北海道出身の女性演歌歌手の杜このみさんが、2月18日『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に出演しました。
杜さんのデビューのきっかけは、あの細川たかしさんが直々にスカウトに来たことでした。
演歌か?アイドルか?
「ビジュアル的に、こんなに今っぽい子なんだって、ビックリしました。普通にアイドルですよ」
褒めまくる小堀。
「本当ですか?でも、嬉しいですね。演歌っぽいよねって言われるよりは、演歌かなんかよくわかんないよねって言っていただく方が。普段は、こういう感じなんだって思ってもらえるといいなって、いつも思ってます」
さらに小堀は「ポスターとかジャケ写だとだいたい和服ですが、普段着もめちゃくちゃセンスいいですね。しかも、ほぼすっぴんですが、すごい綺麗です」と褒めあげます。
「え?今日、めっちゃメイクしてますよ」と驚く杜さんに「え?ホント?」と今度は小堀が驚きます。
杜さんはナチュラルメイクを心がけているそうです。
「着物を着る時には、しっかりめにメイクをしないとならないので、肌に負担が大きいかなと思って、着物を着ないお仕事の時には、ほぼほぼホントにすっぴんにするようにしてます」
「くちなし慕情」オリコン演歌チャート1位
1月24日リリースの、杜さん初の両A面シングル「くちなし雨情/函館夜景」が2月5日付けオリコン演歌歌謡ランキング1位を獲得しました。
「初登場1位という結果を聞いた時には、嬉しくて泣きそうになりました。泣きはしなかったですけど嬉しかったです」
1位の発表後、師匠の細川たかしさんには、まだ会っていないそうです。やはり、細川さんは忙しく、なかなか会うチャンスがないんだとか。
「2月14日、バレンタインもさりげなくスルーしましたね。新曲イベントでは、皆さんに本命チョコレートをお配りしたんですけども、師匠には毎年ないんです」
くちなしの香りとは
話題は「くちなし雨情」のタイトルに。
小堀「くちなしというのは本当にいい花で僕大好きなんですよ」
杜「綺麗なお花です。まっ白いお花で」
小堀「杜このみさんのためにあるような花です」
杜「ええ?それはちょっと言い過ぎですよ」
小堀「しかもすごくいい香りがするし」
杜さんの可愛さに、ついついオヤジの部分が露呈してしまう小堀。
それにしてもスタジオはどんな香りがしたのが気になります。
演歌ならではの歌の主人公
「皆さん、『くちなし雨情』と聞くと、なんか可愛いらしい作品なのかなと思うんですけど、可愛らしいんですけど、よくよく歌詞の内容を見てみると、すごく切なくて、胸を締め付けられるような感じの作品になっております」
「くちなし雨情」について語る杜さん。
「私は幸せです、という花言葉だったりするんですけど、その反対のような歌詞なんです。一途に愛し続ける主人公の思いを、繊細に表現している作品。もう逢えないかもしれないけど、それでも一途に愛し続けますっていう、この辺は、まさに演歌ならではの魅力です」
「な~んでメールくれないの~?バカ、という女はダメです、っていう人には、もうこの歌ですよね」と小堀。
さらに「しかもくちなしは花も綺麗ですが、実がサフランみたいに黄色で、たくあんとかの色を付けるのに使うんです。くちなしは使い勝手のいいもんですよ」と豆知識を披露しました。
民謡を気軽に
杜さんは小学六年生の時、江差追分全国大会で史上最年少で優勝します。
小学生が出場できる「少年の部」は上は中学三年生まで。当然、それまでは中学生が優勝するのが通例でした。
そんな杜さんは、ご多分に漏れずこどもの頃から歌うのが好きだったそうです。
「なによりも歌を聞いてもらって、喜んでくださっている人の顔を見るのがすごく好きで、上手だねとかいいねと言ってくれてる姿を見るのがすごくこどもの頃から大好きでしたね」
小中高と民謡をやっていくんですが、同世代の周りの友達は民謡のことは分からなかったそうです。
「民謡って何?演歌?って、よく言われていて、演歌とは違うんだよね。って説明してたんですが、それが、何年も何年も積み重なると説明するのが面倒くさく、ついついなっちゃうんですよ。そうなった時は、ふるさとの歌って言ってましたね」
「ふるさとの歌は、外国では例えばスコットランド民謡とかアイルランド民謡とか、ポップスになって今も生きているじゃないですか」と小堀。
「日常的に、みんなが口ずさめる音楽だったら、一番いいんですけど、若い人は民謡がわかんないっていう方が多いんです。なので、もっと気軽に、身近に感じてもらえるように広めていきたいなという気持ちは、この演歌の世界に入ってからも変わらずに保ち続けてますね」
細川たかしがやって来た
やがて、民謡番組に出ていた杜さんを見た細川たかしさんがスカウトにやって来ました。
「最初は、師匠が自ら、私の故郷、札幌まで、わざわざ足を運んでくださって、演歌歌手にならないかい?と言ってくれたんですよ」
細川たかしさんと対面した第一印象がこちら。
「めっちゃ最初、怖くてですね。全身、黒ずくめのファッションで、ガイコツのキラキラがついたTシャツだったんですよ。この人についてっちゃうとマズイなと思いました。
でも、お話しさせてもらうと、本当に北海道の優しいおじさんで、歌うとめちゃくちゃウマと思って。もう本当に感激しました」
まずは温故知新
「師匠みたいに、演歌や民謡で、全国に笑顔をお届けできる、そんな演歌歌手になりたいなと感じて、演歌の世界に挑戦しました。それから6年間の演歌の修行期間があって2013年『三味線わたり鳥』でデビューさせていただきました」
「これからは杜このみさんみたいに若いタイプの今っぽい人が、若い世代に演歌・民謡をちゃんと渡してった方がいいですよ」と小堀。
「若手ってどうしても、大先輩から比べると知識が足りないので、まず昔から伝わる民謡を勉強していかなくてはならないなと思います。まずは知ることから」
世界の前に函館へ
「真狩駅には道の駅がありますけれども、そのうち細川たかし駅になるんじゃないですか?」と小堀。
地元が北海道だけにローカルな部分に興味がいきます。
真狩村とは日本百名山の一つ、羊蹄山の南にある細川たかしさんの出身地。
「実を言うと、ほぼほぼ、もうそうなってまして。あの道の駅には細川たかし記念館というのがあって、そこに衣装だったり写真だったり、レコード大賞のトロフィーとかが飾ってあります」と言う杜さん。
「ガイコツのTシャツはないですか?」と聞く小堀に、
「ガイコツのTシャツはないんですよね。そこだけは、まだ」と答える杜さん。ゆくゆくは、レコ大の杜このみ、と言われるような歌手になって欲しいと思います。
小堀の「日本の民謡をルーツにしながら、世界にも飛び出していってください」の励ましに「一生懸命頑張りたいと思います」と力強く答える杜このみさんでした。
ひとまず世界の前に「函館夜景」で函館にキャンペーンに行きたいそうです。
(尾関)
小堀勝啓の新栄トークジャンボリー
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2018年02月18日11時21分~抜粋