元中日ドラゴンズ投手で野球解説者の今中慎二さんが、3月2日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に出演し、今シーズンのドラゴンズの戦力について分析しました。
聞き手は高田寛之アナウンサーです。
先発陣は心配ない
「開幕1ヶ月を切りました。現時点での先発ローテーション、6人誰になるのか予想はありますか?」(Aさん)
今中「先発はまあまあいけるかなというメンバーは揃ってますし、予備軍もいるんで、先発はそう心配しなくていいと思います」
名前を挙げたのは小笠原投手、大野雄大投手、柳投手に加え、涌井投手、松葉投手など。
ちなみに侍ジャパンに選ばれた髙橋宏斗投手の登板についてはこう語ります。
今中「4月にローテーション入れたらパンクするんで5月以降です。もう1ヶ月遅らせて、キャンプのやり直しじゃないですけど、それぐらい見ておかないとダメ」
リリーフ投手はどうする?
先発は大勢いるのですが、今中さんの心配はリリーフ陣。
今中「先発の調子が良ければいいんですけど、リリーフにも目を向けていかないと。長いシーズン、先発ローテーションだけではダメ。リリーフを手厚くしないと上に行けないんです」
福谷投手をはじめリリーフ実績がある投手もいます。
先発の人数が多ければ、リリーフに回してもいいのでは?というのが今中さんの意見。
投手のためには3月の中旬ぐらいまでには決めた方がいいとのことです。
毎年連続で活躍できる投手
リリーフピッチャーについては、毎年連続して活躍できる選手を確実に揃えたい、というのが今中さんの希望です。
今中「近年、2年連続活躍した選手はいないですもんね。1年頑張ったら、次の年はその反動で結果が出ない人が多いじゃないですか」
2年連続という意味で、今年の結果が問われるのが清水達也投手です。
今中「今シーズン、どこまで頑張ってくれるかが非常に大事なところでしょうね。清水がいるだけでもまだいいと思いますけど、清水が外れたらまた大変でしょうね」
勝ちパターン決めすぎ注意
守護神マルティネス投手は?
今中「あれは放っといても問題ない。一番後ろなんで、同点か勝ってる時しか行かない。負けてる時は行かないですから」
マルティネス投手に関しては安心している今中さん。
今中「それよりもロドリゲスの方が、7~8回の厳しい場面に行くんですよ。去年は点が取れなかっただけですから、去年ぐらいやればAクラスどころか優勝争いは出来ますよね」
ストッパーよりもセットアッパーの方が年間を通して投げる試合が多くなります。リリーフ全体で試合数をうまくこなすことが重要だそうです。
7~8回に勝ちパターンのピッチャーばかり登板させると、年間60~70試合投げないといけないそうで、そうなると次の年がきつくなるんだとか。
今中「出来れば50試合台で抑えてあげないと。春先からフルに行くと夏がもたないんで。その辺を上手くやるのが理想ですけどね」
開幕して、うまくスタートが切れれば計算もできるそうです。スムーズにスタートすることが理想のようです。
野手陣の気になるところ
去年途中からショートのポジションに入った龍空選手。今年は真価が問われます。龍空選手をはじめ、野手陣に対しては不安があるという今中さん。
今中「練習試合、オープン戦見てても、龍空にしても内野手全体、みんな一歩目バックするんですよね。下がっちゃうんですよ」
人工芝慣れしているためか、バウンドを合わせるのに下がる内野手ばっかりだそうです。バウンドを下がって取ると、その分、遅れてダブルプレーが取れなくなるんだとか。
今中「龍空もそう。バックすればするほどミスをする。土曜日のベイスターズの試合やったかな?珍プレーかというぐらいのミスミスミスで酷かったもんね」
しかも1イニングに立て続けにエラー。
今中「3つエラーしたけど、実質6個ぐらいエラーしてましたよね。練習試合、オープン戦なんでいいんですけど、まず内野しっかり守るのが先決ですよね」
打てば打ったで文句言う
今中「あんまりオープン戦で打たん方がいいよね。オープン戦で打ったらシーズンで打てなくなるケースが多い」
高田「打ったら打ったで褒めてもらってもよろしいやん」
オープン戦で負けた試合でも、打ってはいるし、点も取っています。思わず突っ込む高田。調子はいいように見えますが、今中さんは少し違う見方をしているようです。
今中「打線は相手ピッチャーとの兼ね合いだから今、打てなくても大丈夫。沖縄のあの風の中、バンバンホームラン出たってしょうがいない。シーズンまで置いとけよ。もったいな~って思いますよ」
高田「なかなか今日は辛口やなあ」
今中「辛口じゃないよ。打つことよりも、今は守備の方が心配っていうこと」
開幕が楽しみです。
(尾関)
ドラ魂キング
この記事をで聴く
2023年03月02日18時16分~抜粋