2017年6月12日(月)

マイスター直伝 美味しいお米の選び方

丹野みどりの よりどりっ! / グルメ

お米屋さんしか取ることのできない「お米マイスター」という資格があるのをご存知でしょうか?

五つ星お米マイスターでごはんソムリエ、雑穀エキスパートといった複数の資格を持つ、日本で唯一のお米のマエストロ、渋谷梨絵さんに美味しいお米の選び方を教えてもらいました。

お米マイスターって何?

まず「お米マイスター」とはどんな資格なのでしょう?
「米屋の中でもプロフェッショナルな資格とされています。資格を取るには、実際にお米の粒を見て、品種を見極めたり、新米なのか古米なのかというお米の劣化度を確認できなくてはダメ。
また、自分自身でブレンドしたお米を提出して、食味計で計測してスコアが80~90点以上でないと合格できない、非常に難しい資格です」

日本全国でも、五つ星のお米マイスターを取得したお米屋さんは非常に少ないそうで、その難しさがわかります。

お馴染みの銘柄を進化させた今のお米

ひと口にお米と言っても、一般の人が目にするだけでも200種類以上、すべて網羅すると500種類以上あるという銘柄。これらの違いは何でしょう?

「昔は、どんどん新しい種類が作られていったのですが、今は昔のお米を元に品種改良されています。
今は夏場30度を超える暑い気候ですので、例えば昔のコシヒカリだと高温障害といって、暑さに負けてしまいます。なので暑さに負けない品種、暑くても味が美味しくなるような品種開発が進んでいます。
ここ2、3年でさらに新種の数がどんどん増えてきます」

昔からあるコシヒカリでも、時代に応じた品種改良がなされてるわけですね。

「コシヒカリを活かして高温障害が出ないようにしたり、ササニシキを進化させて、ササムスビというササニシキの味わいと似てるけれども、より一層作りやすさが出ているお米だったりとか、いろんな品種が新しく出ています」

青森県が開発した『晴天の霹靂』をはじめ、各産地が日々、品種開発に取り組んでいるそうです。

あなたはもちもち派?しゃっきり派?

ではお米を選ぶとしたら、何を基準に選んだらいいのでしょう。渋谷さんにポイントを伺いました。

「まず一番オススメなのは、自分の舌に合うもの。美味しいと思うお米を探すことが一番幸せなことです。甘くてもちもちが好きな方はコシヒカリ。さっぱりあっさり派はササニシキやあきたこまち、ヒノヒカリなど。
自分がどんなお米が好みかを、まず見つけて下さい」

ちなみに、お米屋さんではさっぱりあっさりした感じを「しゃっきり」と言うそうです。
もちもちが好きか、しゃっきりが好きか。好みをお米屋さんに言えば、おすすめを教えてくれるそうです。

お米はワインと同じ?

味での選び方について、渋谷さんはこのように補足します。

「あとは甘みですね。甘さが強い物、もしくはちょっと甘さが弱めで旨みが強いもの。甘みの強い弱いの好みを伝えてもらうと、お米屋さんが選んでくれます」

これを聞いた丹野みどりは「ワインを選ぶ時のようですね!」と言います。

「そうなんです。もう本当にその通りで、お米もワインの当たり年と同じように、年によって、ワインのように味わいがぜんぜん異なってきますので、お米屋さんに聞いてみて下さい」

各地域にそれぞれのお米あり

さらに、こんなお米の試し方も。

「ちょうど8月から、宮崎のあたりから新米が出てきます。桜前線のように北上しながら、少しずつ色んな品種を買って食べてもらって、自分のお好みの産地を見つけてもらうのも良いと思います」

さらにお米のプロならではのこんなアドバイス。

「必ず各県には、その県だけでしか作られてない『地産地消品種』というのがあります。例えば熊本県の『森のくまさん』という品種。熊本県だけで美味しく作れるので、他の県では栽培されていません。このように自分の県でどんなお米が栽培されているかを知って、まず買って試してみてください。地産地消米は、外に出て行かない分、流通コストが少なくお値段もリーズナブルです。その土に合うお米が育つようになってますので、ぜひお試しください」

新鮮なお米は白ではなく透明だった

新しいお米の見分け方について、渋谷さんからこんな方法を伺いました。

「お米の袋に窓枠がついていて、米粒が見えるようになっているものがあります。そこから粒が透明かどうかを見てください。
皆さんお米には白いイメージがあって、透明度なんて見ないと思うんですけども、お米の鮮度が高く精米したてで綺麗なお米は、実は透明なんです。
劣化していくと少し白く濁ってくるので、いくつかお米を見比べて、透明度が高いもの選んでください」

透明度が高いお米は必ず精米日が新しいそうです。
「可能であれば、お米の袋を振ってみてください。そのお米の窓枠にコフキイモみたいなカスがつくと、お米から米ぬかが剥がれて古くなっている証拠。米ぬかがつかず、透明なお米を見つけたら、それがおいしいお米です」

渋谷梨絵さんは『世界でいちばんおいしいお米とごはんの本』(ワニブックス刊)という著書も書かれています。興味のある方はぜひ探してみてください。
(尾関)

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