2017年6月19日(月)

お米マイスター直伝・お米は研いではいけない!?

丹野みどりの よりどりっ! / グルメ

五つ星お米マイスター・ごはんソムリエ・雑穀エキスパートという複数の資格を持つ日本で唯一のお米のマエストロ、澁谷梨絵さんに美味しいお米の炊き方を教えていただく第2回。
(第1回の内容はこちらでどうぞ)

今回はいよいよお米を炊くまで。ほんの少しポイントを変えるだけで、いま食べているお米が、格段に美味しくなります。
たかが米炊き、されど米炊き。

スタートから間違ってる人ばかり?

まずは「皆さん、おろそかにしがちなのが軽量なんです」と澁谷さん。
「え?だって米櫃からジャーって出てくるか、カップですくってガサッと入れるか、どっちかじゃないですか?」と他に何をすればいいのか戸惑う丹野みどり。

「少し多めにカップですくったら、平らな机でトントントンと叩いて下さい。そうすると、お米の中の空気が抜けて少し沈んでいきます。それから箸や棒などで、カップの上をスッと横に滑らせると、余ったお米が落ちて、ぴったり1合サイズが計れます。これをやることで、正しい水加減もできるんです」

トントン叩くだけで味が全然違ってくるそうです。

米も人も最初の出会いが大切

次は洗米です。
先ほど計ったお米はザルに入れ、洗米するためのボールを用意しましょう。

「お米が最初に出会う水が洗米の水。お米自体の吸水率の7割から8割は、最初に出会う水を吸ってしまうので、もし可能であればミネラルウォーターを使うと美味しくなります。
ボールにミネラルウォーターを入れ、先ほどザルに入れたお米を沈ませて、軽くササっとかき混ぜたら、すぐ捨てて下さい」

「その一番最初に出会う水が大事なんですね?」と驚く丹野。

「お米は凄く水を注水しますので、最初の水が大事です。最初の水をミネラルウォーターにして、そこから後は、通常の水道水で洗って問題ありません」

「研ぐ」ではなく「泳がせる」

次はお洗米のポイント。昔はよくお米とお米をぶつけて「お米を研ぐ」と言っていましたが、今は「お米を泳がせる」そうです。ぶつけてしまうとお米がどんどん割れてしまうので、優しくするんだそうです。

「2、3回かき混ぜたら水を捨てる。また水を入れて2、3回かき混ぜたら捨てるっていうのを、だいたい3回から4回やるだけで洗いはOKです。ちょっと白く少し濁ってるくらいで止めて下さい。透明になるまで洗ってしまうと、美味しさが全て逃げてしまいます」

現在ほど精米の技術が進んでいない頃は、しっかりお米同士をぶつけて研がないと、ぬかの水が奇麗にならなかったのです。

「今は軽く3回ぐらい泳がせるだけで、お米のぬかが奇麗に取れます。あまり洗いすぎないのがポイントですね」

ミネラルウォーターと冷蔵庫

洗ったお米をザルにあげ、1~2分水切りをしてからお釜に入れます。炊くための水もミネラルウォーターを使うと美味しく炊き上がります。
できれば最初に出会う水と、最後に炊く水はミネラルウォーターの使用がおすすめ。その間は水道水でも構いません。

澁谷さんによれば、さらに美味しく炊くポイントがあります。

「洗米して、水を入れたらラップをして冷蔵庫に入れて、お釜ごと冷やしてください」

炊飯の際に水の温度を下げることで、沸騰するまでの時間が長くなります。その時間が長くなればなるほど、お米に甘みと旨みが増すんだそうです。

冷蔵庫にお釜を入れるスペースがない場合は1合に対して、氷をひとかけら入れると、水温を冷やして炊くことができます。これは土鍋や他のどんな炊き方でも同じ。ちなみ1時間ぐらい冷蔵庫に入れれば、しっかり冷えるそうです。

浸水時間も気を付けよう

炊飯器のスイッチを入れるまでの浸水時間もこだわりの時間があるそうです。

「新米時期はお水のつけおき時間を2時間しっかりとってください。新米時期だと、お米に水がいっぱいあるので、それほど水につけなくていいんじゃないかっていう方や、水加減を減らす方がいます」

この考え方は間違っているそうです。

「新米時期は、おろしたてのスポンジのようなもの。表面が硬くてなかなか水が入っていきません。新米時期こそしっかり2時間。冷蔵庫に入れてもしっかり2時間」

また浸水時間は、冬場と春先は1時間ぐらい。夏は暑くなってくると30分ぐらいの浸水で大丈夫。ちょうど今の時期は1時間で十分水を吸って美味しくなるそうです。
冷蔵庫に入れるのも今の時期は1時間を目安にするといいそうですよ。
目から鱗だらけのお米の炊き方でした。 
(尾関)

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