8月6日、待ちに待った夏の全国高校野球選手権大会が開幕します。真剣勝負に挑む高校球児の姿は、毎年観る者の胸を熱くしてくれます。
そんな球児を支えるのが、各校の応援団です。
8月4日放送の『ドラ魂キング』「スポコレ」のコーナーでは、ブラスバンド経験者の西村俊仁アナウンサーが、注目校の応援曲について解説しました。
ブラバン演奏解禁!
ブラスバンドの演奏応援は、夏の甲子園では3年ぶりです。
2020年は大会そのものが中止、2021年は開幕直前に兵庫県に緊急事態宣言が出てしまったため、ブラスバンドもチアリーダーも球場に入れませんでした。
今年はいよいよ解禁!ブラスバンドの音がアルプススタンドに響き渡る様子を思い浮かべただけで「熱くもないのに汗がバーッとでるほど興奮する!」と西村。
実は、「高校野球強豪校はブラバン強豪校である」という説があります。
昨年の全日本吹奏楽コンクールに出場した「埼玉栄」「春日部共栄」「大阪桐蔭」「愛工大名電」「富山商業」などは、確かに甲子園でよく耳にする高校でもあります。
得点後の力強い『さくらさくら』
まずは西村が地元の甲子園出場校のブラスバンドを紹介します。
愛知県の代表「愛工大名電」は2年連続14回目の出場。吹奏楽部は全国大会に43回出場していて、金賞を16回受賞しています。
愛工大名電のブラスバンドの特徴は、得点後の『さくらさくら』です。三浦優奈は「思ってるさくらさくらじゃなかった!」とビックリ。
力の入った、テンポの早い「さくらさくら」です。
岐阜県の代表「県立岐阜商業」は2年連続30回目の出場。岐阜商業のブラスバンドに対する西村の印象は「新たなポップスを持ってくるのではなく、伝統曲を大事に使う」というもの。
そんな中、昨年の選抜の前に作った新曲『フェスタ岐阜商』がどこで使われるのかが見ものです。
甲子園のスタンドで跳ねる曲
三重県の代表「三重高校」は2年連続14回目の出場。
こちらは「マーチング部門が非常に強い」と西村。「パーカッションの部門がすごくがんばっている。ビートを刻んで作っていく音楽が非常に元気よく聞こえる」といいます。
三重高校には『煌(きらめき)』そして『レッツゴー三重』というオリジナル曲があります。
西村「これが結構甲子園のスタンドで跳ねる。楽しい!」
時間が押していますが、西村は気にせず続けます。続いては全国の注目曲です。
『なまず音頭』に「気になる木」
37年ぶりに夏の甲子園に帰ってくる「國學院大學栃木高校」の得点の瞬間に流れる曲は、演歌のようにも民謡のようにも聞こえる『なまず音頭』です。
西村「ウワーッと盛り上がった瞬間に急に静かになって、これをやり始める」
これは、学校のそばを流れている巴波(うずま)川に伝わる民話「なまずの恩返し」をモチーフとしたオリジナル曲です。
西村いわく「ブラバンぽくない最たる曲」は、夏は初出場となる茨城県「明秀学園日立高等学校」の曲。「この~木何の木、気になる木」でおなじみの日立グループのCMソング『日立の樹』です。
地元を愛する気持ちから、この曲をブラバンアレンジして流しています。
必ず点が入る!市船の「神曲」
最後は、千葉県の「市立船橋高校」。夏の出場は15年ぶり6回目の市船に今年、神曲が存在しています。
それは「この曲が流れると得点が入る」という魔曲『市船ソウル』。実際に地方大会でもこの曲がかかる度に得点が入りました。
この曲は、20歳の若さで亡くなった、かつての吹奏楽部のOBが作曲した曲です。このエピソードは今年5月に『20歳のソウル』として映画化されています。
この曲が、今年初めて甲子園で流れます。
「それぐらい想いを持ってブラバンが吹いて、それが野球部員に伝わって、ワンプレーにつながってくるという。ブラスバンドにもぜひ注目してもらいたい」と、汗だくで熱く解説した西村でした。
(minto)
ドラ魂キング
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2022年08月04日16時32分~抜粋