3月28日、元中日ドラゴンズ投手で野球解説者の川上憲伸さんが、CBCラジオ『ドラ魂キング』に出演しました。
2008年に開幕投手を務めた川上さん、驚くべき記録を作っていました。
聞き手は高田寛之アナウンサーと三浦優奈です。
開幕投手自らがチーム初本塁打・初打点。元中日・川上憲伸のすごい記録
翌日の新聞に載った
「球団最多7度の開幕投手を務めた憲伸さん。ナゴヤドームで行われた2008年開幕戦、広島の大竹投手から打ったホームランが忘れられません。このホームランが、その年のチーム初ホームラン、初打点でした」(Aさん)
川上「次の日の新聞に『ホームラン1号』って載ったの初めてなので嬉しかったです。ピッチャーが野手版に載ったのがね」
2008年3月28日、当時のナゴヤドームで行われた広島カープとの開幕戦。
この年は、川上憲伸投手が4年連続の開幕投手として、カープの大竹寛投手と投げ合いました。
川上「次の日の新聞に『ホームラン1号』って載ったの初めてなので嬉しかったです。ピッチャーが野手版に載ったのがね」
2008年3月28日、当時のナゴヤドームで行われた広島カープとの開幕戦。
この年は、川上憲伸投手が4年連続の開幕投手として、カープの大竹寛投手と投げ合いました。
内容があるホームラン
2回の時点で59球を投げて、苦しい立ち上がりとなった川上さん、3回表に広島に1点を先制されてしまいます。
その直後の3回裏、川上さんが先頭バッターとして登場。そこで同点ホームランを打つという漫画のような展開になりました。
高田「私、今でも昨日のことのように覚えています。15年経ったことをハッキリ覚えているというのは年を取った証拠ですけどもね」
川上「あのホームランは今までと違って内容がある。相手のピッチャー心理、バッテリー心理を読めて打てたんです」
その直後の3回裏、川上さんが先頭バッターとして登場。そこで同点ホームランを打つという漫画のような展開になりました。
高田「私、今でも昨日のことのように覚えています。15年経ったことをハッキリ覚えているというのは年を取った証拠ですけどもね」
川上「あのホームランは今までと違って内容がある。相手のピッチャー心理、バッテリー心理を読めて打てたんです」
相手の心理を読む
川上「9番、ピッチャーが初球振るわけないじゃないですか。ストライクはストレートで取りますよね。わざわざ変化球で取らない」
と、当時の相手の心理を振り返る川上さん。1球目はストライク。2球目は?ピッチャーですが、なめてかかるわけにはいきません。
次はボールか?ストライクか?ボールならストレートでインコース。ストライクなら変化球。わざわざボールで来ないと予想し、変化球を狙ったそうです。
来たのはアウトコース高めのスライダー。強引に打ちにいくとレフトスタンドへ入るホームランになりました。
川上「自分が狙ったものが来たと思っちゃったがために、余計振りにいった。そんな雰囲気でしたよね」
と、当時の相手の心理を振り返る川上さん。1球目はストライク。2球目は?ピッチャーですが、なめてかかるわけにはいきません。
次はボールか?ストライクか?ボールならストレートでインコース。ストライクなら変化球。わざわざボールで来ないと予想し、変化球を狙ったそうです。
来たのはアウトコース高めのスライダー。強引に打ちにいくとレフトスタンドへ入るホームランになりました。
川上「自分が狙ったものが来たと思っちゃったがために、余計振りにいった。そんな雰囲気でしたよね」
実況で振り返る
そのシーンを当時の実況録音で振り返ります。その前に高田から事前情報。
高田「ラジオ実況アナウンサーとしての一番の聞かせ所が、『打った。大きな当たり。ホームラン』と言う時のあの叫びなんです」
ところがこの当時、解説をしていた元中日ドラゴンズ、木俣達彦さんが「あ、入った入った。ホームラン」とすぐ言ってしまったそうです。
高田「アナウンサー潰しとも呼ばれていた木俣さんの解説も、川上さんが打った途中に入っています」
当時の実況は伊藤敦基アナウンサー、解説が木俣さんです。
伊藤「第2球を投げました。川上打った。いい当たりだ!」
木俣「あ、ホームラン。大きい」
伊藤「レフトへ打球伸びている伸びている!なんと川上、入ったー!。バットで返したー!!。川上の1号のソロホームラーン!!!。大竹茫然!スタンド総立ち!いや、これは驚いた。ベース1周ホームイン。同点!」
木俣「第1号が投手というのは中日ではないと思いますよ」
ここまでが当時の実況中継です。
高田「ラジオ実況アナウンサーとしての一番の聞かせ所が、『打った。大きな当たり。ホームラン』と言う時のあの叫びなんです」
ところがこの当時、解説をしていた元中日ドラゴンズ、木俣達彦さんが「あ、入った入った。ホームラン」とすぐ言ってしまったそうです。
高田「アナウンサー潰しとも呼ばれていた木俣さんの解説も、川上さんが打った途中に入っています」
当時の実況は伊藤敦基アナウンサー、解説が木俣さんです。
伊藤「第2球を投げました。川上打った。いい当たりだ!」
木俣「あ、ホームラン。大きい」
伊藤「レフトへ打球伸びている伸びている!なんと川上、入ったー!。バットで返したー!!。川上の1号のソロホームラーン!!!。大竹茫然!スタンド総立ち!いや、これは驚いた。ベース1周ホームイン。同点!」
木俣「第1号が投手というのは中日ではないと思いますよ」
ここまでが当時の実況中継です。
現役最後のホームラン
高田「放送席の熱の入れようわかりました?」
川上「伊藤アナも絶対負けてたまるか、ここは俺の場だって感じで声出してましたね」
高田「木俣さんの『あ、ホームラン』に被せるように」
川上「打った感じ角度はよかったんで、実況席からも何となくわかったかもしれないですね」
その年のチーム初ホームラン、初打点が開幕投手という珍しい記録。
川上さんの通算ホームラン8本のうち、これが最後のホームランでした。
2008年は中継ぎをしたり、北京オリンピックの日本代表に選出されたこともあって打席に立つことは少なめ。翌2009年からはメジャーのアトランタ・ブレーブスへ移籍しました。
川上「いま思えば、ホームランを打ってるのは変化球が多いですね」
高田「しかしピッチャー相手に追い込んでるのに、最後、甘く入ってホームランを打たれるなんて、相手からしたらキツイ話です」
川上「伊藤アナも絶対負けてたまるか、ここは俺の場だって感じで声出してましたね」
高田「木俣さんの『あ、ホームラン』に被せるように」
川上「打った感じ角度はよかったんで、実況席からも何となくわかったかもしれないですね」
その年のチーム初ホームラン、初打点が開幕投手という珍しい記録。
川上さんの通算ホームラン8本のうち、これが最後のホームランでした。
2008年は中継ぎをしたり、北京オリンピックの日本代表に選出されたこともあって打席に立つことは少なめ。翌2009年からはメジャーのアトランタ・ブレーブスへ移籍しました。
川上「いま思えば、ホームランを打ってるのは変化球が多いですね」
高田「しかしピッチャー相手に追い込んでるのに、最後、甘く入ってホームランを打たれるなんて、相手からしたらキツイ話です」
いい試合だった
試合は1対1のまま9回へ。川上さんは8回まで投げ切って、さらに9回もマウンドに上がりました。
川上「落合博満監督、森繁和コーチ含めて、何とか開幕投手に勝ち星をつけさせようとチャンスをくれたんだと思いますね」
また、開幕戦をこういう形で勝てば、その年はいけるというゲン担ぎもあるのでは?と説明しました。
前年の2007年も開幕投手を務めた川上さんは、8回まで投げて勝利投手になっています。この年は日本シリーズで日本ハムを下して日本一に。11月に行われたアジアシリーズでも優勝しました。
結局、川上さんが開幕投手を務めてホームランを打った2008年の開幕戦は2対2の引き分けに終わりました。しかし「いい試合だったと思います」と清々しく言う川上さんでした。
(尾関)
川上「落合博満監督、森繁和コーチ含めて、何とか開幕投手に勝ち星をつけさせようとチャンスをくれたんだと思いますね」
また、開幕戦をこういう形で勝てば、その年はいけるというゲン担ぎもあるのでは?と説明しました。
前年の2007年も開幕投手を務めた川上さんは、8回まで投げて勝利投手になっています。この年は日本シリーズで日本ハムを下して日本一に。11月に行われたアジアシリーズでも優勝しました。
結局、川上さんが開幕投手を務めてホームランを打った2008年の開幕戦は2対2の引き分けに終わりました。しかし「いい試合だったと思います」と清々しく言う川上さんでした。
(尾関)
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