八木志芳の私たちは求めてる

医師に聞いてみた。出産は何歳まで可能?

9月29日放送のCBCラジオ『八木志芳の私たちは求めてる』には、50代の男性から妻の高齢出産について相談が寄せられました。

「高齢出産の定義」や「出産は何歳まで可能なのか」といった疑問に、婦人科の相談も行っているスマルナ医科歯科クリニック窪田真知医師が答えました。
聞き手は八木志芳です。

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出産は何歳まで可能なの?

50代の男性Aさんから、39歳妻の出産についての相談が届きました。

「私の妻は39歳。こどもが欲しいため出産を望んでいます。出産は何歳ごろまで可能なのでしょうか?出産を望む場合、気をつけることはありますか?」(Aさん)

まず出産は何歳頃まで可能なのか。そもそも高齢出産とはどういう定義になるのか、窪田真知医師が答えました。

窪田医師「初めて妊娠をして出産される年齢が35歳以上、高齢初産、つまり初めての妊娠が35歳以上の方を慎重に取り扱っています」

妊娠が可能な時期については、妊娠するということだけであれば閉経まで。卵巣が活動しなくなる迄なので、平均的に50歳前後。理論的にはそれまで妊娠できるとされているそうです。

八木「理論的に…ということなのですけど、実際には50歳まで妊娠できるの?ということだと思う」

20代カップルなら、1回のタイミングで25%くらい妊娠する統計が出ていると窪田医師。
つまり20代だと月に1回排卵するチャンスがあるなら、1年間に妊娠する確率は90%近くになります。

高齢で初産の場合のリスク

窪田医師「ただ、無事に妊娠して出産までたどり着くかとなると、30歳以上になると30~40%、40歳を超えると10~15%とずいぶん落ちちゃうんですよ。シビアな数字です」

39歳で初出産となる場合、何に気をつければいいのでしょうか?

窪田医師「まずは現在、妊娠によって悪化する病気はないか、ちゃんとチェックしておいてほしいです。血圧が高くないか、糖尿病の予備軍ではないか、腎臓の機能がしっかりしているか」

また極端な肥満なども、合併症などが懸念されるので気をつけたいところ。
婦人科的な病気では、子宮筋腫とか子宮頸がんというチェックもきちんとしてほしいと窪田医師。

自分で気づいていない内科の病気があった場合、妊娠がきっかけで悪化すると、赤ちゃんだけじゃなくて母体の健康まで犯してしまうことになります。まずは妊娠前の健康状態を知ることが大切だといいます。

八木「流産の心配というのもあるんですよね?」

窪田医師「そうなんですよ。40歳を超えると流産率も上がっちゃって、悲しい結果を受け止めなければいけないということも」

流産に関して「年齢的なものは仕方ないの?」と八木。

窪田医師「なかなか夫婦だけで予防できるっていうことはないですね」

安静にしていればいい、栄養を取ればいい、というだけでは流産の予防は難しいそうです。

こどもを持つ選択肢

今回は夫からの相談ですが、八木は妻が実際どう思っているのか、認識のすり合わせができているのかと思案。これからの妊活や家族計画をしていく上では大切なことです。

窪田医師「自然に授かるのを待つのか、不妊治療まで頑張ってみるのか、そしてどこまでそういう時期を持つのかというのも、ゴールを決めて頑張っていかれた方がいい」

八木は、こどもが欲しいといった場合「里親制度」や「養子縁組」など制度的なものを利用するのもアリなのではと、視点を変えた提案をします。

窪田医師も「話がずれてしまうかも」としつつこう続けます。

窪田医師「奥さまの健康を心遣いしているAさん、制度についての情報調べて関心を持っていただいて、そういう立ち位置で奥さまと話してみて、こどもを育てる、家族を持つということを考えていくのもひとつ」

養子縁組や里親制度で幸せな家庭を築いている家庭もたくさんあります。
選択肢含めて見直してみるのもいいかもしれないと促す八木でした。
(野村)
 
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2023年10月29日22時03分~抜粋

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