ドラ魂キング

中日OB・中村武志が語る「勝てない時のキャッチャー心理」

エラーや走塁ミスなど、非常に厳しい試合展開を続けている中日ドラゴンズ。

5月22日放送の『ドラ魂キング』に、元ドラゴンズ捕手で野球解説者の中村武志さんが、勝てない時のキャッチャー心理を、自身の経験を交えて語りました。
聞き手は加藤里奈です。

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刈谷球場の思い出

この日中村さんは、女子ソフトボールの始球式に出るために愛知県刈谷市の刈谷球場にいたため、電話での出演となりました。
刈谷球場はソフトボールと野球専門の球場。アマチュアだけでなくプロ野球のオープン戦にも使用されます。

中村「ちょうど花粉がすごい時期に使ってたんですよ。星野監督が花粉症で、すごく機嫌が悪かったなあという記憶がある球場です」

監督、コーチ、選手のほとんどが花粉症になるほどだったと言いますが、なぜか中村さんだけ花粉症にならなかったそうです。

マイナス思考から抜け出せ

先週(5月16日から21日)行われた5試合は全敗。
リスナーから負けた原因と、その対策におたよりが寄せられていました。
まずは中村さんの解説。

中村「数字上だとエラーが多い。投手陣のフォアボールが多い。でも、チームは弱いわけじゃない。
僕らも経験ありますけど、勝ててない時は、本当に不思議なことが起きるんですよね」

勝てていないと、監督、コーチ、選手、みんながマイナス思考になるんだそうです。

中村「いつも以上に一生懸命やるんですよ。必死にやるんですよ。だから、ピンチとかチャンスの時にちょっと硬くなるんです」

普段なら、「ここで打ってやろう」が「ここで打てなかったらどうしよう」になったり、「ここは抑えてやろう」が「ここでフォアボール出したらどうしよう」になってしまうんだとか。

「マイナスが連鎖してますね」と経験を語る中村さんです。

心配するリスナー

「テレビで山田久志さんが『シーズン中でも練習できる』と言われていたので、監督コーチ陣はしっかり練習させて欲しいです」(Aさん)

「エラーが多いのはリズムに乗れず、打てないのが原因なのかなと思います。守備をもう一回鍛え直せば、打線も良くなると思うんですが」(Bさん)

「こういう時は、ベテランの堂上直倫を昇格させてはどうですか」(Cさん)

居ても立っても居られないリスナーから提案が多数寄せられました。

中村「開幕から若手を使っていますが、ベテラン選手の力、知恵、経験を借りるのもおっしゃる通りかと思います。選手同士が会話できるアニキ的な存在の人が必要なのかな、という気もします」

また「練習はいつも以上にしているはず」と語る中村さん。それでもエラーが起こるのは、やはりプレッシャーに起因するようです。

中村「本来なら前に出て捕るのに一歩待っちゃうとか、足が揃っちゃうとか。自分ではわからない身体の動きが、僕なんかありましたね」
 

キャッチャーも心配

「決して木下拓哉捕手が悪いとは言わないんですが、悪い時代しか知らないので、ここは優勝を経験した大野奨太捕手を起用するのはどうですか?」(Dさん)

「木下捕手は、指導されていた頃と比べて、配球や癖など変わった点、気になる点はありますか?」(Eさん)

中村「木下は特別悪くなったということはないです。ただ、一番責任を感じるのはキャッチャーなんですよね」

なぜキャッチャーが責任を感じるのでしょうか?

キャッチャーたちを責めないで

キャッチャーの目の前にあるのはホームベース。そこを踏んで得点にするのが野球です。
目の前で、相手選手がホームベースを踏んで得点していくところを見ているとキツイんだとか。

中村「僕も経験上、チームが勝てない時には、結構凹みました。何か策を練らないといけないと考えるんですけど、いざとなると指が出ないんですよね」

ゲーム前には、いろいろとシミュレーションをしても、いざとなると違うことをやってる自分がいるんだそうです。

中村「勝てない分、キャッチャーがどうこう言われるのはしょうがないんです。これもキャッチャーをずっとやっていく上での壁ですよね」

さらに「バッテリーはピッチャーとの共同作業です。その日に投げる、先発と中継ぎ陣と話して、オレたちがやるんだという強い気持ちを持ってゲームに挑まないといけません」と続けました。
(尾関)
 
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2023年05月22日17時14分~抜粋

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