ドラ魂キング

世界経済に大きな影響「FRBがFOMCを開催」わかりやすく解説

2022年07月28日(木)

ニュース

『ドラ魂キング』の火曜日では、1週間先まで予定されているニュースに対し、CBC論説室特別解説委員の石塚元章が解説しています。

7月26日の放送では、「アメリカのFRBがFOMCを開く」というニュースを取り上げました。

世界経済としては大きなニュースなのですが、FRBもFOMCも知らなければ、何のことかさっぱりわからないですね。

FRB、FOMCって何?

FRBはアメリカ連邦準備制度理事会のことで、アメリカの中央銀行のこと。
日本であれば日本銀行にあたります。

それならアメリカ銀行と訳して欲しいところですが、アメリカには別にバンク・オブ・アメリカという民間の大手銀行があります。

連邦準備制度というものが先にあって、それを遂行する組織のため、この名前が付いています。

FOMCは連邦公開市場委員会と訳されますが、これはFRBの中にあり、現在の景気を判断したり、国として金利の上げ下げを考える委員会です。

つまり、「FRBがFOMCを開く」というのは、アメリカの中央銀行が銀行などに貸す時の金利をどうするかという話し合いをするという意味になります。

日本でいえば、「日本銀行が金融政策決定会合を開く」というのとほぼ同じことです。

なぜ今、注目されている?

FOMCは年に8回開かれるものですが、なぜ特に今回、注目されているのでしょうか。

これまで欧米や日本などでは景気を良くするため、長い間ゼロ金利政策のようにできるだけ金利を低く抑えていました。

金利が低いのならお金を預けても仕方がない、あるいはお金を借りてもあまり金利がつかないのならお金を使おうとなり、景気が良くなるというのがざっくりとした考え方です。

しかし、最近アメリカは景気が良くなり過ぎて物価が上がってきたため、今度は逆に金利を上げようと考え出しています。

金利を上げるとお金を預けたくなる、あるいはお金を借りたくなくなり、あまりお金を使わなくなって景気を冷やすことができるというわけです。

アメリカは今年に入ってから徐々に金利を上げてきていて、6月には0.75%と約30年ぶりの大きな上げ幅で金利を上げました。

日本経済にも影響が

FRBのパウエル議長、日本でいうと日銀総裁にあたる方がすでに「次回も上げるよ」と予告していて、世界経済に大きな影響を与えるため、どれぐらい上げるのかが注目されています。

日本への影響で言えば、アメリカや欧米は景気が良くて金利を上げ始めた中でも、日本は低金利を維持しようとしています。

日銀の黒田総裁は先週、「金利はしばらくこのままで行く」と表明されています。

すると日本とアメリカの金利差が広がるのですが、「円よりドルのほうが金利が付くからドルに換えよう」という動きが強まり、さらに円安が進むことが考えられます。

今でも円安で輸入品やエネルギーなどの値上げが物価上昇につながっていますが、さらに上がるかもしれません。

放送時点ではまだ金利の上げ幅が決まっていませんが、どれぐらい金利が上がるのか注目する必要がありそうです。
(岡本)
 
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2022年07月26日17時08分~抜粋
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