小堀勝啓の新栄トークジャンボリー

竹原ピストルが明かす、大杉漣さんとのありがたくも困った関係

4月4日にアルバム『GOOD LUCK TRACK』をリリースした竹原ピストルさんが、4月8日放送の『小堀勝啓のトークジャンボリー』に出演しました。

パーソナリティの小堀勝啓は竹原さんに会うことを切望していて、それがようやく実現しました。

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ラジオなのに映画的

「せっかくワクワクしながらお迎えするのに、今日は物凄い昭和のスタジオです」と小堀。「これがもう本当に、昔のラジオ局のセットみたいな、でもセットじゃない」と竹原さん。

実はこの収録に使用されたのは、築60年を超えるCBCラジオ第1スタジオです。
100人収容の公開スタジオなのですが、その脇にナレーション収録ができる小さなブースがあり、今回はこの中での収録となりました。

竹原「それもひっくるめて、僕の視界に入るこの眺め自体に、すごく良い意味で重みを感じて、出させてもらって光栄だなと思います」
小堀「今や時の人である竹原ピストルという人が、このスタジオで、僕の前でしゃべってるってことに、僕も感動です」

通常はテーブルの上に一人ずつのマイクが置かれるのですが、このスタジオは天井から昔ながらの大型マイクがぶら下がっていて、それで二人の声を録っています。

「お話している間に、ポンとマイクが一本垂れていて、それで喋るっていうのは僕は経験したことないですから、きっちり生の会話をしている感じがあって、すごく良いなと思います」と竹原さん。
「映画の1シーンみたいですね」という小堀に、「本当にその通りですね」と竹原さんも同意しました。

俳優としても活躍している竹原さん、2016年の『永い言い訳』(監督:西川美和)では第90回キネマ旬報ベスト・テン助演男優賞、第40回日本アカデミー賞優秀助演男優を受賞しています。

俳優としてのきっかけ

竹原さんはソロになる前に「野狐禅」(やこぜん)というフォークデュオで歌っていましたが、その野狐禅のミュージックビデオを撮ったのが熊切和嘉監督から、俳優として最初にオファーを貰ったそうです。

「竹原ある日、唐突に『芝居とか映画に興味ある?』って聞かれて、いやあ、ないこともないですけど、自信はないけどやってみようと思ったのが始まりだったですかね」

俳優としてのデビューは、『青春☆金属バット』(2006年)の主演でした。

実は熊切監督は小堀と同じ北海道帯広市出身で、この『新栄トークジャンボリー』にも何度か出演しています。

竹原「小堀さんも帯広出身なんですよね。僕、何だかんだ、全国ツアーで帯広に毎年行ってるんです。相変わらず良い街ですよ。僕が言うのも変ですが」

夜中の公園の怪しい二人

「ヘンな存在感がありますよね。なんか危機感を感じる、いるだけで、おっ?なんだこれ?って思うような」と竹原さんの映画での印象を語る小堀。

竹原「自分ではコントロールできない部分なので、そう言っていただけると光栄と言うか。でも全ては熊切監督から始まってますからね。自分は、撮影現場で監督さんからのリクエストに、すぐお答えするスキルがないもんですから大変でした」

竹原さんは夜中の公園で、熊切監督と全部まるまるリハーサルをしてから撮影に望んだそうです。

小堀「それ、職質受けそうな怪しい絵面ですよね」
竹原「ホントに怪しい絵面ですよ。こんな感じでいいでしょうか?って練習したのをそのままカメラの前でやったのが映画デビューだったんですね」

膝が震えた

今回のアルバム『GOOD LUCK TRACK』に収録された「ゴミ箱から、ブルース」は、テレビ東京系のドラマ『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』(バイプレイヤーズ2)のエンディングテーマとなりました。

このドラマには俳優の大杉漣さんが出演しており、2月に逝去された際はまさにこのドラマのロケ中でした。

竹原「大杉漣さんが、あまり唐突にお亡くなりになってしまったんで、それも思い出してしまう一曲にはなってしまったんですけど、大事に歌っていきたいなと思っています」

ドラマのエンディングはギターを抱えた竹原さんが、大杉さんをはじめ、遠藤憲一さん田口トモロヲさん松重豊さん光石研さんら豪華主演陣を前に歌い上げる映像でした。

小堀「あの歌を聞きながら、焚き火の前で遠藤憲一さんとか、みんないい表情するんですよね」

竹原「歌ってるこっちは膝が震えてましたけどね。一緒にいるだけでも緊張するのに、歌を歌わせていただくのは、すごい緊張したっすね」

大杉漣さんの印象

大杉連さんとの仕事での付き合いは『バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~』『バイプレイヤーズ2』の二度だけでしたが、大杉さんは竹原さんのライブにも足を運ばれたそうです。

「とにかく一人になっている人間をほっとけない優しさがあるんじゃないかと思うんですよね。撮影現場で、僕がぽつんとひとりでいたりとかすると『竹原さん、ギター何使ってるんすか?』みたいな感じで、話しかけてくださるんです」

竹原さんから見ると、大杉さんたちは俳優としての大先輩。撮影現場では、そんな名優が5人も顔を揃えていました。

「緊張して生きた心地がしないから一人でいたいんです。でも大杉さんが話しかけてくるみたいな。裏目裏目に出ちゃって。
自分は若造なのに、敬語で話してくださったし、優しくしてくださって。そんなお人柄がすごく焼き付いているんですよね」

紅白で着たこれ以上ない一張羅

昨年のNHK紅白歌合戦では、Tシャツにジャージのライフな衣装で出演した竹原さん。
小堀は"紅白のある記録を塗り替えた"と自説を展開します。

小堀「今まで紅白で一番衣装代を使わなかったのは、Tシャツと長靴とハチマキで『兄弟船』を歌った鳥羽一郎さんでした。ある種、あれは漁師さんのコスプレですが、竹原ピストルっていう人は、普段着で出て来ただけなのに、歌の世界に持っていったんです」

竹原「いつもステージに上がってるのと同じ格好じゃないと不安になっちゃうところがあるんです。
あと、ちょっぴり余談なのかもしれませんけれども、これまた、映画で僕を起用してくださった監督に松本人志監督がいらっしゃるんですけど…」

2011年の監督作品『さや侍』で竹原さんを起用したダウンタウンの松本人志さん。竹原さんがはいていたジャージは、松本さんが紅白前のコンサートでプレゼントしてくれたものだとか。

竹原「それを穿きたかったというのもありまして、ラフはラフだけど、自分にとっては"これ以上ない一張羅"という、こだわりの衣装ではあったんですけどね」

出会った人との思いを大切にする、竹原ピストルさんの人柄が滲み出たインタビューとなりました。
(尾関)
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2018年04月08日08時27分~抜粋

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