2017年1月20日(金)

レタスが パリパリッとしたフィルムに包んであるのはナゼ?

多田しげおの気分爽快!! / グルメ

新鮮で瑞々しい生野菜を使ったグリーンサラダ、美味しいですね? サラダの野菜は数あれど…。やっぱり主役は、なんと言っても「レタス」ですよね?
スーパーなどで売られているモノを、手に取った瞬間に、ふと疑問に思うことがある…それが

レタスが パリパリッとしたフィルムに包んであるのはナゼ?

レタスを買ったことがある主婦ならば「あぁ!あの独特のクシャクシャッ♪とした触感のフィルムね」と分かるはず。一般的なラップやビニールとは違って手で持つと「パリパリッ♪」と音がする 変なフィルム。
あのフィルム、なぜだかレタスの包装でしか見かけない。同じ葉物野菜でも、例えば キャベツや白菜、小松菜やホウレンソウなどは、いわゆるラップやビニール袋で包んである。
なのに なぜレタスだけはあの妙なフィルムなのか?

レタスを包む あの独特のフィルム。あれは「ポリスチレン」というプラスチック樹脂から作られています。
一方、一般的なラップや いわゆるビニール袋は、ポリエチレンや ポリ塩化ビニルなどで作られています。

なぜレタスだけ、わざわざポリスチレンを使うの?

理由は、主に2つあります。
まずは1つめ。
レタスってね、私たちが思っている以上に 繊細。か弱いんです。あのフィルムは「硬い」。
硬いので、輸送上 衝撃を受けにくい。直接、葉物野菜に衝撃が伝わりにくい、というメリットがある。
確かにあのレタスのフィルム。手に取った時、パリパリッ♪としている。つまり、硬い!(普通のラップやビニール袋は柔らかい)
硬い!ということは、外からの衝撃を 適度に吸収してくれる =「緩衝材」としての役割を果たしてくれる、ということ。
レタスは非常に繊細な野菜。強い圧力がかかると、その部分がつぶれて裂けてしまい、元に戻らなくなる(食感や 日持ちが悪くなる)。
あのフィルムは、そうした輸送上のトラブルを防ぐ目的で使われているんです。これが1つめの理由。

そして、なんと言っても 大きな もう1つの理由がこちら。

レタスは、水蒸気が根腐れ・葉腐れの大きな原因となる。

したがって「水分を、外に出す」という機能が、フィルムに求められる。しかも「通気もする」。それがセロマーが使われる一番大きな理由。
レタスは非常に水分の多い葉物野菜。一般的なラップなどで密閉してしまうと、レタスから蒸発した水蒸気が、結露し濡れてしまう。この「濡れ」がレタスの大敵。
しかもレタスは、呼吸をしている。レタスが排出するガス=エチレンガスには、レタス自身を枯らしてしまう働きがある。だから、適度にガスを外に逃がしてやる必要もある。
つまり、レタスの包装には「余分な水蒸気やガスは、逃がす」。そして「乾燥は、防ぐ(水蒸気を逃がしすぎない)」という働きが必要。
したがって、あのフィルムには「目には見えない小さな穴が、無数に開いている」というワケなんです。

なので、あのレタスのフィルム。買って帰ってきた後、すぐにベリッ♪と剥がして野菜室に入れちゃう人もいると思うんですが…。じつは、あのフィルムに包んだまま保管したほうが、レタスの鮮度を保つためには良いんです。
でもね。「そんなにスゴいなら、レタス以外の野菜も、あのフィルムを使えばいいじゃん!」と思いますよね?なのになぜレタスだけにしか使わんのか?
早い話があのフィルム。ちょいと値段がお高めです。
なので、どうしてもあのフィルムじゃないと困る野菜=レタスだからこそ使われる、というワケ。

ただ、そんなスグレもののあのフィルム。なぜか近ごろは、当のレタスにもあまり使われなくなってきてしまった、というんです。
確かに最近、レタスがフィルムで包装されずそのまま売られていることも、よ~く見かけるようになってきたんですよね。

その背景にインフラの発展

昔に比べ、道路事情が良くなった。また、トラックのほうも冷蔵車が増えてきた。
そのため(レタスが)客のところに届くのに、時間が短くなったのも理由の1つ。
特に夏のレタスは、長野県が生産の中心(高原レタス)。この東海地方からは近いため、前日 収穫したモノが 次の日には届く(フィルムは不要)。
でも、レタス本来の旬は冬。この時期は、茨城県産や兵庫県産(=遠い)。なので、冬のレタスは、今でもフィルムに入ったモノが多い。
たかがフィルム、されどフィルム。じつは高性能だったレタスのフィルム。もったいないから大事に使ってくださいね。

協力:大倉工業株式会社 合成樹脂事業部 杉原和則さん

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