズの影響を受けてると思う方もいると思いますが、それはそれで本当なんですけど、実はファンキーなやつも大好きなんです。
コード展開は王道のファンク。シェリル・リンがよく使うコード展開を使ってますし、いかにもというストリングスの使い方で全部リスペクトしてます」

小堀「ベースのうねり具合とか、車で聴いたりした日にはたまらんですな」

Chage「こういうのやりたかったんですよ。誕生日っぽい歌はいくつか書いてたんですけども、誕生日以外には箸にも棒にも掛からない、ピンポイントで誕生日だけの曲。でも誕生日がない人はいませんから、60の節目で、自分自身にハッピーバースデー。応援してくれるみんなにもハッピーバースデーっていう直球の歌です」

身の丈の音楽

小堀「ハッピーバースデーの曲と言うと、ほのぼのとしたものだったり、あたたかかったりするんだけど、60になってそっちに行かないというのはいいですね」

Chage「自分が聞いてきた音楽をどう消化してるかを確認したいんですね。まだまだやりたいリズムパターンとか、もっともっとありますからね。そういうのを形にして行きたいなと思います」

前述の『栄ミナミ音楽祭』ではギター1本でステージに立ったChageさん、思うところがあったようです。

Chage「僕にとって非常に新鮮でした。ボブ・ディランの歌も歌わせてもらって、アマチュア時代にギター1本で歌った頃に原点回帰したようでした。60にしてなんか巡ってるなあ、みたいなね」

小堀「我々世代は、やっぱり枯れたくないんだけど、アンチエイジングで変にいじって若作りするんじゃなくて、内部から沸き上がるものでやっていきたいですね」

Chage「そういうのが目標ですね。身の丈の音楽です」
(尾関)
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2018年05月20日08時27分~抜粋

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