ドラ魂キング

プロ野球の若手選手と若手お笑い芸人に共通項を発見

まもなくキャンプインのプロ野球。昨シーズンを最下位で終えた中日ドラゴンズファンにも注目のキャンプとなりそうです。

1月23日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』には、一軍キャンプに抜擢された山浅龍之介捕手についての質問が多数寄せられました。
野球解説者の中村武志さんが実体験を交えて答えます。

パーソナリティはダイノジの大谷ノブ彦と加藤里奈です。

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山浅捕手の質問ばかり

「『150キロを受けたことがない』と話す山浅選手が一軍キャンプに抜擢されました。高卒1年目で一軍キャンプ抜擢は高橋周平選手以来、11年ぶりだそうです。武志さんは初めての時、どんなことを心がけていましたか?」(Aさん)

「山浅捕手、150キロ以上の球を受けた経験がないと言いますが、速さと球筋、どちらが難しいですか?経験豊富な捕手としての意見を教えてください」(Bさん)

「山浅捕手の一軍キャンプ抜擢にはどんな意図があるのでしょうか?」(Cさん)

「山浅捕手の、捕手としての素晴らしいところはどういうところですか?」(Dさん)

みなさん、いろいろ気になるようです。

ただいればいい

大谷「この一軍抜擢、意外と言ったら意外ですけど」

中村さんは、「そこに抜擢した監督が素晴らしいですね。キャッチャーはまずチーム環境に慣れること。慣れないことには、技術的なことに入っていけない。そういう意味では一軍キャンプ拍手ですよ」と立浪監督に賛辞を贈りました。

山浅捕手に対しては「怪我だけは気をつけて、抜擢されたからといって慌てることはない」とアドバイス。

中村「ただいればいいんです。ただいて、ただ見て、見て聞いて。それだけで十分プロの環境に慣れます」

キャッチャーを育てたい理由

中村さんは、山浅捕手が一軍キャンプに選ばれた理由を、チーム事情と正捕手である木下拓哉捕手の今後を考えてのことだと分析しました。

木下捕手が今後10年以上やれるかというと疑問です。そこで、早急にキャッチャーの育成に乗り出したんだとか。

中村「うまくいけば10~15年やれますよね。昔いましたね、中村ナントカってキャッチャーが」

中村ナントカというキャッチャーは、1994年のドラフト外れ1位でドラゴンズに入団、横浜、楽天と渡って2005年に引退するまでキャッチャー一筋でした。

構えたところに球が来る

中村さんの入団1年目は二軍のキャンプでスタートしましたが、初めてプロの球を受けた時の印象を聞きました。

中村「お世辞でも何でもないんですけど、構えたとこに投げてくれましたね」

ミットは全く動かさなくてよかったそうです。当然「プロのピッチャーはすごい」と想像していた中村さんですが、プロはこれほど正確に投げるのかと驚いたんだとか。

そして初めて一軍のピッチャーの球を受けた時には…。

中村「構えたとこに投げてくれてるのに、音は出ないし、ボールは落とすし。緊張感とかいろんなことで、自分が何やってんだろう?という状況の中でやってました」

高校を卒業したばかりの中村武志少年がぶち当たったプロの壁です。

おじさんばっかりの衝撃

大谷「プロ入りする前は、そこそこ通用すると思ってましたか?」

中村「一瞬思ってましたね。でもキャンプに行ったら圧倒されました。周り、おじさんばっかりじゃないですか」

昨日まで高校生だった目から見ると、30歳以上はおじさんに見えるのはしょうがないことです。同級生の高卒ルーキーもいれば、15歳も年上の人が一緒に野球をやっているプロの世界。

中村「最初はなんだこりゃ?と思った。とんでもないとこだなと思いました」

山浅捕手については、早々に「とんでもないとこ」に送り込んだ立浪監督のファインプレーだと、改めて称えました。

厳しいのはどっち?

「最近の指導方法で、褒めて伸ばせと聞きます。しかし私は、褒められないとやらない選手は戦力外通告予備軍だと思っております。
厳しく育てられた中村さんは、当時の指導を良かったと思ってますか?」(Eさん)

中村「その時代、それが当たり前だと思っていたので、厳しいのか優しいのかは、僕にはわかりません。実は、今でも厳しいんじゃないですか?」

中村さんの時代は、指導されたことをこなしていた時代です。言われたことはやったという満足感のようなものはあったんだとか。しかし練習方法が変わった今は?

中村「今の選手は、自分自身にプレッシャーをかけて頑張んないといけない」

大谷「どっちかと言うと今の選手の方がタフなんですね。これ、すっごいわかる!」

野球選手と芸人の共通項

中村さんの話を聞いて、自分のフィールドについて何か思いついた大谷。

大谷「これ、お笑いが全く同じです!」

若い芸人はものすごくいろんなものを勉強していて、新ネタもどんどん作るそうです。
大谷も若い頃は一生懸命やったのですが、やはり厳しく指導してもらわないとできなかったんだとか。

大谷「今の若い子は挨拶もできてるし。みんな、一生懸命ダメ出しを探してるんじゃないか?ってぐらいストイックです」

情報量が変えた?

今と昔の練習方法の違いは「情報量の差」と分析する大谷。今ならインターネットの発達で、効率がいい練習方法がわかります。

昔は、指導する方もされる方も断片的な情報しかありませんでした。
そのため当時の指導者は、精神論の押しつけ的な部分もあったのでは?と推測する大谷。

大谷「中村さんは新しいことを受け止めて柔軟ですよね」

中村「時代とともに野球も変わってきてたんです。選手に教えてもらった部分も多くて、一緒に頑張ろうよという感じでしたよね」

大谷「面白いですね。あれだけやられてたのに、同じことやらないんだなあって(笑)」

中村「なんで笑うんですか?そこ笑うとこじゃないでしょ」

現役時代に星野仙一監督の熱血指導を受けた中村さんですが、コーチになってからは時代に合った指導者として活躍しました。 
(尾関)
 
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2023年01月23日17時04分~抜粋

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