ドラ魂キング

セ・リーグ限定?牛島和彦が相手の攻撃を読む方法を伝授!

野球解説者の牛島和彦さんが、12月1日放送の『ドラ魂キング』(CBCラジオ)に出演しました。

ドラゴンズに移籍してきた涌井秀章投手と、新外国人助っ人アリスティデス・アキーノ選手、話題の2人の選手について、自身の経験を交えて解説しました。

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セ・リーグの大変なところ

楽天からトレードで来た涌井秀章投手に期待する牛島さん。

牛島「本当に実績のある投手ですから。勝ち方とか抑え方が、若い選手に伝わって広まればいいと思います」

西武、ロッテ、楽天と3球団を渡り歩いた涌井投手。ドラゴンズに来て初めてのセ・リーグです。
セ・リーグにはDH制がないため、バント、バッティングなど練習項目が増えます。

牛島「僕は攻撃のサインが一番大変でしたね。毎日変わるので毎日覚えなきゃいけない。涌井投手は先発でしょうから、当番日だけでいい分、まだいいですよね」

リリーフだった牛島さんは、毎日サインを覚えていたそうです。

パ・リーグの楽なところ

牛島さんの時代には、リリーフが3イニング投げることもありました。
そうなるとバッターボックスに立つこともあり、覚えるサインがさらに増えます。

牛島「ピッチャーは、数えたら80種類ぐらい覚えないかんです。バッテリーのサインでしょ。内野とのサインでしょ」

さらに、ランナーが複数いる場合、同時に走られないように重盗防止のサインやバントシフトのサイン。

牛島「それに攻撃のサインが加わってくるとパニックになります。だからパ・リーグに行った時は、それだけは楽でしたね」

1986年オフ、中日の投手だった牛島さんは、落合博満さんとの1対4の大型トレードでロッテに移籍、セ・リーグとパ・リーグの違いを身をもって知っています。

表情に出るピッチャー

心理的にもセ・リーグとパ・リーグでは違うようです。

牛島「ヘンにピッチャーって攻撃のサイン知ってるじゃないですか。相手のサインが出た時に、ベンチのピッチャーの顔を見るんですよ。え?みたいな顔するやつがいるんで、表情でバレてしまう」

何か仕掛けてきそうな気配を察知するには、相手ベンチのピッチャーを見るというのは、セ・リーグのピッチャーならではの知恵でしょうか?

パ・リーグでは、バッターボックスに立つことがなく、攻撃のサインを覚える必要がありません。
どんな攻撃のサインが出ても、そもそも知らないので表情に出る心配がなく、気分的に楽だったんだとか。
 

涌井効果に期待

涌井投手は3球団で最多勝を取って、実績としては十二分にあるピッチャー。2005年から一軍のマウンドで投げている36歳の大ベテランです。

牛島「球威は昔ほどないかもしれないけど、やっぱり低めに丁寧に放ってますよね。若いピッチャーには、そういうところを見て欲しいと思います」

立浪監督は、若手への良い影響はもちろん、ローテーション入りも期待しているようです。

牛島「涌井がローテに入れば、他の先発ピッチャーもしっかり競争していかないと、出れませんから、いい競争になるでしょうね。ローテーション入りの競争が激しくなると思います」

ピッチャーの気持ち

一方、ホームランを期待される外国人助っ人、アリスティデス・アキーノ選手。
相手ピッチャーはどう投げてくるのか、ピッチャー出身の牛島さんに、ピッチャー心理を聞きました。

牛島「バットが届くところに投げると長打を食らうこともありますから、タイミングを外しながらとかボール球を振ってもらうつもりで投げます」

バッターは「ああ、ボール球を振ってしまった」と思ったら次は見逃します。
ストライクを見逃して、「ああ、しまった」と思うと振りに来るんだそうです。

牛島「そこら辺を見極めながら攻めていきますね。一球空振りしても、次も振ってくるバッターには続けてボール球を投げたりします」

外国人選手は分かんない

しかし、「読み」で打ってくることが多い日本人選手と同じように、外国人選手にも対応していいかというと、そうでもないようです。牛島さんの経験では、「読み」で打つタイプの外国人選手は、あまりいなかったそうです。

牛島「だから、外国人選手だけは、キャンプで見ても本当にわかんないですね。ヤクルトに(ドゥエイン・サミュエル)ホージーっていたじゃないですか」

1997年にヤクルトに入団したホージーさん。キャンプのバッティング練習ではファールばかりだったそうです。当時の野村監督にも「ただ明るいだけの選手」と酷評していました。

しかしシーズンに入ると松井秀喜さんと本塁打王争いをして、38本で本塁打王になりました。

牛島「外国人選手はホントわかんない。スタートが上手くハマって、ポンポンと打てると良い方向に行くし、最初にボール球を振らされてリズムを崩すとどうなるかわかんないですね」

アキーノ選手は活躍するか?

立浪監督はアキーノ選手に対して、「インコースは結構、上手くさばくかも」とコメント。歴代の外国人助っ人はそこを苦労する印象があるだけに、アキーノ選手は期待できそうでしょうか。

牛島「インコースを投げてから、外のボール球を打たすってことがしづらくなりますよね。本当にインサイドがさばけるんであれば」

なかなかはっきり明言しない牛島さん。それにはこんな経験がありました。

牛島「『このバッター、すごい飛ばすよ』って、ロッテの何人も来たんですけど、真っ直ぐは世界一ですわ。変化球は高校生並みですわって、そんなバッターもいましたからね」

アキーノ選手に関しても、「こればっかりはわかんないですね」と評する牛島さんでした。 
(尾関)
 
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2022年12月01日18時16分~抜粋

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