ドラ魂キング

元中日ドラゴンズ・ドラフト1位の牛島和彦から、仲地礼亜投手に贈る金言

元中日ドラゴンズ投手で野球解説者の牛島和彦さんが、10月27日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』に出演しました。

1979年(昭和54年)にドラフト1位でドラゴンズに入団した牛島和彦さんが、今年ドラフト1位の仲地礼亜投手にアドバイスを送りました。

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自分の良さを自覚せよ

ドラフト1位は、その年のドラフトを代表する選手。プレッシャーもありそうです。ドラフト1位でドラゴンズに入った先輩、牛島和彦さんからのアドバイスは…。

牛島「1位だともっともっと良くしなきゃと思うんですよね。でも、ある程度良いから1位で指名されてるんですよ。だから自分の良さをまず見つけて、その良さを絶対なくさないこと」

自分の投球をもっと良くしようと思って、かえって良いところを消してしまう可能性もあるそうです。
新しい球種を覚えたがために、今まで武器だった真っ直ぐがダメになる、などということがあるんだとか。

牛島「そういうことも起こりますから、自分の良さは、はっきり自分の中で持っていて欲しいと思いますね。それと、焦らないで欲しいです」

入団までは何をしている?

ドラフトが決まると、チームと合流するまでにやっておくべき練習メニューを貰うんだそうです。

牛島「僕の場合は、ずっと高校で野球やってたんで、貰った練習の3分の1ぐらいしかやってなくて」

高田・三浦「…」

プロ入りを控えて、そんなことでいいのでしょうか?
一瞬、絶句する高田寛之アナウンサーと三浦優奈。

牛島「ずっと3年間やってたら、遊びたいし休みたいじゃないですか」

高田「そうですよね。ずっと甲子園目指してたんだもん」

牛島「プロに入るなら、貰った練習はちゃんとやっといた方がいいですね」

高田「宿題は3分の1じゃなくて、ちゃんとやっとけってことですね。金言やな、これ」

休んでよかった?

さらに当時のことを振り返る牛島さん。
ドラフトを終えてホッとした反面、高校生の責任感とは全く違うプレッシャーも感じたそうです。

牛島「頭の中では練習しなきゃと思うんですけど、身体は休め休めと言ってるみたいなもんですね」

高田「ちょっと一致してない感じ」

三浦「頭の中で天使と悪魔が戦ってるみたいな感じですね」

牛島さんの場合は3分の1は天使が勝って、3分の2が悪魔が勝ったのでした。

牛島「でも、あれはあれで休んでよかったと思います。キャンプ行ったら、ものすごくしんどくて。こんだけ楽したら、この世界では無理だなっていうことが分かった」

高校時代は4~5時間練習していたそうです。それに対してプロは2時間の練習。しかし、濃縮した練習なのでまるで別物。

牛島「プロの方が全然ハードですからね。きついですね」

プロ入り後はメンタルが物を言う

牛島和彦さんが入団した当時は、まだ星野仙一さんも現役でした。
鈴木孝政さん、若き小松辰雄さんなど、ドラゴンズはセ・リーグを代表するピッチャーが集まっていたチームでした。高木守道さんも現役だったそうです。

牛島和彦さんはキャンプのブルペンで、鈴木孝政さんと小松辰雄さんの真ん中で投げさせられたそうです。

牛島「プロでは絶対やっていけないと思いました。鈴木孝政さんのギューンとスピンのかかった球。小松辰雄さんのズドーンといく球。その真ん中で投げてる僕のヒョロヒョロ~っという球とは全然質が違った」

高田「まだ身体も高校生ですから。当時の映像を見るとガリガリですもんね」

その時の牛島少年の体重は65キロぐらいしかなかったそうです。
プロとの格差を見せつけられた牛島和彦さんが、プロでやってこられた理由は?

牛島「その時に、『もう、契約金泥棒って言われてもええか』って開き直れたんですよ。それが良かったかもしれません。悩んでも仕方ないので、前に進むための開き直りでした」

高田「プロで活躍できたのはこのメンタルなんですよ。ホント、そうですよね」

「前に進むために開き直る」、「宿題は3分の1だけじゃなくて全部やった方がいい」と、ドラフト1位の先輩牛島和彦さんから仲地礼亜投手へ金言が贈られました。 
(尾関)
 
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2022年10月27日18時16分~抜粋

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