ドラ魂キング

中日OB彦野利勝が岡林勇希選手を絶賛する理由

2022年10月08日(土)

スポーツ

元中日ドラゴンズ選手で野球解説者の彦野利勝さんが、10月6日放送の『ドラ魂キング』(CBCラジオ)に出演しました。

新監督就任で期待されながら最下位となった今シーズンのドラゴンズですが、彦野さんは同じ外野手のOBとして岡林勇希選手について語ります。

最初から持っていた力

「岡林選手について。最多安打のタイトルを取りましたが、去年と比べて技術的に良くなった点が知りたいです。もしくは精神的な面が影響したのですか?」(Aさん)

「大きく変わった点はそこまではないと思うんです」と彦野さん。

入団して、最初のキャンプを見に行ったという彦野さん。その時は、石川昂弥選手が目的。横で一緒に打っていたのが岡林選手だったそうです。

ちなみに岡林選手と石川選手は共に2019年のドラフト指名を受けての同期入団。石川選手は1位指名。岡林選手は5位指名でした。

「石川昂弥の飛距離にびっくりするのと、岡林の確実性にびっくりしたんですね」とキャンプの印象を語りました。

岡林選手が大きく変わった点はないと言った彦野さん。その理由を、ミートするバッティングの仕方は最初から持っていたものだと言います。

躍進の理由

バッティングに加えて、肩が抜群だった印象があったそうですが、流石にこれだけ早く活躍するようになるとは思わなかったそうです。

岡林選手の急速な躍進について彦野さんが挙げたのが、「立浪監督がずっと使い続けたことで一軍の試合に慣れた」ことと「1年間バッティングフォームをほとんど変えていない」ことです。

脚の上げ方を大きく変えたりと試行錯誤を繰り返す選手が多い中、岡林選手はフォームを変えていないと指摘しました。

インコースが打てる秘密

彦野「あと、彼がすごいと思うのはインコースが打てる。いまインコースが打てるバッターって少ないんですね」

身体が回転できるため、インコースの球を打ってもファールにならないんだそうです。多くのバッターは回転が足りないため、インサイドをバットの芯で打ってもファールになることが多いのだそうです。

彦野「だけど岡林選手は、厳しいインコースが来ても綺麗に前で払える。ドラゴンズの左バッターは数人いますけど、そういう技術は1、2番じゃないかな」

三冠王を獲得したヤクルトの村上宗隆選手も身体が回転できるバッターだそうです。

最初は守備に期待した

「岡林選手のルーキーの時に、キャンプで視察して絶賛していた彦野さん。これだけの活躍を想像していましたか?」(Bさん)

2019年にドラフト5位で入団した岡林選手に対し、当時「宝物を見つけた」とか「隠し玉を見つけた」と絶賛していた彦野さんですが、ここまで急に打撃が伸びるとは思っていなかったそうです。まずは岡林選手は守備でファンを沸かせると考えていたようです。

彦野さんが現役時にホームだったナゴヤ球場から、広いナゴヤドーム(現バンテリンドーム)に移って以来、いわゆる「レーザービーム」で魅せる外野手が少なかったドラゴンズ。
そこに登場したのが岡林選手でした。

彦野「途中まで根尾も外野を守っていた。ホームでアウトにできるチャンスが増えたんで、あの2人が守っているとワクワクしてたんですよ。そういう部分で岡林は期待をしていました」

捕るのはまだ上手くない

岡林選手の守備を期待していた彦野さんですが、この質問には…

「守備が上手くなりましたよね。ズバリ、ゴールデングラブ賞は受賞できるでしょうか?」(Cさん)

彦野「ちょっと苦言を呈すと、まだ捕るのは上手くないです。フライを捕ることはもう一つ上手くないですね」

落下点を行き過ぎてしまって落としたこともありました。
捕ってしまえばいいのですが、問題は補給までにあるようです。

彦野「『フライを落とす』『ミスして落球する』、捕れそうで捕れなかったのも何回か見たし、そこは改善しなきゃいけない。たぶんスタートの問題かな。
打球に行くまでの判断も、もっと上手くなると思いますよ」

フライは捕って当り前

実は彦野さんも岡林選手と同じドラフト5位指名での入団でした。さらに投手から外野手へ転向したのも同じ。
そして彦野さんは、3年連続でゴールデングラブ賞を受賞します。
そんなOBが厳しい視線を送ります。

彦野「我々が言われてたのは、『外野手はファインプレーはいらないけど、捕れるものは絶対捕れ』ということ」

特に「フライは捕って当たり前。それを落とすなんてどういうことだ?」と指導を受けていたそうです。

彦野「僕は、岡林選手が落とすところを一回でも見てしまったんです。だから、そこは100%にして欲しいって思いますね。期待を込めてね」

もっと慣れて、技術もアップしてくれば、イチローさん、新庄さんクラスの鉄壁の外野手になれると期待する彦野さん。

2,000本打っちゃう?

これから彦野さんが岡林選手に期待するのは、毎年3割超えの打率。
近年は3割バッターが少なく、この数字を超えると毎年首位打者争いに参加できるそうです。

さらに岡林選手には盗塁ができる足があります。

彦野「盗塁王と首位打者、この2つは毎年狙いながら、ゴールデングラブ賞をプラスして、少なくともこの3つの部門を占めるような選手になって欲しい。大島(洋平)の後をしっかりやれるのは岡林だと思います」

岡林選手はまだ20歳。これからが期待できる選手です。

彦野「少なくとも10年はいいでしょうね。30歳ぐらいまでびっちりやったら、2,000本ぐらい打っちゃうんじゃないですか?」
(尾関)
 
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2022年10月06日18時17分~抜粋
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