ドラ魂キング

元プロ野球選手が、根尾選手の二刀流を否定する理由

元中日ドラゴンズ捕手で野球解説者の中村武志さんが、5月30日放送の『ドラ魂キング』(CBCラジオ)に出演。
ダイノジの大谷ノブ彦、加藤里奈と根尾昂選手の二刀流などについて語りました。

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気になる根尾投手問題

「賛否両論あふれている根尾君投手問題について。今は無失点で抑えていますが、この先、大量失点でもしたらメンタルにも影響があるんじゃないでしょうか。
中村武志さん、今後も投げさせるべきでしょうか?」(Aさん)

29日のオリックス戦で、根尾選手は2度目となる登板。8回1イニングを1安打無失点の好投で抑えました。

この二刀流について、リスナーから数多くの反響が寄せられました。

大谷「ピッチャーで出てきた時の球場の一体感。ブワーッて盛り上がった」

中村「これから練習して、落合ピッチングコーチに認められれば、全然やってもいい年だと思うし、チャレンジすることは僕はいいと思いますよ」

中村さんは、根尾選手の2度の登板で「ピッチャーとしてのセンスを感じた」とのこと。
点を取られない、ストライクが入る、というピッチャーの基本条件は揃っていると言います。

中村武志監督ならどう使う?

大谷「私が聞きたいのは、監督中村だったらどうするんですか?って話ですよ。僕はスタメンで使って、かつ最初からバッターとして打たせて、それでピッチャーも見たいですよ」

中村「それ発言すると、来年以降の就活に…」

大谷「なに守りに入ってんだよ(笑)」

口ごもる中村さんに、嬉しそうに突っ込む大谷。

中村「立浪監督が聞いてないことを願いますけど、僕なら使わないです。使うんだったらどっちかにします」

ピッチャーの素質があればピッチャーでもいいと言う中村さん。
両方となると「二刀流」という話題性で終わってしまうのではないか、と懸念しているようです。

二刀流と年齢の関係

大谷「武志さんの現役時代に、みんなが無理だと反対した、野茂選手がアメリカに行って大成功した」

メジャーで二刀流は無理だと言われていた大谷選手は、二刀流でメジャーリーグのルールを変えてしまうぐらいの活躍をしています。
根尾選手の場合は?

大谷「ピッチャーやったりショートやったり、ハイスペックをやればやるほど、あの人は活躍するような気がするんですよ」

根尾選手二刀流への期待が強い大谷。

中村「ここ1、2年は、20代前半でいいですよ。25超えて、30になった時に、まだこういう状態で迷ってるとどうなのかなあと思います」

選手として脂が乗るまで

加藤「例えば二刀流でやって、歳をとってから一つに専念する方向はないんですか?」

中村「それは難しいんじゃないですか?」

若いうちに練習をして、経験を積んで、10年ぐらい経つと野球選手は脂が乗ってくる年齢になるそうです。
根尾選手が今から二刀流で戦おうとすると、そこまで行くための練習量と経験がさらに必要になりそうです。

中村「だからすべて必要ですよ。練習量も必要だし、経験も必要だし、いろんな事をみんなが言いますし」

大谷「なるほど。ここは意見が分かれるところかもしれません」

立浪監督、根尾選手をどう起用していくのでしょうか。

ショート、三俣は定着するか?

「ショート三俣選手、かなりハマっていたと思います。しばらく固定でいけるかと思いますが、どう思いますか?」(Bさん)

中村「一時出てた時ありますよね。でもゲームに出続ける体力がまだないんです」

大谷「立浪監督もおっしゃってましたね」

その他にキャッチャーでいうと石橋選手。10試合出ると、かなりきついんだそうです。
それをこなすだけの体力があるか?がレギュラーと控えの差なんだとか。

中村「これを繰り返していって80試合、100試合フル出場といけば、3年でだいたいレギュラー取れるんです」

レギュラーを取る選手

大谷「最初立浪監督が『140試合出られる体力があるのは京田選手だけ』とおっしゃってて、体力って何のことなんだろう?と思ったんだけど」

加藤「出続けることなんですね」

中村「そこはプロの私に聞いてくださいよ。そういう素人っぽい意見をもっと欲しいんですよ」

中村さん曰く、試合に出続ける体力には精神的なことも含まれるそうです。
勝ったり負けたりする中で、打ったり打てなかったりします。選手が感じる責任感をどう処理するかも問題なんだとか。

大谷「井端さんも同じように『精神的な体力』と言ってました。どっかで見ました?」

中村「見てない見てない。井端は俺より年下だし。だからレギュラー取ってきた選手は、みんなそう思うんですよ」

根尾選手に「精神的な体力」はあるのでしょうか?

立浪監督へ提言?

加藤「素人目に聞きます。メンタル面の体力がいるとなると、根尾選手ってお調子者かもしれない。だからピッチャーやってノッてくると、打てるようになる気がします」

中村「ないことはないですよね。根尾の場合は投手をやることで少しストレス発散できてます」

根尾選手、打てばもっと気持ちがいいんですが、打てなくてもピッチャーとして抑えれば気持ちがいい。
これは「次に繋がる気持ちよさ」と説明する中村さんです。

中村「適当に言いますけど、根尾君はあんまり悩む選手じゃないです。もちろん反省はしてますけど、考え方はものすごく前向きです」

加藤の意見には否定的ではない中村さん。根尾選手、使い方次第では二刀流もあり得るのでしょうか?

大谷「つまり中村さんは、今の立浪さんのやり方とは違うやり方を提言したいわけですよね」

すかさず中村さんをいじりにかかる大谷ですが、「そこまでは言ってない!一応、来年以降のこともありますから、そこまでは言ってない!」と、とっさに否定する中村さん。

中村「使うのは監督ですから、周りがワーワー言うことじゃないです」

うまく大谷をかわした中村武志さんでした。 
(尾関)
 
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2022年05月30日17時04分~抜粋

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