中日OBで野球解説者の中村武志さんが、10月30日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に出演しました。
ダイノジの大谷ノブ彦とドラゴンズの守備陣について解説する中村さんですが、その途中「俺より上手いキャッチャー」が現役選手にいることを告白します。
外野は充実
10月26日の「プロ野球ドラフト会議supported by リポビタンD」で度会隆輝選手(ENEOS)を一位指名していたドラゴンズ。
3球団競合の末、交渉権をDeNAに奪われ、草加勝投手(亜細亜大)を獲得しました。
中村さんの意見は?
中村「評論家の意見を言わせてもらいますと、外れて良かったんじゃないのかな」
度会選手は外野手です。入団した場合、細川選手や大島選手の扱いに迷う可能性を指摘しました。
中村「外野手は、大島さんも当分元気そうだし、今年の3人でいいかなと思ってます」
大島選手、細川選手、岡林選手の3人。さらにフェニックスリーグではブライト健太選手が活躍し、鵜飼選手もいます。
内野は新人に期待
中村「問題は内野手です。今年戦って物足りないところがありました。そこで内野手強化でしょうね」
2位津田選手、3位辻本選手は2人とも内野手です。龍空選手、カリステ選手が主に出ていましたが、ショートとセカンドは固定しきれませんでした。
「競わせる意味でもこの獲得はいい」という中村さん。
大谷「あとは首脳陣がどう生かすか。選手自身がどう自発的に覚醒していくかです」
中村「ホントにたまにはいいこと言いますね(笑)。おっしゃる通り」
大谷「新しく入団する選手たちはここからですから。僕は期待しかしておりません」
3人いれば安心
一方、ドラゴンズから大野奨太捕手が今シーズン限りで引退しました。
「ソフトバンク構想外になった九鬼隆平捕手の獲得もあるのでは?と思っています。根拠は、大野奨太捕手の引退と、ドラフトで支配下で捕手を指名していないことです。九鬼捕手はまだ25歳。キャッチャーとしての能力も高く面白いと思います」(Aさん)
中村「木下捕手、宇佐見捕手、あと石橋捕手がいるので、ここ3年から5年は大丈夫ですよ」
3人同時に怪我をする確率は低く、一軍に出られそうなこの3人がいればひとまず安心と語る中村さん。
特に宇佐見捕手はバッティングがいいので、中村さんはビシエド選手の調子次第で「ファーストを守る可能性もある」と推測します。
入った時から俺より上手い
中村さんは以前から「若い石橋捕手をもう少し使って行くべき」と提案していました。来年はどうなるのでしょうか?
中村「石橋捕手を首脳陣が使いたいと思うのは、もうちょっとじゃないですか?その『もうちょっと』が難しいんですけどね」
今シーズン活躍を見せた石橋捕手、この秋と来春のキャンプを経ると、首脳陣が使いたいと思う選手になると中村さんは予言。
中村「なりますよ。入ってきた時に、俺より上手いと思ったから」
大谷「木下捕手を超える何かひとつ、首脳陣がこれだっていう武器が欲しいですね」
中村「打つ方は問題ないので、守備面で何かを掴んで欲しい。それで使っていけば正捕手、木下との差は縮まってきます」
石橋はできる
中村さん曰く、正捕手に大切なことは「スローイングと周りの状況が見られること」だそうです。
特にピッチャーに対して「言う」「聞く」ができること。中村さんにはそれができたのでしょうか?
中村さんは1984年のドラフト1位でドラゴンズに入団。1987年に就任した星野監督に鍛えられ、1988年からレギュラーに定着しました。
中村「でも全然レギュラー扱いもされないし、レギュラーでもないと思ってた。その後、高木さんの監督を挟んで、二次政権の星野さんの時にはまあまあ選手に言えるようになりました」
第一次星野政権の時は若くて経験もないので無我夢中。ベンチの監督やコーチから目で『行け』と合図を送られるとマウンドに向かったそうです。
中村「ベンチが行けって言うから行くだけで、最初は何喋っていいかわかんないです。しかも、その時は先輩のピッチャーばっかりじゃないですか」
若い頃中村さんができていなかったことが、石橋捕手はできているんだとか。
2019年、中村さんはドラゴンズの一軍バッテリーコーチに就任していますが…
中村「その時、石橋捕手もいたんですよ。まあまあのタイミングでマウンドに行ってたので、何話してたのかなあ。逆に聞きたいぐらいです(笑)」
来シーズンは石橋捕手の活躍が期待できそうです。
(尾関)
ドラ魂キング
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2023年10月30日17時04分~抜粋