ドラ魂キング

中日OB川上憲伸が物申す!投手の記録達成はハードルが高すぎる

中日ドラゴンズOBで野球評論家の川上憲伸さんが、2月22日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に出演。
2022年に惜しくも完全試合達成を逃した大野雄大投手の話題から、現在のプロ野球ルールに疑問を呈しました。

聞き手は高田寛之アナウンサーと三浦優奈です。

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大野雄大、完全試合未遂

2022年5月6日、阪神タイガースとの6回戦。バンテリンドームで大野雄大投手が延長10回ツーアウトまでパーフェクトに抑えた試合がありました。

タイガースの青柳投手もドラゴンズも9回までヒット2本だけに抑えました。こんな投手戦はなかなか見られません。

味方が1点取ってくれていれば、一人もランナーを出さない完全試合が成立していました。

ところが10回ツーアウトから佐藤輝明選手にツーベースを打たれて完全試合は消滅。10回裏、石川昂弥選手のサヨナラヒットで大野投手に勝ちが付きました。

大野投手の気持ちを予想

大野投手はなぜ延長10回、ツーアウトまで完璧なピッチングができたのでしょうか?

川上「どうせできないだろうっていう雰囲気があって、ちょっとリラックス感がありましたよね」

川上さん自身は、2002年8月1日にジャイアンツから、フォアボールでランナー一人出しただけのノーヒットノーランを達成した経験があります。

そして4年後の2006年6月6日のロッテ戦では、7回ツーアウトまで完全試合。9回ノーアウトまではノーヒットノーランペースでした。
川上さんは自分の経験も例に挙げて、大野投手の内面を推測していきます。

リラックス感があった

記録がかかった試合は「ここで間を空ける」「一球大事にいく」など、バッター一人一人にストーリーを描くように投げるため、緊張感が伝わって来るそうです。

ところがこの日の大野投手は淡々と投げていて、あっという間にイニングが終わっていく感じがあったんだとか。

川上「どうせ打ってくれないから達成できないっていう雰囲気で投げてたんじゃないかな。僕が打線のこと言うのは失礼ですけど、ちょうどそういう時期だったじゃないですか」

2022年4月最後は3連敗で終わり、5月6日の阪神戦に入る前のDeNA戦では1勝2敗の負け越し。
しかも1対7、2対10と大差をつけられての連敗でした。

野手は楽しそう

ここでルールに異議を申し立てる川上さん。

川上「いつも思うんですけど、もうルール変えたら?と思うんです。何でもかんでも野手に甘いと思うんですよ。
エラーでもグローブに触らんかったら記録はヒットとか。自責点は一番キツイですからね」

また、ヒットを打ってベース上で一塁手と談笑していたり、先発前はご飯が食べられないピッチャーに対し、野手は…

川上「楽しそうにやってるねえって言いたくなりますよ。ピッチャーはいつも負けたら攻められるし。
野手は負けても、サイクルヒットしてたらサイクルヒットじゃないですか」

野手は、例えばサイクルヒットを達成しても、試合に負けたらその記録は没収となりません。
4打席連続ホームラン打っても、例え試合で負けてもそれは記録として残ります。

ところがピッチャーは、9回まで完全試合に抑えても、試合に勝たない限り記録が成立しません。ピッチャーの記録はどうあるべきかを問う川上さんです。

大谷選手に聞いてみたい

川上「それを一番語れるのは大谷翔平君しかいないと思うんですよ。引退した後に、どっちが良かったか?実際どう違うか?聞いてみたい」

メジャーリーグで二刀流として活躍している大谷選手は、今年はバッターに専念。ピッチャーは毎年できていない、バッターは毎年できているイメージ。ここも何かを語ってくれそう。

川上「さらに引退する時は何で終わってるかってことですよ。ピッチャーで終わってるのか、バッターで終わってるのか。どっちが負担が少ないかがわかりますよね」

大谷選手に聞きたいことはいろいろあるようですが、いま川上さんが訴えたいのはピッチャーの記録達成のルール変更。

2022年、9回まで完全試合を達成したのに記録にならない大野投手。
さらに昨年には柳投手が9回ノーヒットノーランを達成したのに、延長に入ったため記録にはなりませんでした。

川上「僕はそういうことを言いたいんですよ。大野投手、柳投手のためにも」

大谷選手が引退した後は、川上さんとの対談を期待しましょう。 
(尾関)
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2024年02月22日18時18分~抜粋

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