ドラ魂キング

ボールが違うだけで実は全く別のスポーツ?「軟式野球」の魅力

8月24日から6日間の予定で、全国軟式高校野球選手権大会が兵庫県明石市の明石トーカロ球場とウインク球場を舞台に開催されています。

8月25日放送の『ドラ魂キング』(CBCラジオ)では、軟式野球の魅力を、豊田市にある三河商事軟式野球部の松井大河さんに聞きました。
聞き手は西村俊仁アナウンサーです。

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延長50回

松井大河さんのことをご存知の方も多いかもしれません。
2014年8月31日に行われた全国高校軟式野球選手権大会準決勝、岐阜県の中京高校と、広島県の崇徳高校との対戦。
決着がつかないまま、4日間再試合を繰り広げ、決着がついたのが、なんと延長50回。

過去にはもちろん、未来永劫起こりえないような伝説のゲームとなりました。
そのゲームでエースとして投げ切ったのが松井さんです。

今も現役

松井さん「いろいろメディアに取り上げられて注目を浴びました。僕もちょっとびっくりしました」

投げた球数は4日間で709球。当時は、いろんなところで中京フィーバーが起きました。

松井さん「高校卒業後は、大学四年間、準硬式野球を続けさせていただいて、そこでも日本一にならさせていただきました」

高校日本一、大学日本一、今も現役。まさに軟式野球のリビングレジェンドみたいな人です。

全く違うスポーツ

軟式野球と硬式野球の違いはどこでしょう?

松井さん「試合観戦していただくとわかるんですけども、同じ野球でも全く違うスポーツに見えるかなと、僕は感じてます」

ルールも一緒。球場も一緒。
違うのはボールです。硬式に比べて非常に柔らかいので、長打やホームランがあまり見られないそうです。

松井さん「ボールが柔らかい分、潰れてしまうので反発が少ない。遠くに飛ばないようになっています」

バットにも違いがあり、硬式よりも少し軽いものを使うそうです。
一般的に重いバットの方が飛ぶと言われているので、これもホームランが出難い要因です。

守備中心の野球

松井さん「なかなか軟式野球は点が入らないので、接戦になってくるので、1点を取って守り抜く野球、守備が中心にはなってくると感じます」

練習は徹底した守備中心だったそう。
西村アナは、岐阜の中京高校を取材したことがあるそうです。

西村「それぞれのポジションについて、ボールを回しながらやるノックが、めちゃめちゃ速いですよね。スピード感が硬式野球と別物。
何でそんなに、みんな先を見てどんどん回すのっていうぐらい速い。しかも長い時間やるんですよ。
だから延長50回。49回までずっと0が続くことが起こりうるんですよ」

軟式野球ならではの攻撃

硬式と違い守備中心の野球。攻撃の仕方も軟式野球ならではのプレイがあるそうです。

松井さん「ボールの柔らかい特性を活かした打撃です。ボールを上から叩いて地面に反発させて、高いボールを打つという作戦があります」

フライを打つのではなく、ゴロを高く弾ませるわけです。ボールが違えば野球の仕方が違う。「全く違うスポーツ」と松井さんが言うのも納得。

松井さんの出身校、岐阜の中京高校は、今年も全国軟式高校野球に出場しています。
25日の初戦は松井さんも観戦したそうです。決勝まで行けば、もちろん観に行くんだそうです。

最後に松井先輩から、後輩にエール。

松井さん「甲子園よりも目立たないんですけども、やっぱり高校野球はいい経験になるので、日本一目指して頑張っていただきたいと思います」
(尾関)
 
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2022年08月25日16時30分~抜粋

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